Linux でのサーバーのハードウェア要件

BigFix Inventory のインストール先のコンピューターが、サーバーおよびデータベース・エレメントの最小 CPU 要件とメモリー要件を満たしていることを確認してください。

仮想化環境

ETL (抽出、変換、およびロード) インポートでは、DB2 データベース・リソースが多く使用されます。BigFix Inventory および DB2 サーバーは、仮想化環境にインストールできます。しかし、50,000 台から 100,000 台のコンピューターで構成される大規模デプロイメントでは、専用のハードウェアを使用することをお勧めします。

10,000 台から 50,000 台のコンピューターで構成される中規模デプロイメント用の仮想環境では、プロセッサー、メモリー、および仮想ディスクの割り振りに際して、専用リソースの使用を検討することをお勧めします。VM に割り振られる仮想ディスクは、その VM 専用の IO 帯域幅を備えた専用の RAID ストレージにする必要があります。

BigFix やその他のアプリケーションと共有されない、BigFix Inventory 専用の DB2 サーバーを使用してください。上記の推奨事項に基づく微調整が必要になることがあります。

プロセッサーおよび RAM

BigFix 用に示された値は、BigFix サーバー、そのデータベース、 および Web レポート・サーバーが単一サーバーにインストールされ、かつ BigFix サーバーが BigFix Inventory 専用であるという前提で計算されています。BigFix サーバーを他のアプリケーションと共有する場合は、ハードウェア要件について BigFix の資料を参照してください。BigFix 要件

BigFix Inventory に対して指定されている値は、最大 5 人の同時アプリケーション・ユーザーについて計算されています。

1. BigFix Inventory のプロセッサー要件と RAM 要件

表は、4 つの列と 4 つの本文行から成ります。2 番目の列は、さらに 2 つの列に分割されています。

環境のサイズ トポロジー プロセッサー メモリ

小規模環境

最大で 5000 のエンドポイント

1 台のサーバー BigFix、そのデータベース、および Web Reports サーバー、BigFix Inventoryおよび DB2 2 GHz から 3 GHz、4 コア 8 GB

(3GB)Xmx

中規模環境

5000 から 50000 のエンドポイント*

2 台または 3 台のサーバー** BigFix、そのデータベース、および Web レポート・サーバー 2 GHz から 3 GHz、4 コア 16 GB
BigFix Inventory および DB2 2 GHz から 3 GHz、4 コア 12 GB から 24 GB

(6GB)Xmx

大規模環境

50,000 から 150,000 のエンドポイント*

2 台または 3 台のサーバー** BigFix、そのデータベース、および Web レポート・サーバー 2 GHz から 3 GHz、4 から 16 コア 16 GB から 32 GB
BigFix Inventory および DB2 2 GHz から 3 GHz、8 から 16 コア 32 GB から 64 GB

(8GB)Xmx

非常に大規模な環境

150,000 を超えるエンドポイント*

2 台または 3 台のサーバー** BigFix、そのデータベース、および Web レポート・サーバー 2 GHz から 3 GHz、16 コア 32 GB から 64 GB
BigFix Inventory および DB2 2 GHz から 3 GHz、8 から 16 コア 64 - 96 GB***

(8GB)Xmx

  • * 35,000 を超えるエンドポイントが存在する環境では、スキャン・グループが必要です。詳しくは、『パフォーマンスのチューニング』を参照してください。
  • ** BigFix Inventory がデータベースから分離している分散環境が推奨されます。
  • xmx Java ヒープ・サイズのデフォルト設定は、中規模から大規模な環境では十分ではありません。ご使用の環境を構成するエンドポイントが 5,000 を超える場合は、Java ヒープ・サイズを増やして、Java クライアント・プロセスで使用可能なメモリーを増やしてください。
  • 手順
  • 1.<INSTALL_DIR>/wlp/usr/servers/server1/ ディレクトリーに移動して、jvm.options ファイルを編集します。
  • 2. 上の表に示すように、最大 Java ヒープ・サイズ (Xmx) を設定します。
  • 3.BigFix Inventory サーバーを再起動します。

ディスク・スペース

以下の表は、各コンポーネントに必要なディスク・スペースを示しています。
重要: BigFix クライアントは、コンポーネントがインストールされるコンピューターにもインストールされます。クライアント用に十分なスペースがコンピューターにあることを確認してください。詳しくは、下記を参照してください。クライアントのハードウェア要件

BigFix Inventory

2. BigFix Inventory を Linux にインストールする場合のディスク・スペース要件

表は、3 つの列と 5 つの本文行から成ります。最初の本文行は、さらに 2 つの行に分割されています。

デフォルト・ディレクトリー 必要なスペース コメント
user_directory/BFI_installer 500 MB 選択したエンドポイントに BigFix からダウンロードされた圧縮インストーラー。圧縮インストーラーは、解凍後に削除できます。
500 MB 解凍されたインストール・ファイル。
/opt/BFI 3 GB BigFix Inventory インストール・ディレクトリー。この量には、将来のアップグレードに必要なスペースが含まれています。
/tmp 350 MB インストール時に使用される一時ファイル。
重要: インストーラーがこのディレクトリー内の実行可能ファイルを実行できる必要があります。
$HOME 1 MB インストールを実行するユーザーのホーム・ディレクトリー。
/etc 1 MB サーバーの開始スクリプトが格納されているディレクトリー。
/var 10 kB インストール・レジストリーを保管するディレクトリー。

DB2 for BigFix Inventory

3. ディスク・スペース要件 (DB2 for BigFix Inventory

表は、3 つの列と 4 つの本文行から成ります。

デフォルト・ディレクトリー 必要なスペース コメント
/opt/IBM/db2 1.5 GB DB2 のインストール・ディレクトリー。
/var/db2 10 kB DB2 グローバル・レジストリーを保管するディレクトリー。
/home/db2inst1 コメント」を参照 データベース・サーバーのインスタンス。
データベース・サーバーで必要なディスク・スペースの量は、ご使用の環境内のコンピューターの数と、スキャン・ファイルおよび分析の平均サイズによって決まります。次の式に従って計算できます。*
  • <コンピューターの数> x 1 MB + 15 GB の初期ディスク・スペース
例:
10,000 台のコンピューター
10,000 x 1 MB + 15 GB = 25 GB
100,000 台のコンピューター
100,000 x 1 MB + 15 GB = 115 GB
/home/db2inst1/db2inst1/ コメント」を参照 データベース・サーバーのトランザクション・ログ。
データ・インポート (ETL プロセス) の間、BigFix Inventory では、データベース・サーバーのトランザクション・ログのための追加の空きディスク・スペースが必要になります。トランザクション・ログは、以下の 2 セットのデータを保管するため、必要なディスク・スペースの量が非常に多くなる可能性があります。
  • ETL が失敗した場合にリカバリーに使用されるデータ
  • 新しい ETL の結果を作成するために使用されるデータ
トランザクション・ログに必要なディスク・スペースの量は、ご使用の環境内のコンピューターの数と、インポート中にデータが処理される単一スキャン・グループ内のコンピューターの数によって決まります。

トランザクション・ログに必要なディスク・スペースの量を少なくするには、一定期間にわたってスキャンを分散させ、1 回ではなく数回のデータ・インポート中にスキャンが処理されるようにします。

トランザクション・ログのサイズは、次の式に従って計算できます。*
  • <コンピューターの数> x 1.2 MB + <最大のスキャン・グループ内のコンピューターの数> x 1.2 MB + 17 GB の初期ディスク・スペース
例:
10,000 台のコンピューターおよび 10,000 個のスキャン結果
10,000 x 1.2 MB + 10,000 x 1.2 MB + 17 GB = 41 GB
100,000 台のコンピューターおよび 15,000 個のスキャン結果
100 000 x 1.2 MB + 15 000 x 1.2 MB + 17 GB = 155 GB

* ディスク・スペースの要件は、ご使用の環境で検出されたファイルの平均数に基づいて計算されます。式に指定された値は、検出されたファイルの平均数がコンピューター当たり 800 であることを前提としています。これは 1 MB と 1.2 MB で表されます。見積もりに応じて、ファイルの数が多い場合は、この値を適宜増やしてください。既に をインストールしている場合は、「スキャンされたファイル・データ」レポートと「コンピューター」レポートを使用して、計算を行うことができます。必要な初期ディスク・スペース (15 または 17 GB) が定数であることに注意してください。 検出されたファイルの数は、データベースのサイズだけでなく、サーバーのランタイムのメモリー要件にも影響します。詳しくは、下記を参照してください。中規模および大規模環境でのパフォーマンスのチューニング

* 式は、ソフトウェア・スキャンを毎週、データのインポートを毎日実行するように構成され、その各エンドポイントに約60 個のソフトウェアのインストール済み環境がある標準的な環境に適用されます。結果は、スキャンによって返されるデータの量にも依存します。つまり、環境によっては、ディスク・スペースの所要量が少なかったり多かったりするということです。不定期のデータのインポートや累積スキャンを実行する場合、必要なディスク・スペースは増大します。
注: この標準的環境では、保存期間が過去 7 日間に設定されます。このパラメーターのチューニングについて詳しくは、次を参照してください。データベース・サイズの増大による問題を防止するための保存期間の段階的な短縮

BigFix

4. BigFix を Linux にインストールする場合のディスク・スペース要件

表は、3 つの列と 5 つの本文行から成ります。

デフォルト・ディレクトリー 必要なスペース コメント
/var/opt/BESInstallers 90 MB コンソールおよびクライアント・インストーラーが格納されたディレクトリー。
/var/opt/BESServer 2 GB BigFix インストール・ディレクトリー。
/var/opt/BESServer/wwwrootbes/bfmirror/downloads/sha1/ 約 2 GB BigFix キャッシュ。ここには、一部の Fixlet によってダウンロードされたファイルが、選択されたエンドポイントに配布されるまで保管されます。例えば、BigFix Inventory インストーラーなどです。

一部の Fixlet を複数回実行すると、必要なスペースが増加する場合があります。例えば、最新バージョンの BigFix Inventory 9.x へのアップグレード」を実行するたびに、新しいインストーラーがキャッシュにダウンロードされます。そのため、必要なスペースが増加します。

Fixlet がファイルをダウンロードするかどうかとそれらのファイルのサイズを確認するには、BigFix コンソールにログインして、特定の Fixlet の「ダウンロード・サイズ」列の値を確認してください。次に、BigFix キャッシュに十分なディスク・スペースがあることを確認します。

/var/opt/BESWebReportsServer 300 MB Web レポートのインストール・ディレクトリー。
/opt/BESWebReportsServer 500 MB Web レポート・サーバー・バイナリーが含まれるディレクトリー。
/opt/BESServer 100 MB サーバー・バイナリーが格納されたディレクトリー。
/var/log 1 MB ログ・ファイルが格納されたディレクトリー。
C:\Program Files\BigFix Enterprise\BES Console 90 MB BigFix コンソールのインストール・ディレクトリー。このコンソールは Windows 上にインストールする必要があります。

ディスク速度については、次を参照してください。ストレージのパフォーマンス要件

DB2 for BigFix

BigFix データベースとして使用される DB2 のハードウェア要件については、「データベース要件」を参照してください。

ガイドに記載されているディスク・スペースとは別に、BigFix データベースがインストールされているコンピューター上のトランザクション・ログ用に、追加のディスク・スペースを確保します。必要なディスク・スペースを計算するには、BigFix コンソールで有効にしたすべての Fixlet サイトに存在するオブジェクトの数を確認します。オブジェクトは、コンソールに存在するすべてのコンピューター・グループ、分析、Fixlet、およびタスクで、これには関連しないものも含まれます。1000 オブジェクトごとに、1 GB の空きディスク・スペースが必要です。例えば、500 の Fixlet とタスク、300 の分析、20 のコンピューター・グループがある場合、オブジェクトの合計は 820 です。したがって、1 GB のディスク・スペースが必要になります。