コントローラーのローカル構成の作成

コントローラー・コンポーネントをインストールする際にプロパティーを構成することができます。構成したプロパティーは、コントローラー・インストール・ディレクトリー内の trc_controller.cfg ファイルに保存されます。このファイル内のプロパティーは、コントローラーが始動されるたびに使用され、すべてのユーザーで同じです。ただし、インストール後にコントローラー UI の「コントローラーの構成」オプションを使用して、ユーザー固有の構成を作成することもできます。

このタスクについて

このオプションを最初に使用するときには、trc_controller.cfg ファイルに設定されている値が構成ウィンドウに表示されます。構成ウィンドウで新しい値を保存すると、プロパティーが trc.properties ファイルに保存されます。このファイルは、ホーム・ディレクトリー内の .trc ディレクトリーにあります。trc.properties ファイルのプロパティー値は、trc_controller.cfg ファイルのプロパティー値をオーバーライドします。

グローバル・プロパティーで必須プロパティー・オプションを設定すると、ユーザーはそのプロパティーを構成ウィンドウで編集できなくなります。必須のグローバル・プロパティーは、ローカル・プロパティーをオーバーライドします。このオプションは、「全般」タブ内のプロパティーにのみ適用されます。

プロパティーを必須に設定するには、以下の手順を実行します。
  1. trc_controller.cfg ファイルを編集します。場合によっては、編集を行うために、ファイルに対する許可の変更が必要となります。
  2. 必須にするプロパティーのプロパティー名をコピーし、末尾に .mandatory = true を追加します。

    例えば、「アドレス履歴を使用可能にする」プロパティーを必須にして構成ウィンドウで編集できないようにするには、以下のようにします。

    enable.address.history=false enable.address.history.mandatory=true

  3. ファイルを保存します。
  4. コントローラー・コンポーネントを停止して開始します。

手順

コントローラー UI でコントローラーのプロパティーを構成するには、以下の手順を実行します。
  1. 「コントローラーの構成」 > 「構成」をクリックします。
  2. 「全般」タブのオプションを構成します。
    「全般」タブは、P2P セッションのプロパティーのみを構成する場合に使用します。構成するプロパティーは以下のとおりです。
    アドレス履歴を使用可能にするユーザー履歴を使用可能にするドメイン履歴を使用可能にする

    P2P セッションを開始するために使用されるターゲット IP アドレス、ユーザー ID、およびドメイン名の履歴を格納するプロパティーを選択します。これにより、P2P セッションを開始したときに、「接続のオープン」ウィンドウでこれらの項目が選択可能になります。履歴は、ホーム・ディレクトリー内の trc_history.properties ファイルにあります。

    履歴項目の最大数
    履歴に格納する項目の最大数を指定します。
    RC デフォルト・ポート
    セッションを開始したときに接続ウィンドウに表示されるポート番号を指定します。ブランクのままにすると、デフォルトで 888 が使用されます。
    コラボレーション・デフォルト・ポート
    コラボレーション・セッションに参加するコラボレーターをコントローラーが listen するポートの番号を指定します。ブランクのままにすると、デフォルトで 8787 が使用されます。
    コラボレーター参加プロンプトを使用可能にする
    新しいコントローラーがコラボレーション・セッションへの参加を要求したことを通知するプロンプトを表示する場合は、このオプションを選択します。
    フォース v2 セキュリティー・レベル
    以前のバージョンのターゲットとの互換性を可能にします。デフォルトは 3 です。コントローラーをさらに古いターゲットに接続する必要がある場合は、それより低いレベルを選択します。
    チャットの非表示
    「接続のオープン」ウィンドウに「チャットのみ」ボタンを表示しない場合は、このオプションを選択します。
    注: 「接続のオープン」ウィンドウにボタンを表示することはできますが、BigFix® Remote Control Target for macOS ターゲットではこのセッション・タイプを使用できません。
    ガイダンスの非表示
    「接続のオープン」ウィンドウに「ガイダンス」ボタンを表示しない場合は、このオプションを選択します。
    注: 「接続のオープン」ウィンドウにボタンを表示することはできますが、BigFix® Remote Control Target for macOS ターゲットではこのセッション・タイプを使用できません。
  3. 「ツールの実行」タブのオプションを構成します。
    「ツールの実行」タブは、リモート・コントロール・セッション中にターゲットで実行できるツールのリストを作成するために使用します。対象のツールは、コントローラー UI の「ターゲットでのアクションの実行」メニューにメニュー項目として表示されます。
    注: 項目を選択する際に「編集」「削除」のオプションが表示されない場合は、その項目を変更または削除できません。
    ツールを追加するには、以下の手順を実行します。
    1. 追加」をクリックします。
    2. ツールの値を入力します。
      ツール名
      ツールの名前を入力します。この名前は、「ターゲットでのアクションの実行」メニューにメニュー項目として表示されます(例えば、「コントロール パネル」など)。
      ツール・コマンド
      ツールを実行するためのコマンドを入力します。例えば、Windows オペレーティング・システムを使用している場合に「コントロール パネル」を実行するには、以下のように入力します。

      [System Folder]control.exe

      a Linux オペレーティング・システムを使用している場合は、以下のように入力します。

      /usr/bin/gnome-control-center

      ツール・パラメーター
      オプション。実行するコマンドのパラメーターを指定します。
      ツール・ユーザー
      オプション。コマンドの実行に使用する特権または資格情報を決定します。ブランクのままにすると、ログオン・ユーザーとしてツールが実行されます。
    3. OK」をクリックします。
    ツール・エントリーを編集するには、以下の手順を実行します。
    1. ツールを選択します。
    2. 「編集」をクリックします。
    3. ツールの値を変更します。
    4. OK」をクリックします。
    ツール・エントリーを削除するには、以下の手順を実行します。
    1. ツールを選択します。
    2. 除去」をクリックします。
  4. 「キー・シーケンス」タブのオプションを構成します。
    「キー・シーケンス」タブは、リモート・コントロール・セッション中にターゲットに送信できる特殊キー (多くの場合、繰り返し使用される特殊キーのシーケンス) のリストを作成するために使用します。対象のキー・シーケンスは、コントローラー UI の「ターゲットでのアクションの実行」メニューにメニュー項目として表示されます。
    注: 項目を選択する際に「編集」「削除」のオプションが表示されない場合は、その項目を変更または削除できません。
    キー・シーケンスを追加するには、以下の手順を実行します。
    1. 追加」をクリックします。
    2. キー・シーケンスの値を入力します。
      キー・シーケンス名 (Key Sequence name)
      キー・シーケンスの名前を入力します。この名前は、「ターゲットでのアクションの実行」メニューにメニュー項目として表示されます(例えば、「Inject F1」など)。
      キー・シーケンス値
      キーのシーケンスを入力します。キーのシーケンスはターゲット・コンピューターに送信されます。例えば、F1 キーを送信する場合は、[F1] と入力します。
    3. OK」をクリックします。
    キー・シーケンス・エントリーを編集するには、以下の手順を実行します。
    1. キー・シーケンスを選択します。
    2. 「編集」をクリックします。
    3. キー・シーケンスの値を変更します。
    4. OK」をクリックします。
    キー・シーケンス・エントリーを削除するには、以下の手順を実行します。
    1. リストからエントリーを選択します。
    2. 除去」をクリックします。
  5. 構成を trc.properties ファイルに保存するには、構成ウィンドウで「OK」をクリックします。
    注: 独自の構成を作成した後に、ローカル値を trc_controller.cfg ファイル内のグローバル値にリセットすることができます。構成ウィンドウ「元に戻す」をクリックすると、グローバル値が表示されます。元に戻した値を trc.properties ファイルに保存するには、構成ウィンドウ「OK」をクリックする必要があります。