プラットフォームの統計
Domino® Server の統計に加えて、オペレーティングシステムのパフォーマンス統計も記録されます。オペレーティングシステムの統計は、Domino サーバーの統計とともに Domino Administrator で表示できます。これにより、Domino サーバーのモニターと調整が容易になります。Domino 統計で実行する統計モニタータスクにはすべてプラットフォーム統計を含めることができます。これには、プラットフォーム統計をモニタープロフィールまたは統計プロフィールで使用したり、グラフ表示したりすることも含まれます。
プラットフォームの統計実行中にオーバーヘッドが多少生じることもありますが、このオーバーヘッドは無視できる程度です。プラットフォームの統計を有効にしてもディスク容量は消費されません。ログファイルは作成されないからです。Domino 統計と同様に、プラットフォームの統計をログファイルまたは統計モニターデータベース (STATREP.NSF) に記録した場合に限り、ディスク容量は消費されます。使用されるディスク容量は、ログをとる頻度によって異なります。
デフォルトでは、Statistic Collector タスクによって次の統計が継続的に収集されます。
- 論理ディスク -- 個々のディスクの統計とすべてのディスクの総使用率 (%)
- ページングファイル -- ページングファイルの使用率を示す統計
- メモリ -- 使用可能なメモリなど、メモリ割り当てとメモリ使用量を示す統計
- ネットワーク -- 個々のネットワークアダプタの統計とシステム上のすべてのネットワークアダプタの累積統計
- プロセス -- CPU 使用率 (%) を Domino タスクのプロセス ID とともに示す統計 (タスクが存在する場合)。使用されていないタスクに関する情報は 0 (ゼロ) として報告されます。
- システム -- システム CPU 使用率や待ち行列の長さについての概要など、取得した情報に関する統計
パーティションサーバーのプラットフォームの統計
パーティションサーバーから統計を収集する場合は、個々のパーティションに関するものではなく、システム全体に関するプラットフォーム統計が Domino で収集されます。例えば、メモリ使用量または CPU 使用率の統計は、パーティションサーバーと非パーティションサーバーの両方で同じ値になります。パーティションサーバーに固有の統計は、プロセス統計のようなタスクを表すものに限られます。例えば、あるパーティションサーバーでは 10 のタスクが実行されるのに対し、別のパーティションサーバーでは 15 のタスクが実行される場合などです。
他のパフォーマンスモニター用ツールを使用してプラットフォームの統計測定基準を確認する
サンプリング間隔が異なるため、プラットフォームの統計値を確認するのにネイティブなモニター用ツールを使用することはできません。Perfmon (Microsoft™ Windows™) によって取得された統計値または以下の UNIX™ コマンドのようなシステムコマンドによって取得された統計値とプラットフォームの統計値との間には不一致が生じます。
iostat /vmstat/ netstat
Linux™ 用 Domino のプラットフォームの統計
Linux 用 Domino では、統計の収集に iostat、vmstat、netstat を必要としません。
AIX® での Domino のプラットフォームの統計
IBM® AIX のプラットフォーム統計を取得するには、perfstat パッケージが必要です。perfstat パッケージがインストールされていることを確認してください。デフォルトでは、ディスク統計はサーバーの再起動ごとには自動収集されません。ディスク統計の継続的収集を有効にするには、システム属性 iostat を有効にします。
ディスク統計の継続的収集を可能にする iostat が有効になっているかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
lsattr -E -l sys0 -a iostat
システム属性 iostat に false の値が返される場合、ディスク統計の継続的収集は無効になっています。
ディスク統計の継続的収集を有効にするには、次のコマンドを入力します。
chdev -l sys0 -a iostat=true.