クラスタでスケジュールされた複製を使用する
標準複製は定期的に実行します。1 日に標準複製を実行する回数は、全レプリカの同期が持つ重要度に依存します。通常は、1 日に 1 回か 2 回で十分です。データを常に同期しておく必要がある場合は、複製を 1 時間おき、または 2 時間おきに実行します。
また、サーバーの起動時には必ず複製を実行して、すべてのデータベースを最新の状態に保つ必要があります。これを実行するには、プログラム文書を Domino® ディレクトリに作成します。
注: クラスタでは標準複製を使用して、すべてのデータベースを最新の状態に保つ必要があります。これは、クラスタサーバーが実行を停止した後で再起動するときに特に重要です。
クラスタでスケジュールを設定した複製を実行する理由は、次のように数多くあります。
- クラスタのサーバーに障害が発生したときに失われた可能性のある変更内容を複製する。
クラスタ複製イベントはメモリのみに格納されるため、イベントを複製する前にサーバーに障害が発生すると、これらのイベントは失われる可能性があります。データは失われませんが、保留中だったクラスタ複製イベントは標準の Domino® 複製を実行するまでは複製されません。
- クラスタ複製を無効にしたデータベースを複製する。
更新するたびに複製する必要はないデータベースが存在することがあります。このような特定のデータベースに対してクラスタ複製を無効にすることができます。
ヒント: データベースに対してクラスタ複製が無効になっているかどうかを参照するには、クラスタデータベースディレクトリの情報を参照します。最初の列に X 文字があるデータベースについては、クラスタ複製が無効になっています。また、クラスタデータベースディレクトリにある各データベースの文書で [Cluster Replication] フィールドを調べて確認することもできます。 - 選択複製式に基づいて複製する。
複製式の実行は、クラスタレプリケータではなく、標準のレプリケータで行われます。クラスタで複製式を使用する前に、クラスタでどのように複製が行われるかについて知っておく必要があります。
- 同じサーバーにあるレプリカを複製する。
クラスタレプリケータは、レプリカを持つ他のサーバーには変更内容をプッシュしますが、自身のサーバーにある他のレプリカは更新しません。
注: サーバーに複数のレプリカがある場合は、クラスタマネージャはパスによるフェイルオーバーを使用してユーザーがフェイルオーバーで開くレプリカを選択します。サーバーに複数のレプリカを配置する場合は、クラスタで同じパスを割り当てられているすべてのレプリカが同じ選択複製式を使用することを確認してください。同じ選択複製式が使用されていないと、ユーザーがフェイルオーバーに使用するレプリカに、ユーザーが想定しているデータとは異なるデータが含まれていることがあります。