DB2® データベースのバックアップ

データを保護するために、データベースを定期的にバックアップする必要があります。各バックアップはデータベース全体のコピーです。このバックアップを、データベースが破損したり誤動作が発生した場合に、リストアすることができます。

始める前に

  • ユーザー

    バックアップを実行するには、データベース・インスタンス所有者としてログインします。

  • スペース所要量

    ターゲット・ディレクトリーに十分なストレージ・スペースがあることを確認します。バックアップ・ファイルのサイズは、BigFix Inventory に対してレポートを実行するコンピューターの数と、データベース内に保管される履歴データの量によって異なります。そのため、バックアップ・ファイルの正確なサイズを見積もることはできません。

    バックアップ・ファイルのサイズは、以下のサイズに達する可能性があります。
    • コンピューターの台数が 100 台未満の環境の場合は 2GB 以上。
    • コンピューターの台数が 30000 台の場合は 50GB。
    • コンピューターの台数が 100000 台の場合は 75GB。

    圧縮を使用すると、バックアップのサイズを大幅に減少できます。

オフライン・バックアップの作成

データを保護するために、データベースを定期的にバックアップする必要があります。各バックアップはデータベース全体のコピーです。このバックアップを、データベースが破損したり誤動作が発生した場合に、リストアすることができます。各バックアップ中にデータベースを非アクティブにすることが可能な場合は、オフライン・バックアップを選択します。

このタスクについて

オフライン・バックアップ時に、データベース全体がファイルにコピーされます。各バックアップ中にデータベースを非アクティブにする必要があるため (つまり、アクティブなトランザクションが発生しないため)、バックアップ・ファイルにはデータベースに対してそれまでに行われたすべてのトランザクションが含まれています。そのため、バックアップ・ファイルはトランザクション・ログに依存せず、 データベースはデフォルトの循環ロギングを使用することができます。循環ロギングでは、トランザクション・ログが新しいトランザクションによって上書きされるため、ディスク・スペースを節約できます。データベースのリストアに必要なものは、バックアップ・ファイルのみです。

手順

  1. BigFix Inventory サーバーを停止します。
  2. 接続を終了して、データベースを非アクティブにします。
    注: TEMADB is the default database name. If you are unsure whether it applies to your database, see: Checking the database name.
    db2 terminate
    db2 deactivate db TEMADB
    
    DB20000I  The TERMINATE command completed successfully.
    DB20000I  The DEACTIVATE DATABASE command completed successfully.
  3. オフライン・フル・バックアップを作成します。データベース全体が、指定された場所のバックアップ・ファイルにコピーされます。
    db2 backup database TEMADB to <location>
    Backup successful. The timestamp for this backup image is : xxxxxxxxxxxx
  4. バックアップ・ファイルが正しく作成されたことを確認します。
    db2ckbkp <backup file>
    Image Verification Complete - successful.
  5. データベースをアクティブにして、BigFix Inventory サーバーを再始動し、データベースへの接続を復元します。
    db2 activate db TEMADB
    /etc/init.d/BFIserver restart
  6. DB2 が BigFix サーバーと共有されている場合、BigFix サーバーを再始動して、データベースへの接続を復元します。
    詳しくは、下記を参照してください。「BigFix サーバーの開始と停止」。

オンライン・バックアップの作成

データベースを頻繁にバックアップし、バックアップのたびにデータベースを非アクティブにすることが不可能な場合は、オンライン・バックアップを選択します。オンライン・バックアップでは、データベースへのすべての接続を維持することができますが、 トランザクション・ログのヒストリーを保存するために、より多くのディスク・スペースが必要になります。

このタスクについて

オンライン・バックアップ時に、データベース全体がファイルにコピーされますが、 バックアップの作成中にデータベースに対して実行されていたトランザクションは含まれていない可能性があります。そのため、データベースを一貫性のある状態にリストアするために、バックアップ・ファイルを常に、トランザクション・ログによって補完する必要があります。トランザクション・ログは、アーカイブ・ロギングが有効になると自動的にバックアップされ、常にバックアップ・ファイルとともに安全な場所に保管する必要があります。バックアップ・ファイルからデータベースをリストアした後、アーカイブ・ログを追加してデータベースを補完します。最初にアーカイブ・ロギングを有効にするときに、データベースを非アクティブにする必要があります。

手順

  1. アーカイブ・ロギングをセットアップします。
    注: TEMADB is the default database name. If you are unsure whether it applies to your database, see: Checking the database name.
    1. データベースのアーカイブ・ロギングのステータスを確認します。最初のアーカイブ・メソッドに OFF 以外の値が含まれている場合は、以下のステップを省略して、オンライン・バックアップを作成できます。
      db2 get db cfg for TEMADB | grep LOGARCHMETH
      First log archive method                 (LOGARCHMETH1) = OFF
      Second log archive method                (LOGARCHMETH2) = OFF
    2. アーカイブ・ログとオンライン・バックアップの格納に使用するバックアップ・ディレクトリーを作成して、適切な許可を付与します。
      mkdir /var/online_backup
      chown db2inst1:db2iadm1 /var/online_backup
    3. アーカイブ・ロギングを有効にして、新規ディレクトリーを指すように、データベース構成を更新します。
      db2 update database configuration for TEMADB using LOGARCHMETH1 'disk:/var/online_backup'
      DB20000I  The UPDATE DATABASE CONFIGURATION command completed successfully.
      アーカイブ・ロギング設定のステータスも、特定のパスに変更されます。
      First log archive method                 (LOGARCHMETH1) = DISK:/var/online_backup/
    4. 接続を終了して、データベースを非アクティブにします。
      db2 force application all
      db2 deactivate db TEMADB
      
    5. オフライン・フル・バックアップを作成します。
      db2 backup database TEMADB to <location>

      アーカイブ・ロギングを有効にした後、オフライン・バックアップを作成する必要があります。この後の過程でオフライン・バックアップを作成する必要はありませんが、 データベースに重要な変更を行う前にオフライン・バックアップを作成することをお勧めします。アーカイブ・ログは、バックアップを最新の状態にリストアするために、オフライン・バックアップとオンライン・バックアップの両方に同じように適用できます。このオフライン・バックアップを万一の場合の備えとして安全な場所に保管することができます。

    6. データベースをアクティブにして、BigFix Inventory サーバーを再始動し、データベースへの接続を復元します。
      db2 activate db TEMADB
      /etc/init.d/BFIserver restart
    7. DB2 が BigFix サーバーと共有されている場合、BigFix サーバーを再始動して、データベースへの接続を復元します。
      詳しくは、下記を参照してください。「BigFix サーバーの開始と停止」。
  2. オンライン・バックアップを作成します。
    db2 backup database TEMADB online to /var/online_backup/ compress include logs
    Backup successful. The timestamp for this backup image is : xxxxxxxxxxxx
    オンライン・バックアップを作成するたびに、その時点までに作成されたすべてのアーカイブ・ログは不要になります。完全なデータベースをリストアするには、バックアップ・ファイルと、それ以降のアーカイブ・ログが必要です。
  3. バックアップ・ファイルが正しく作成されたことを確認します。
    db2ckbkp <online backup file>
    Image Verification Complete - successful.