ミラー管理
BigFix には、ミラー管理ソリューションのためのフェイルバック・オプションに役立つタスクが用意されています。これらのタスクは、Solaris 10 エンドポイントでのみ使用可能です。
システム管理者は、ディスク障害からデータを保護するためのミラーを作成します。ディスクのミラーリングは RAID-1 とも呼ばれ、データ消失を防ぐ高い信頼性とセキュリティーを実現します。1 つのミラーは、サブミラーと呼ばれる 1 つ以上の RAID-0 ボリュームで構成されます。各データ・ブロックは各ディスクの完全なコピーであり、1 つ以上の他のサブミラーに書き込まれます。通常、2 つ以上のディスクが Solaris エンドポイントに接続されます。システムが 2 つのディスクを持つシナリオにおけるミラーは、異なる 2 つのディスクに書き込まれた同じデータを持つ 2 つのサブミラーで構成されます。
各サブミラーには、データのルート・ディスクの同一コピーが記録されます。ディスクに障害が発生したとき、サブミラーまたはディスクのいずれかに切り替わることで、システム障害を防止することができます。また、機能している他のサブミラーやディスクからデータを復旧できるため、データが失われることもありません。
- Solaris ミラーの中断
- このタスクは、UFS ファイル・システムのミラーを分断して、バックアップ・ディスクに対するミラー・ディスクの読み取りおよび書き込みが行われないようにします。
- Solaris ディスクの再ミラー
- このタスクは、Solaris 10 システムのディスク・ミラーリングを再開し、更新済みディスクをバックアップ・ディスクと同期します。
パッチを適用する前に予防策として、「Solaris ミラーの分割」タスクを利用してミラーを分断し、ディスクをシステムのバックアップ・コピーとして使用できるようにします。その上でパッチまたはアップグレードをマスター・ディスクに適用することが推奨されます。適用を行った後は、パッチ適用またはアップグレードが正しく実行されたことを確認するための検証ステップを実行します。パッチ適用またはアップグレードが正しく実行された場合は、「Solaris ディスクの再ミラー」タスクを使用して、ディスクをオンラインに戻します。これにより、更新済みディスクとバックアップ・ディスクの間の再同期プロセスが開始されます。ただし、パッチ適用またはアップグレードのプロセスで問題が発生した場合は、ディスクを切り替えてバックアップ・ディスクをブートすることでデータ消失を回避できます。