Server Health Monitor
パフォーマンスの問題をモニターし、トラブルシューティングするには、いくつかの異なるツールを使用できます。
Domino® の従来のパフォーマンスのトラブルシューティングでは、以下の方法を使用していました。
- イベントジェネレータ、通知、Domino サーバーモニターを使用した、リアルタイムのデータ分析の実施。
- サーバーログ (LOG.NSF)、統計モニターデータベース (STATREP.NSF)、システム管理要求データベース (ADMIN4.NSF) の情報を使用した過去のデータ分析の実施。
- Domino ディレクトリ文書と NOTES.INI 設定でのサーバー設定のカスタマイズ。
Server Health Monitor では、ヘルス統計を自動的に計算したり、事前に定義されているしきい値と統計を比較したり、サーバーのヘルス全体をレポートする機能によって、従来のパフォーマンスのトラブルシューティングが拡張されています。サーバーのヘルスレーティングが「Warning」や「Critical」である場合は、Health Monitoring データベース (DOMMON.NSF) に保存されているヘルスレポートによって、サーバーを調整してパフォーマンスのステータスを「Healthy」に戻すための短期と長期の推奨事項が提案されます。
Server Health Monitor は、Domino Administrator クライアントの一部である Domino サーバーモニターに組み込まれています。
Server Health Monitor は、モニターする全サーバーと有効な全サーバーコンポーネント (主に CPU、ディスク、メモリ、ネットワークの使用量、NRPC 名の参照、メール配信の待ち時間、サーバー、HTTP、LDAP、IMAP の応答など) のヘルスレーティングをレポートします。
各サーバーとそのコンポーネントのヘルスレーティングは、指標の集合に基づいています。Healthy、Warning、Critical などのヘルスレーティングは、これらの指標値に基づいて割り当てられます。各指標には、0 から 100 までの計算された値があります。これらの値は、サーバーのヘルスモニターレーティングのアルゴリズムと規則に基づいています。各指標には次の 2 つの関連するしきい値があります。警告しきい値と限界値。これらの 2 つのしきい値よりも指標値が小さい場合、サーバーまたはサーバーのコンポーネントは「Healthy」とレーティングされます。指標値が警告しきい値よりも大きい場合、サーバーまたはサーバーのコンポーネントは「Warning」とレーティングされます。指標値がクリティカルしきい値よりも高い場合、サーバーのパフォーマンスは「Critical」と判断され、早急な対応が求められます。
Server Health Monitor には、次の各プラットフォームの指標に対するしきい値が組み込まれています。IBM® AIX®、IBM eServer™、IBMi、IBM eServer zSeries®、Linux™ Intel™、Microsoft™ Windows™。しきい値を変更して、プラットフォームごとにサーバーのレーティングをカスタマイズできます。アルゴリズムの感度を向上または低下させるには、しきい値を増減させます。
ヘルスモニターは、各サーバーのデータが取得可能な領域をレポートします。データを収集できない場合、そのコンポーネントについては何もレポートされません。管理者はモニター対象のサーバーを指定し、この動作をカスタマイズすることができます。ヘルスレポートからコンポーネントを任意に除外でき、常に知らせなくてもよい既知の状況を排除する場合に便利です。
Server Health Monitor を使用すると、Health Monitoring データベース (DOMMON.NSF) の [Current® Reports] ビューに、モニターされた各サーバーとそのコンポーネントのヘルスレーティングが表示されます。