シンメトリッククラスタを準備する

シンメトリッククラスタを設定する前に、要件およびデプロイメントベストプラクティスを理解します。

シンメトリッククラスタの要件は以下のとおりです。
  • クラスタの各サーバーが Domino® 10 であり、Domino® 10 pubnames.ntf. 以降に基づいた Domino® ディレクトリ設計であること。これらの要件を満たさないクラスタ内のサーバーは無視されます。
  • いずれのクラスタサーバーにも、十分な容量があること。修復サービスのデータベース部分によって、クラスタのサーバー全体でフォルダのシンメトリが適用されます。クラスタのすべての Domino® サーバーで、シンメトリとして指定したフォルダに関連するディスクストレージと DAOS ストレージの容量がほぼ同じになるようにします。
  • Domino 添付ファイルとオブジェクトサービス (DAOS) を使用する場合は、すべてのクラスタメンバーで DAOS が有効であり、最小オブジェクトサイズ設定が同じであること。また、クラスタサーバー全体で DAOS カタログが同期されること。
  • モニター対象の各データベースレプリカが、すべてのサーバーで同じフォルダパスにあり、同じファイル名であること。UNIX® システムのファイル名で大文字と小文字を区別する場合は、モニター対象の各データベースのファイル名で同じ大文字と小文字を使用していること。例えば、sharyn.nsf がサーバー A ではフォルダ mail1 にあり、サーバー B では mail2 にあるという設定はサポートされていません。モニター対象のファイルにサポートされていない設定があるかどうかを判別するには、Repair list missing コマンドを使用します。
  • 以下のタイプのデータベースはサポートされていません。
    • ODS レベルが ODS 52 より小さいデータベース。シンメトリッククラスタでモニターされるデータベースを ODS 52 以上にアップグレードしてください。
    • サーバーキーでローカルに暗号化されているデータベース。ただし、データベースで参照される DAOS オブジェクトの暗号化はサポートされています。
    • 一時的または単一のデータベース。これらのデータベースは、モニター対象のフォルダから除外してください。ガイドとしてクラスタデータベースディレクトリ (cldbdir.nsf) を使用してください。
    • クラスタ複製が有効でないデータベース。モニター対象のすべてのデータベースに対してクラスタ複製を有効にする必要があります。
    • ディレクトリリンクやデータベースリンクを介してアクセスされるデータベース。
注: NIFNSFEnable=1 設定を使用した場合は、個別のビュー索引ファイルで設定されたデータベースを修復できます。ただし、NIFNSF 対応のデータベースの場合、修復プロセスの一環として索引 (.ndx) ファイルが再構築されるため、NIFNSF 非対応のデータベースよりも修復に時間がかかります。
シンメトリッククラスタを有効にする場合は、以下のベストプラクティスに従ってください。
  1. これらの要件に準拠していることを確認します。
  2. [シンメトリの管理] オプションのために、フォルダをいくつか選択します。
  3. [自動修復] オプションで、[欠落しているファイルをログにリストする] を選択して、欠落として検出されたファイルを当初は修復せずにログファイルにリストします。ログファイルの出力と repair list missing コマンドを使用して、問題を特定します。
  4. 設定に問題がなければ、[自動修復] オプションで [不明なファイルの修正] を選択します。