BigFix Inventory を使用する際に発生する可能性がある一般的な問題の解決方法と、それらの問題のトラブルシューティングに役立つログおよびトレース・ファイルの検索方法について説明します。
ソフトウェア・ディスカバリーの問題は、通常、3 つのカテゴリーのいずれかに入ります。最も一般的なカテゴリーは、ソフトウェアがディスカバーされたが、コンポーネントが間違った製品に割り当てられている場合です。この場合、コンポーネントを再割り当てするだけで済みます。残りのカテゴリーには、誤検出ディスカバリー、またはコンピューター上にシグニチャーがないためにディスカバリーが行われない場合があります。
問題のトラブルシューティングを行うには、ログを検索し、戻りコードを解釈します。
スキャナー・トレース設定を変更することで、診断データを収集して、問題を調査する際の助けとすることができます。
トラブルシューティングは問題を解決するための系統的アプローチです。トラブルシューティングの目標は、何かが予期したとおりに働かない理由を判断し、問題を解決する方法を明白にすることです。
BigFix Inventory は、すべての仮想マシンの処理能力を計算するため、および仮想化階層を検出するために、固有の仮想マシン UUID (汎用固有 ID) 番号が必要です。UUID が重複するコンピューターがある場合は、「To Do」リストにメッセージが表示されます。インポート・ログにも、UUID の重複に関する警告が表示されます。
BigFix Inventory スキャンはバックグラウンドで実行されます。「ソフトウェア・スキャンの開始」や「共有ディスクでのソフトウェア・スキャンの開始」などの Fixlet は、スキャンをトリガーしてバックグラウンドで実行します。
バンドル・アシスタントは、バンドル・ルールに基づいて、ディスカバーされたソフトウェア・コンポーネントを製品に割り当てます。ルールは、コンポーネントが特定の製品に属している可能性を評価します。バンドル・アシスタンスでは、購入した製品だけでなく、ソフトウェア・カタログ内で使用可能なすべての製品が考慮されるため、コンポーネントが、ユーザーが所有していない製品に割り当てられることがあります結果として、所有している製品がレポートに表示されず、代わりに他の製品が表示されてしまいます。この問題を解決するには、ディスカバーされたコンポーネントを正しい製品に再割り当てします。
アップグレード後や、アンインストール時にソフトウェア・シグニチャーがコンピューターから削除されなかった場合に、ソフトウェアの旧バージョンがディスカバーされることがあります。誤検出ディスカバリーは、エンドポイント上に保管されているソフトウェア・ディレクトリーやインストール・メディアのバックアップが別個のソフトウェア・インスタンスとしてレポートされることでも引き起こされることがあります。
ソフトウェアがインストールされているコンピューターにシグニチャーもソフトウェア ID タグも存在しないために、インストールされているソフトウェアがディスカバーされないことがあります。
スキャン結果が特定のコンピューターからアップロードされていない問題が発生した場合、またはそのコンピューターからすべてのログを収集する必要がある場合は、「 コンピューター・サポート・データ 」パネルを使用します。このパネルは BigFix Inventory で使用可能であり、BigFix コンソールを使用する必要がないトラブルシューティング・アクションを実行するために使用されます。
ご使用の BigFix 環境で災害復旧を実行するには、BigFix Inventory データベースおよび BigFix プラットフォーム・サーバーを定期的にバックアップする必要があります。
サーバーのインストール、構成、および管理での一般的な問題を解決する方法を説明します。
ログ・ファイルは、BigFix Inventory の初期構成中におけるデータベースの作成時に自動的に生成されます。ログ・ファイルには、データベースの作成または検証が失敗した理由を確認するのに役立つ戻りコードが含まれます。このファイルは /tmp ディレクトリー内にあり、タイム・スタンプのサフィックスが付加されます。例えば、次のようになります。/tmp/createdb_20131018-131841.
インストール・プロセスとアップグレード・プロセスは同じインストーラーを使用して実行されるため、インストール・ログ・ファイルとアップグレード・ログ・ファイルは同じディレクトリーに格納されます。サーバーのインストール中またはアップグレード中に問題が発生した場合は、これらのログ・ファイルを参照して、発生したエラーに関する詳細情報を確認してください。
サーバーのインストールまたはアンインストールが失敗した場合、戻りコードを確認して、問題の理由および考えられる解決策を調べます。
ソフトウェア・スキャンが失敗した場合、スキャンが失敗した理由を示すエラー・コードが返されます。各コードによって示されるスキャン失敗の考えられる原因と問題の解決方法を確認してください。
キャパシティー・スキャンが失敗した場合、スキャンが失敗した理由を示すエラー・コードが返されます。各コードによって示されるスキャン失敗の考えられる原因と問題の解決方法を確認してください。
「仮想化ホストでのキャパシティー・スキャンの実行」タスクを使用して実行したキャパシティー・スキャンが失敗した場合、スキャンが失敗した理由を示すエラー・コードが返されます。このコードは、「仮想化ホストでのキャパシティー・スキャンの状況」分析の結果に表示されます。各コードによって示されるスキャン失敗の考えられる原因と問題の解決方法を確認してください。
インポート・ログには、BigFix サーバーから BigFix Inventory へのデータのインポートに関する情報が記録されています。このログには、インポート・プロセスに関連するステップがリストされ、その状況が示されます。ログ・ファイル内の各アクションは、UTC タイム・ゾーンに従って報告されますが、ファイルにはサーバーのローカル・タイム・ゾーンに関する情報も表示されます。インポート・ログには、重複する UUID (汎用固有 ID) についての警告も表示されます。
サーバー・ログ・ファイル tema.log は installation_directory/wlp/usr/servers/server1/logs/ ディレクトリーにあります。このログ・ファイルには、サーバーに関連するすべてのアクションが保存されており、トラブルシューティングを行う際の主な情報源となります。ログ・ファイル内の各アクションは、UTC タイム・ゾーンに従って報告されますが、ファイルにはサーバーのローカル・タイム・ゾーンに関する情報も示されます。
HCL® サポートから要求されたか、スキャナー・ツールにより生成されるトレースの数量を制限する場合は、スキャナー・トレース設定を変更します。
コンピューターのスキャナー・トレース設定で、トレース・ファイルの数およびトレース・ファイル・サイズを確認することができます。
9.2.1 以降で利用できます。Fixlet またはタスクに特定のエンドポイントに対する関連性がない場合に、関連式のどの部分が一致しないのかをチェックする分析を作成できます。このようにして、Fixlet またはタスクをエンドポイントで実行できない正確な理由を特定し、問題をトラブルシューティングすることができます。
BigFix Inventory サーバーのアンインストールで問題が発生した場合、手動でサーバーを削除することができます。
ご使用の BigFix サーバーで、エンドポイントがサーバーに初めて接続した日付を有効にするプロパティーを作成できます。
9.2.3 から利用できます。プロセッサー・バリュー・ユニットの数は、PVU テーブルで指定された情報に基づいて、プロセッサー・コアごとに割り当てられます。環境内のプロセッサーに割り当てられる値が間違っていることがあります。そのような場合には、「コアあたりの PVU」値を手動で変更し、サブキャパシティー・ライセンスが正しく計算されるようにすることができます。間違った PVU 値が検出されたことによる問題が解決したら、「コアあたりの PVU」を PVU テーブルに指定されている値にリセットします。
スキャナー・カタログは、スキャナーがエンドポイント上のソフトウェアをディスカバーするために使用します。このカタログは、BigFix ソフトウェア・カタログがインポートされるたびに自動的に更新されます。この手順は、スキャナー・カタログの自動更新が失敗した場合にのみ使用します。
BigFix クライアントを再インストールするか、スナップショットから復帰すると、次回に BigFix サーバーで登録するときに新しいデータ・ソース・コンピューター ID を受信します。古いデータ・ソース・コンピューター ID を持つ BigFix クライアントは、同じコンピューター ID でレポートしないため、非アクティブになります。その結果、BigFix コンソールに同じコンピューターの重複したエントリーが表示されます。また、影響を受けるコンピューターは、このコンピューターで検出されたソフトウェアのバンドル情報を失います。この状態を回避するには、ID を保持するコンピューターのほかに、いくつかのレジストリー・キー・データを保存します。
BigFix Inventory はデータを変換するためにコード・ページを使用するため、環境によっては、2 バイト文字の破損が発生する可能性があります。韓国語、日本語、および中国語などの 2 バイト言語の場合は、文字破損を回避するようにコード・ページを設定してください。
以下は英語のみの対応となります。HCL サポートでは、製品の問題点に関するサポートを提供します。