プログラム文書からデータベースメンテナンスツールを実行する

DBMT ツールをプログラム文書から実行する場合、このツールの実行対象とする追加のシステムデータベースや、その他のコマンドラインオプションを指定することができます。

手順

  1. メールファイルを格納しているサーバー上の notes.ini ファイルを編集し、以下のすべての変更を行います。
    1. ServerTasksAt2 パラメータから nUpdall を削除します。
    2. 設定 MailFileDisableCompactAbort=1
      注: このパラメータは、ルーターがメールの配信によって圧縮操作を中断しないようにします。配信は圧縮操作が完了した後再開されます。
    3. notes.ini の変数 DBMT_FILTER を使用して、追加の任意のシステムデータベースを指定します。リストするエントリをスペース ( )、カンマ (,)、セミコロン (;) のいずれかで区切ります。名前の大/小文字は区別されません。また、データディレクトリからの相対パスで指定します。
      例えば、データディレクトリが d:\notefile であり、データディレクトリのルートにあるデータベースが log.nsf である場合は、DBMT_FILTER=log.nsf を入力します。
  2. サーバーの起動時に dbmt ツールを一度実行するように指定するプログラム文書を作成します。
  3. プログラム文書に少なくとも次のオプションを含めたコマンドを指定します。 -compactThreads n -updallThreads n -range starttime stoptime -compactNdays n -force d
    例えば、以下のパラメータセットでは、compact と updall の両方のタスクに「8 スレッド」(Notes データディレクトリをバッキングするディスクドライブ数に基づく) を指定し、ツールを実行する時間帯を「午前 2:00 時から午前 7:00 時」までの間とし、システムデータベース以外のデータベースを圧縮するまで待機する日数を「5 日間」、圧縮できないデータベースに対して修復を実行する曜日として日曜日を指定しています。
    -compactThreads 8 -updallThreads 8 -range 2:00AM 7:00AM -compactNdays 5 -force 1
  4. 次の表にある追加オプションを指定します。
    表 1. DBMT のコマンドラインオプション
    オプション 簡略構文 説明
    -blacklist <xxx>.ind -bl .ind (インダイレクト) ファイルで指定したデータベースを圧縮しないようにします。サーバーデータディレクトリを基準にして .ind ファイルに名前を付けます。
    -compactNdays n -cnd このオプションでは、システムデータベース以外のすべてのデータベースを、n 日ごとに圧縮しようとします。
    -compactThreads -ct データベースの圧縮操作を実行するためのスレッドの数を設定します。デフォルト値は 1 スレッドです。0 を指定した場合、圧縮操作は実行されません。データディレクトリをバッキングするディスクの数に基づいて値を選択します。
    -force d -f 圧縮時に問題が発生している可能性があるデータベースに対して修復を実行する曜日を選択します。d を 0 (ゼロ) にした場合、修復操作は任意の日に実行されます。圧縮操作が 5 回以上連続して失敗した場合 (かつ失敗の原因が使用中のデータベースではない場合) にのみ修復が実行されます。d には、0 から 7 までの値を指定します。1 は日曜日、2 は月曜日のように曜日を表します。
    -ftiNdays n -fnd 全文索引を n 日ごとに再構築します。デフォルト値は、破損したときにのみ全文索引を再構築することです。
    -ftiThreads -ft 全文索引を再構築するためのスレッドの数を設定します。デフォルト値は 1 です。0 は指定できません。
    -nocompactlimit -ncl -range または -timelimit で指定した圧縮制限に到達すると、進行中の圧縮は完了できますが、新たに圧縮を開始することはできません。
    -nounread not available updall 操作中に未読テーブルを更新しないようにします。
    -ods not available コピー圧縮方式で圧縮し、データベースが ODS レベルに満たない場合はサーバーのリリースに対応する ODS レベルにアップグレードします。
    -range starttime stoptime -r このオプションでは、サーバーの起動時にのみ DBMT ツールに対してプログラム文書が実行されることを前提としています。DBMT ツールは、starttime までスリープし、stoptime まで (またはすべてのデータベースが処理されるまで) 圧縮操作を実行します。その時点で DBMT ツールは starttime までスリープします。
    -stoptime st -st このオプションでは、プログラム文書を使用して、dbmt ツールを毎日開始することを前提としています。st 値は、圧縮を完了する時点を指定します。すべてのスレッドのすべての処理が完了した後、DBMT が終了します。
    -timeLimit tl -tl compact -x の新しい名前。圧縮時間を tl 分に制限します (すべての圧縮が対象)。このオプションは、updall には適用されません。プログラム文書を使用して、DBMT ツールを毎日実行することを前提としています。すべてのスレッドのすべての処理が完了した後、DBMT が終了します。
    -updallThreads -ut updall 操作を実行するためのスレッドの数を設定します。デフォルト値は 1 です。0 は指定できません。データディレクトリをバッキングするディスクの数に基づいて値を選択します。

次のタスク

DBMT ツールでは、IBM Domino® の廃棄不能ビューを指定することもできます。廃棄不能ビューは、(まだ作成されていない場合は) DBMT によって updall 時に作成されます。このビューは非アクティブ状態のために廃棄されることはありません。IBM Domino 7.0 以降の標準メールテンプレートに対して、廃棄不能ビューを指定できます。HCLDomino 9.0.1 Social Edition の標準メールテンプレートは、[メール (R9)] (mail9.ntf) です。それより前のバージョンのメールテンプレートを使用している場合は、ご使用のメールテンプレートの名前をプログラムのデータディレクトリで確認してください。
標準の廃棄不能ビューを以下に示します。
  • $Inbox
  • $Drafts
  • $All
  • ($RepeatLookup)
  • ($ToDo)
  • ($Calendar)
  • ($Haiku_TOC)
  • ($Alarms)
  • ($iNotes)
  • ($Users)
  • ($iNotes_Contacts)
  • ($ThreadsEmbed)

この他のビューを廃棄不能として指定するには、dbmt_template name という NOTES.INI 設定を次の形式で使用します。

dbmt_template name=view_name_or_alias;view_name_or_alias;view_name_or_alias

カスタムテンプレートを使用する場合は、DBMT_MailTemplate 設定を使用することにより、新しいテンプレート名を追加できます。この設定では、テンプレート名をカンマで区切ったリストがサポートされます。下線の後のテンプレート名を置き換えてください。ビュー名または別名は、セミコロンかカンマで区切って指定してください。以下に例を示します。

dbmt_mailtemplate=ModTemp1,ModTemp2

この例では、ModTemp1 または ModTemp2 テンプレートを使用するデータベースには、標準の Domino メールテンプレート (mail9.ntf など) と同じ廃棄不能ビューが含まれることになります。