RHSM ダウンロード・プラグインの拡張 (オプション)

RHSM ダウンロード・プラグインは、BigFix が正式にサポートしていないリポジトリーからパッケージをダウンロードしてキャッシュするように構成できます。

RHSM ダウンロード・プラグインは、サポートされていない RHSM リポジトリーのパッケージ依存関係を解決できるため、サポートされていない依存パッケージをインストールできます。この拡張ソリューションにより、BigFix を使用して、出荷時にサポートされていないリポジトリー (debuginfo リポジトリーなど) からパッケージをデプロイできます。

操作を始める前に、以下の作業を完了しておく必要があります。
  • 適切なライセンスが登録されていること、および Red Hat サブスクリプションがアクティブであることを確認します。
  • BigFix Patch for Red Hat のサポート情報を確認し、サポートされるリポジトリーのリストを検証します。BigFix がサポートする Red Hat リポジトリー

拡張リポジトリー・リスト・ファイルの作成

Red Hat ダウンロード・プラグインでは、拡張リポジトリー・リスト・ファイルを使用できます。このファイルには、ご使用のサブスクリプションに組み込まれた基本製品と拡張製品の両方に対応する追加のリポジトリーが含まれています。

拡張リポジトリー・リスト・ファイルは、以下の基準を満たしている必要があります。
  • これは有効な .json ファイルでなければなりません。
  • Red Hat ダウンロード・プラグインからアクセスできること。管理者ユーザーまたは root ユーザーがファイルを読み取ることができるようにしてください。
  • 以下のフォーマットが含まれていること。
    {
       "<OS_key>":[     
         {"name": "<name>", "baseurl": "<url>"},
         {"name": "<name>", "baseurl": "<url>"}
       ]
    }

    例:

    {
       "x86":[     
         {"name": "Red Hat Enterprise Linux 6 Server - Oracle Java (Source RPMs)", 
    "baseurl": "https://cdn.redhat.com//content/rhel/server/6/6Server/ 
    x86/oracle-java/source/SRPMS"}
       ]
    }
注: このファイルは、DLRHELRepoList.json ファイルの repoListFile で設定される plugin.iniファイルと同じ形式を使用します。
不等号括弧 <> で囲まれたプレースホルダーは、実際値に置き換える必要があります。
OS_key
BigFix の RHEL パッチ適用コンテンツでサポートされていないリポジトリーを使用するには、DLRHELRepoList.json ファイルにリストされている以下の OS キーを使用します。ダウンロード・プラグインの新バージョンがリリースされているため、これは完全なリストではない可能性があります。最新版の完全なリポジトリー・リストを入手するには、以下の操作を実行します。
  1. エンドポイントが最新のダウンロード・プラグインに登録されているかどうかを確認します。プラグインのダウンロード管理ダッシュボードに、プラグインが最新であるか、新しいバージョンが利用可能であるかが表示されます。
  2. 以下の場所から DLRHELRepoList.json ファイルを表示します。
    Windows システムの場合
    %PROGRAM FILES%\BigFix Enterprise\BES Server\GatherDBData\gather\Patching Support\CurrentSiteData
    Linux システムの場合
    /var/opt/BESServer/gatherDBData/gather/Patching Support/CurrentSiteData
重要: ダウンロード時や依存関係の解決時に問題が起こらないようにするために、各リポジトリーに対応する正しい OS キーを使用してください。
name
この名前は Red Hat カスタマー・ポータルから取得できます。『リポジトリー情報の取得』を参照してください。
baseurl
この配布ターゲット名は Red Hat カスタマー・ポータルから取得できます。『リポジトリー情報の取得』を参照してください。baseurl 内で、アーキテクチャー $basearch および $releasever の値を置き換えます。

リポジトリー情報の取得

Red Hat カスタマー・ポータルからリポジトリー情報を取得するには、以下のステップを実行します。
  1. Red Hat カスタマー・ポータル (https://access.redhat.com/) にログインします。
  2. 「サブスクリプションの概要 (Subscription Overview)」ページ (https://access.redhat.com/management/) に移動します。
  3. 該当するサブスクリプションをクリックします。「サブスクリプション情報 (Subscription Information)」ページが表示されます。
  4. 「管理 (Manage)」セクションの「サブスクライバー・インベントリー」の下で、サブスクライブされたシステムとハイパーバイザーの数を確認できます。「システム (Systems)」をクリックします。
  5. 「コンテンツ・セット (Content Sets)」タブから、リポジトリーの行に移動し、「表示 (View)」をクリックします。
  6. 以下のガイドラインに基づいて、名前と baseurl キーの値を派生させることができます。
    name
    「名前 (Name)」列からリポジトリーの名前値を選択します。名前値の例としては、Red Hat Enterprise Linux 6 Server - Oracle Java (ソース RPM) があります。
    baseurl
    baseurl は、https://cdn.redhat.com/ で始まります。リポジトリーの baseurl は、「コンテンツ・ダウンロード URL (Content Download URL)」フィールドの「コンテンツの詳細 」列に表示されます。例えば、次のようになります。
    /content/rhel/server/6/$releasever/$basearch/
    oracle-java/source/SRPMS
    $releasever および $basearch の値を置き換えます。値の例を示す表を参照してください。以下に、値が置き換えられた場合の baseurl の例を示します。
    https://cdn.redhat.com//content/rhel/server/6/6Server/
    x86/oracle-java/source/SRPMS
    baseurl のアーキテクチャー 指定可能な値
    $releasever
    • 6Server
    • 6Client
    • 6Workstatsion
    • 7Server
    • 7Client
    • 7Workstation
    $basearch x86_64、i386、ppc64le、ppc64be
    注: この表には、値の例が含まれています。更新された詳細な値については、Red Hat カスタマー・ポータル (https://access.redhat.com/) を参照してください。

証明書に、セットアップするリポジトリーへのアクセス権限があるかどうかを確認するには、証明書をブラウザーにインポートし、その URL を使用してそのリポジトリーにアクセスできるかどうかを確認します。

RHSM ダウンロード・プラグイン構成ファイルの更新

拡張リポジトリー・リスト・ファイルを使用するように RHSM ダウンロード・プラグインを構成します。「ダウンロード・プラグインの管理」ダッシュボードから RHSM ダウンロード・プラグインの登録解除や構成を行うと、plugin.ini 構成ファイルが上書きされます。構成ファイルで行った変更はすべて失われるため、以前に行った変更を書き留めておいてください。

構成ファイルには、以下が含まれます。
primaryRepoListFile
このリスト・ファイルには、BigFix がデフォルトでサポートするリポジトリーが含まれています。
extendedRepoListFile
このオプションのリポジトリー・リストは、デフォルトのリポジトリー・リストを拡張するためのものです。これは、デフォルトのリポジトリー・リストと同じフォーマットになります。
onlyUseExtendedRepoListFile
これは、カスタム・リポジトリーのみにダウンロードを制限するためのオプションの構成リスト・ファイルです。
  1. テキスト・エディターを使用して、plugin.ini ファイルを以下の場所から開きます。
    Windows システムの場合
    %PROGRAM FILES%\BigFix Enterprise\BES Server\DownloadPlugins\RHSMProtocol
    Linux システムの場合
    /var/opt/BESServer/DownloadPlugins/RHSMProtocol
  2. extendedRepoListFile フィールドに、拡張リポジトリー・リスト・ファイルの絶対パスまたは相対パスを入力します。相対パスに設定する場合は、RHSM ダウンロード・プラグインの実行可能プログラムの場所を基準としたパスを指定する必要があります。
    例:
    extendedRepoListFile  = C:\Program Files (x86)\BigFix Enterprise\
                  BES Server\DownloadPlugins\RHSMProtocol\<extendedRepoList>.json
  3. 拡張リポジトリー・リストだけを使用するように RHSM ダウンロード・プラグインを設定するには、onlyUseExtendedRepoListFile フィールドを yes に設定します。
    例:
    onlyUseExtendedRepoListFile= yes

    両方のリポジトリー・リスト・ファイルを使用するように RHSM ダウンロード・プラグインを設定するには、この設定を no に構成します。両方のファイルで同じ OS キーが使用されている場合は、リポジトリーが結合されます。

  4. ファイルを保存します。
以下の例では、EPEL 6 リポジトリーが server-6-x86_64 に追加され、EPEL 7 リポジトリーが server-7-x86_64 に追加されました。「RHSMPlugin--check-allrepos」コマンドを実行すると、以下の出力が表示されます。

例: EPEL 6 リポジトリーが server-6-x86_64 に追加された場合

4496 : 2018-02-28 15:26:31 : INFO : Testing Certs access to: server-6-x86_64
4496 : 2018-02-28 15:26:31 : INFO : EPEL_6
4496 : 2018-02-28 15:26:31 : INFO : Success!
4496 : 2018-02-28 15:26:31 : INFO : Red_Hat_Enterprise_Linux_6_Server_(RPMs)
4496 : 2018-02-28 15:26:31 : INFO : Success!

例: EPEL 7 リポジトリーが server-7-x86_64 に追加された場合

4496     : 2018-02-28 15:26:31 : INFO     :  Testing Certs access to: server-7-x86_64
4496     : 2018-02-28 15:26:31 : INFO     :  EPEL_7
4496 : 2018-02-28 15:26:31 : INFO : Success!
4496 : 2018-02-28 15:26:31 : INFO : Red_Hat_Enterprise_Linux_7_Server_(RPMs)
4496 : 2018-02-28 15:26:31 : INFO : Success!