添付ファイルの統合の仕組み
このトピックでは、統合中に添付ファイルに対して行われる処理について説明します。
- 管理者は、サーバー文書の [DAOS] (Domino® Attachment and Object Service) タブで Domino サーバー全体に対して DAOS 機能を有効にします。
- データベース管理者、管理者、フルアクセスアドミニストレーターは、統合に 1 つ以上の既存データベースを組み入れるように [Domino 添付ファイルとオブジェクトサービスを使用する] データベースプロパティを設定します。または、ユーザーが DAOS プロパティが有効化された、継承可能なテンプレートから新しいデータベースを作成します。
- DAOS 対応データベースで、ユーザーは [DAOS] タブに指定したサイズよりも大きい添付ファイルを 1 つ以上含む文書を保存します。
- Domino サーバーは、添付ファイルへの参照 (認証と呼ぶ) を文書のオブジェクトヘッダーに保存し、添付ファイルの単一コピーをサーバーの添付ファイルリポジトリに保存します。
- ユーザーが文書を再度開くと、ヘッダーは保存された添付ファイルへのリンクを有効にします。添付ファイルは、文書に実際に保存されているかのように表示されます。
- ユーザーが文書を編集し、新しいバージョンの添付ファイルを保存すると、Domino によって添付ファイルの修正済みコピーが添付ファイルリポジトリに追加され、文書内にある元の添付ファイルへの参照が削除され、修正した添付ファイルへの新しい参照が作成されます。
- ユーザーが後で同じ添付ファイルのコピーを含む複数の文書 (電子メールスレッドの返信など) を作成すると、Domino サーバーはリポジトリ内の添付ファイルの単一コピーへの参照を各文書内に入れます。
- ユーザーが後で添付ファイルを削除した場合、Domino では文書ヘッダーの参照のみが削除されます。リポジトリ内の添付ファイルが他の文書で引き続き使用されている限り、添付ファイルは影響を受けません。
- すべてのユーザーが添付先のすべての文書から添付ファイルを削除すると、Domino によって、添付ファイルには添付ファイルリポジトリから削除のマークが付けられます。指定された削除の遅延日数 (デフォルトで 30 日) を過ぎると、添付ファイルは実際に削除されます。管理者は DAOS Manager の Tell コマンドを使用して、異なる日数を指定したり、添付ファイルを直ちに削除したりできます。ただし、間隔を置いて削除を行うことは、バックアップソースから添付ファイルを復元しなければならないようなサーバー障害が発生した場合の保険になります。
- 管理者は Domino Administrator クライアントの [ファイル] タブを使用して、DAOS に参加後のデータベースのサイズに関する情報を表示できます。例えば、[DAOS サイズ] 列を追加するように [ファイル] タブをカスタマイズした場合、[物理サイズ] 列の値に [DAOS サイズ] 列の値を加えた値が [論理サイズ] 列の値に等しいことを確認できます。論理サイズはメールデータベースの制限値を決めるのに使用され、システム内でデータベース用に確保されているスペースを表します。DAOS サイズを引いた物理サイズは論理サイズよりも大幅に小さくなります。これは、DAOS を使用して Domino サーバー上で実現されているディスク容量の節約を判断するのに役立ちます。