オンデマンド・ターゲットとのセッション中の制限

オンデマンド・ターゲットとのリモート・コントロール・セッション中には、 いくつかの制限が適用される場合があります。

セッション中の制限

オンデマンド・ターゲットはアプリケーションとして実行されます。そのため、 実行中には、リモート・コントロール・セッション中に、 ターゲット・コンピューターでのユーザー権限に応じて以下の制限が適用される場合があります。
1. オンデマンド・ターゲットとのリモート・コントロール・セッション中の制限
制限 Windows Server 2008 R2 Windows 7 Windows Server 2012 Windows Server 2016 Windows Server 2019 Windows 10 Linux macOS
1 ロック画面 すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー いいえ いいえ
2 セキュリティーで保護されたデスクトップでの UAC プロンプト すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー N/A N/A
3 高整合性レベルのコントロール Windows 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー N/A N/A
4 Modern UI N/A N/A 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー N/A N/A
5 ユーザーの簡易切り替え すべてのユーザー すべてのユーザー N/A N/A N/A N/A すべてのユーザー すべてのユーザー
6 挿入

Ctrl+Alt+Del

標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー 標準ユーザー いいえ N/A
7 全画面テキスト・モード すべてのユーザー すべてのユーザー N/A N/A N/A N/A すべてのユーザー N/A
8 ログアウト中 すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー すべてのユーザー
オンデマンド・ターゲットとのリモート・コントロール・セッション中の制限 で使用している値の説明を以下の表に示します。
説明\n
すべてのユーザー この制限は、標準ユーザーと管理者ユーザーの両方に影響します。
標準ユーザー この制限は標準ユーザーのみに影響します。
N/A この制限は当該オペレーティング・システムに適用されません。例えば、 オペレーティング・システムにユーザー・アカウント制御 (UAC) が備わっていない場合が挙げられます。
いいえ 当該オペレーティング・システムの制限ではありません。
  1. ロック画面

    リモート・コントロール・セッション中にターゲット・システムがロックされている場合は、 以下のメッセージがコントローラーに表示されます。 「お待ちください... エンド・ユーザーによるセキュアなデスクトップ・アクション (UAC プロンプト、ユーザーの簡易切り替え、画面のロック) が完了するまで、画面キャプチャーはターゲット・オペレーティング・システムによって一時的に中断されます。このアクションが完了すると、画面キャプチャーが再開されます。」ターゲット上のロック画面は、 リモート・コントロール・セッションのウィンドウに表示されません。コントローラー・ユーザーは入力コントロールを使用することもできません。

  2. セキュリティーで保護されたデスクトップでの UAC プロンプト
    UAC プロンプトがターゲット・システムに表示されていても、 コントローラー側ではリモート・コントロール・セッション・ウィンドウに表示されません。代わりに、以下のメッセージが表示されます。「お待ちください... エンド・ユーザーによるセキュアなデスクトップ・アクション (UAC プロンプト、ユーザーの簡易切り替え、画面のロック) が完了するまで、画面キャプチャーはターゲット・オペレーティング・システムによって一時的に中断されます。このアクションが完了すると、画面キャプチャーが再開されます。」このオペレーティング・システムにはユーザー・アカウント制御が備わっていないため、 この制限は Linux には影響しません。
    注: この制限を回避するには、UAC レベルを「アプリがコンピューターに変更を加えようとした場合にのみ通知する (デスクトップを暗くしない)」に設定します。この場合、UAC プロンプト・ウィンドウはセキュリティーで保護されたデスクトップに表示されず、オンデマンド・ターゲットはそれをキャプチャーできます。

  3. 高整合性レベルのコントロール Windows

    高整合性レベルにより、一部のウィンドウを開くには特権アクセスが必要です。これらのウィンドウのいずれかにフォーカスがある場合、コントローラーは、ターゲット・システムの該当するウィンドウにマウス入力やキーボード入力を送信できません。例: 特定のコントロール・パネル、regedit、または管理者のコマンド・プロンプトのウィンドウ。アクションは引き続きコントローラーから表示できるが、コントローラーからウィンドウと対話する方法がない場合、ユーザーはターゲット・マシンでアクションを実行できます。

  4. Modern UI
    Modern UI (旧称メトロ) が表示されているときは、 ターゲットがユーザー・インターフェースを表示の上に表示することができません。この問題は、スタート画面および Modern UI スタイルのアプリケーションに影響します。この問題によって最も大きな影響を受けるターゲット上の UI 機能は以下のとおりです。
    • ユーザー確認プロンプト
    • 画面上のセッション通知の有効化 (OSSN)
    • ガイダンスのアクション
    • 強調表示および描画
    Modern UI ではタスクバーも表示されません。そのため、 ターゲットの通知アイコンは表示されず、アクセスすることもできません。 ユーザーは、セッションがアクティブかどうかを知ることができません。Modern UI が最初に導入されたバージョンは Windows 8 および Windows 2012 オペレーティング・システムであるため、 この制限はこれらのオペレーティング・システムのみに影響します。

  5. ユーザーの簡易切り替え

    別のターゲット・ユーザー・アカウントに切り替えるときに、 以下のメッセージがコントローラーに表示されます。「お待ちください... エンド・ユーザーによるセキュアなデスクトップ・アクション (UAC プロンプト、ユーザーの簡易切り替え、画面のロック) が完了するまで、画面キャプチャーはターゲット・オペレーティング・システムによって一時的に中断されます。このアクションが完了すると、画面キャプチャーが再開されます。

  6. Ctrl+Alt+Del の送信

    Windows Vista 以降の管理者権限を持つユーザー以外のユーザーは、 リモート・コントロール・セッション中に Ctrl+Alt+Del を送信することができません。この制限の回避策について詳しくは、Ctrl + Alt + Del の回避策を参照してください。

  7. 全画面テキスト・モード

    ユーザーがテキスト・モード・アプリケーションを全画面に切り替えるときに、 以下のメッセージがコントローラーに表示されます。「お待ちください... エンド・ユーザーによるセキュアなデスクトップ・アクション (UAC プロンプト、ユーザーの簡易切り替え、画面のロック) が完了するまで、画面キャプチャーはターゲット・オペレーティング・システムによって一時的に中断されます。このアクションが完了すると、画面キャプチャーが再開されます。」全画面テキストはセッションのウィンドウに表示されません。

  8. ログアウト中

    ユーザーがログアウトすると、 そのユーザーのセッションで実行されているすべてのアプリケーションが強制終了されます。オンデマンド・ターゲットはアプリケーションとして実行されるため、 同様に強制終了されます。

リモート・コントロール・セッション中にファイルを転送する場合は、 以下の制限に注意する必要があります。
注: 書き込みのために管理者権限が必要なターゲットのディレクトリー (Program Files ディレクトリーなど) にファイルを転送することはできません。ユーザーのプロファイル・ディレクトリーまたは temp ディレクトリーにファイルを転送した後、ローカル環境のツール (Windows エクスプローラーや cmd.exe などのツール) を使用して、そのファイルを所定の場所に移動することはできます。ただし、 この処理中に UAC プロンプトが出される場合がありますが、 セキュリティーで保護されたデスクトップでの UAC プロンプトの制限のため、 そのプロンプトは表示されず、操作することもできません。ターゲットからコントローラーに転送する場合にも 同じ制限が適用されます。

Ctrl + Alt + Del の回避策

「Ctrl-Alt-Del」をクリックすると、 セキュリティーで保護されたデスクトップに 「Windows のセキュリティー」ダイアログが表示されます。オンデマンド・ターゲットは セキュリティーで保護されたデスクトップをキャプチャーできないため、このダイアログが表示されると、 オンデマンド・リモート・コントロール・セッションは一時停止します。例外は、 「ようこそ」画面が使用可能な Windows XP で代わりにタスク・マネージャーが開始されている場合です。
Windows のセキュリティー」ダイアログには 5 つのオプションがあります。ただし、 コントローラー・ユーザーは他の方法でオプションを選択することができます。
「ワークステーションのロック」
コントローラー・ウィンドウで 「アクション」 > 「ワークステーションをロック」を選択します。
「ログオフ」および「シャットダウン」
これらのオプションは、Windows オペレーティング・システムの「スタート」メニューから選択することができます。
パスワードを変更します
コントロール・パネルのパスワード変更オプションにアクセスできます。
「タスク マネージャ」
コントローラー・ウィンドウで 「アクション」 > 「タスク・マネージャー (Task Manager)」を選択します。Windows タスクバーを右クリックすることもできます。