Windows および Unix での接続切断スキャナーを使用したソフトウェアとハードウェアのディスカバー

9.2.7 から使用可能です。スキャン対象のコンピューターと BigFix サーバーの間に直接接続を必要としない接続切断スキャンを使用して、ソフトウェア・インベントリーおよびハードウェア・インベントリーをディスカバーできます。接続切断スキャナー・パッケージで提供されるスクリプトは、ソフトウェア・スキャンとキャパシティー・スキャンを開始し、後で BigFix Inventory にアップロードするスキャン結果を準備します。

特記事項

制約事項: 接続切断スキャナーを IBM 仮想化キャパシティー (サブキャパシティー・ライセンスとも呼びます) に使用する場合は、以下のルールに従う必要があります。
  • 接続切断スキャンを使用するには、IBM コンプライアンスの承認を得る必要があります。このような承認を要求する場合は、営業担当員に連絡して、IBM コンプライアンスへの連絡方法を確認してください。
  • 接続切断スキャンは、技術、法律、ビジネス、またはセキュリティ上の理由、あるいはその他の正当な理由により、BigFix クライアントをインストールできない場合に適用できます。
  • IBM 仮想化キャパシティー用の接続切断スキャナーは、サポート対象の、適格なオペレーティング・システムにのみデプロイできます。
IBM i BigFix クライアントは IBM iSeries で使用できないため、接続切断スキャナーは、これらのシステムでソフトウェアおよびハードウェアをディスカバーするための唯一の方法です。他のオペレーティング・システムの場合とは異なり、IBM i で接続切断スキャンを使用するために、IBM コンプライアンスから承認を受ける必要はありません。詳しくは、下記を参照してください。IBM i でのソフトウェアおよびハードウェアのディスカバー

BigFix Inventory をサブキャパシティー・レポートに使用する場合は、特に注意して接続切断スキャンを使用する必要があります。接続切断スキャンでは、スキャナーおよびカタログの更新、データの定期的な転送、レポートが正しいことを確認するための手動の状態チェックなど、より多くのユーザー制御と手動による保守が必要です。保守は、BigFix クライアントの場合と同様に自動化されていないため、お客様の責任で行っていただく必要があります。

接続切断スキャナー・パッケージ

ソフトウェア・インベントリーおよびハードウェア・インベントリーのデータを収集するには、以下のものから成るエンドポイント・パッケージが必要です。
  • スキャナー
  • 構成ファイル
  • スキャンを実行し、スキャン結果パッケージを準備するスクリプト
スクリプトは、ソフトウェア・スキャンとキャパシティー・スキャンを開始して、スキャン結果を収集し、BigFix Inventory と互換性のあるフォーマットに調整します。スクリプトがご使用の環境にとって適切でない場合は、編集してカスタマイズするか、ニーズに合わせた新規スクリプトを作成できます。

スケーラビリティー

BigFix Inventory サーバーがインストールされているコンピューターが、非常に大規模な環境のハードウェア要件を満たしていることを条件に、最大 25000 の切断されたエンドポイントからデータを収集できます。要件については、以下を参照してください。Linux でのサーバーのハードウェア要件 および Windows でのサーバーのハードウェア要件

さらに、スキャン結果のインポートのパフォーマンスを向上させるには、次の構成を完了します。
  • ソフトウェア・スキャンを毎週実行します。

  • パッケージのサブセットが毎日インポートされるように、結果パッケージのインポートを週に分散します。例えば、月曜日から金曜日まで毎日 5000 個のパッケージをインポートします。

  • 結果が BigFix Inventory に正常にインポートされた後、切断されたデータ・ソース・ディレクトリーからスキャン結果を自動的に削除するように設定します。パッケージを自動的に削除するには、「管理」 > 「サーバー詳細設定」に移動し delete_successfully_imported_scans パラメーターの値を true に設定します。

  • トランザクション・ログのサイズを構成して、Java ヒープのサイズを増やしてください。詳しくは、下記を参照してください。中規模および大規模環境でのパフォーマンスのチューニング

  • Linuxulimit -n 値を 4096 に変更します。

スキャン頻度

デフォルトおよび最小のスキャン頻度、スキャン結果のインポート時に推奨される頻度については、以下を参照してください:データのスキャンとアップロードの頻度

複数の環境

複数の環境 (テスト環境と実稼働環境など) がある場合は、以下の要件を満たしていることを確認してください。
  • 各コンピューターが、1 つの環境についてのみ報告すること。
  • 1 つの環境から取得された接続切断スキャンの結果が、他の環境をモニターする BigFix Inventory にはアップロードされないこと。

制限

  • リソース使用状況および課金データはサポートされません。詳しくは、下記を参照してください。ライセンス・メトリックの未加工の使用状況
  • リモート共有ファイル・システムのスキャンはサポートされません。
  • 接続切断スキャンを使用している場合は、詳細なハードウェア・スキャンを収集できません。
  • 接続切断スキャナーは必ず完全スキャンを収集し、差分スキャンを収集しません。
  • デフォルトでソフトウェア・スキャンから除外されるディレクトリーは、インストール・ディレクトリーとして使用できません。完全なリストを表示するには、以下を参照してください。「除外ディレクトリーのリスト」。
  • Solaris 「パッケージ・データ」レポートは、「説明」列の情報を提供しません。
  • 「オペレーティング・システム」列で提供される情報は、接続切断スキャンによってスキャンされたコンピューターと、通常のスキャンでスキャンされたコンピューターとで、若干異なる場合があります。
  • 切断されたスキャンには、ユーザーによって定義された追加のコンピューターのプロパティーは含まれません。それらの詳細を収集するには、computer.yml ファイルで追加のエントリーを定義する必要があります。