SCC ダウンロード・プラグインの拡張

BigFix が正式にサポートしているリポジトリー以外のリポジトリーからパッケージをダウンロードしてキャッシュするように、SCC ダウンロード・プラグインを構成することができます。SCC ダウンロード・プラグインでは、サポート対象外の SUSE リポジトリーのパッケージ依存関係を解決できるため、サポート対象外の依存パッケージをインストールすることができます。これにより、BigFix を使用して、出荷時にサポートされていないリポジトリー (Long Term Service Pack Support (LTSS) や debuginfo のリポジトリーなど) からパッケージを適用できます。

操作を始める前に、以下の作業を完了しておく必要があります。

拡張リポジトリー・リスト・ファイルの作成

SCC ダウンロード・プラグインでは、サブスクリプションに含まれる基本製品と拡張製品の両方に対応するリポジトリーを追加した、拡張リポジトリー・リスト・ファイルを使用できます。

拡張リポジトリー・リスト・ファイルは、以下の基準を満たしている必要があります。
  • これは有効な .json ファイルでなければなりません。
  • SCC ダウンロード・プラグインにアクセス可能である必要があります。管理者または root ユーザーがファイルを読み取ることができることを確認してください。
  • 以下のフォーマットが含まれていること。
    {
       "<OS_key>":[     
         {"name": "<name>", "distro_target": "<distro_target>"},
         {"name": "<name>", "distro_target": "<distro_target>"}
       ], 
       "<OS_key_1>: [
         {"name": "<name>", "distro_target": "<distro_target>"}
       ]
    }
注: このファイルは、DLSuSERepoList.json ファイルの repoListFile で設定される plugin.iniファイルと同じ形式を使用します。
不等号括弧 <> で囲まれたプレースホルダーは、実際値に置き換える必要があります。
OS_key
BigFix の SUSE パッチ適用コンテンツでサポートされていないリポジトリーを使用するには、DLSuSERepoList.json ファイルでリストされている以下の OS キーを使用します。
  • sles-12-x86_64-sp3
  • sled-12-x86_64-sp3
  • sles-12-x86_64-sp2
  • sled-12-x86_64-sp2
  • sles-12-x86_64-sp1
  • sled-12-x86_64-sp1
  • sles-12-x86_64-sp0
  • sled-12-x86_64-sp0
  • sles-12-s390x-sp3
  • sles-12-s390x-sp2
  • sles-12-s390x-sp1
  • sles-12-s390x-sp0
  • sles-12-ppc64le-sp0
  • sles-12-ppc64le-sp1
  • sles-12-ppc64le-sp2
  • sles-12-ppc64le-sp3
  • sles-11-x86_64-sp4
  • sles-11-x86-sp4
  • sled-11-x86_64-sp4
  • sled-11-x86-sp4
  • sles-11-x86_64-sp3
  • sles-11-x86-sp3
  • sled-11-x86_64-sp3
  • sled-11-x86-sp3
  • sles-11-x86_64-sp2
  • sles-11-x86-sp2
  • sled-11-x86_64-sp2
  • sled-11-x86-sp2
  • sles-11-x86_64-sp1
  • sles-11-x86-sp1
  • sled-11-x86_64-sp1
  • sled-11-x86-sp1
  • sles-11-x86_64-sp0
  • sles-11-x86-sp0
  • sled-11-x86_64-sp0
  • sled-11-x86-sp0
  • sles-11-s390x-sp4
  • sles-11-s390x-sp3
  • sles-11-s390x-sp2
  • sles-11-s390x-sp1
  • sles-11-s390x-sp0
ダウンロード・プラグインの新バージョンがリリースされているため、これは完全なリストではない可能性があります。最新版の完全なリポジトリー・リストを入手するには、以下の操作を実行します。
  1. エンドポイントが最新のダウンロード・プラグインに登録されているかどうかを確認します。プラグインのダウンロード管理ダッシュボードに、プラグインが最新であるか、新しいバージョンが利用可能であるかが表示されます。
  2. 以下の場所から DLSuSERepoList.json ファイルを表示します。
    Windows システムの場合
    %PROGRAM FILES%\BigFix Enterprise\BES Server\GatherDBData\gather\Patching Support\CurrentSiteData
    Linux システムの場合
    /var/opt/BESServer/gatherDBData/gather/Patching Support/CurrentSiteData
重要: ダウンロード時や依存関係の解決時に問題が起こらないようにするために、各リポジトリーに対応する正しい OS キーを使用してください。
name
この名前は SUSE Customer Center から取得できます。『リポジトリー情報の取得』を参照してください。
distro_target
この配布ターゲット名は SUSE Customer Center から取得できます。『リポジトリー情報の取得』を参照してください。

リポジトリー情報の取得

SUSE Customer Center からリポジトリー情報を取得するには、以下のステップを実行します。
  1. SUSE Customer Center (https://scc.suse.com) にログインします。
  2. 「サブスクリプション (Subscriptions)」タブをクリックします。
    1. サブスクリプション

    サブスクリプション
  3. 該当するサブスクリプションをクリックします。「サブスクリプション情報 (Subscription Information)」ページが表示されます。
  4. 「基本および拡張製品 (Base and Extension Products)」タブをクリックします。
    2. 基本および拡張製品 (Base and Extension Products)

    基本および拡張製品 (Base and Extension Products)
  5. 該当する製品名をクリックして、選択した製品に対応するリポジトリーのリストを表示します。
    注: 拡張リポジトリー・リストの name キーの値には、以下の画面にリストされるリポジトリー名を使用しないでください。
    3. SUSE リポジトリー・リスト

    SUSE リポジトリー・リスト
    name キーおよび distro_target キーの値は、以下のガイドラインに基づいて割り出すことができます。
    SUSE 11 製品の場合
    リポジトリーのベース URL は https://updates.suse.com/repo/$RCE で始まります。
    name および distro_target の値は、以下のフォーマットを使用して判別できます。
    https://updates.suse.com/repo/$RCE/<name>/<distro_target>
    例:
    4. name と distro_target を示す SUSE 11 の例

    name と distro_target を示す SUSE 11 の例
    この情報を使用した場合のカスタム・リポジトリー・ファイルは以下のようになります。
    {
    "sles-11-x86-sp3":[
     {"name":"SLE11-SP4-Debuginfo-Updates","distro_target":"sle-11-i586"}
    ]
    }
    SUSE 12 製品の場合
    リポジトリーのベース URL は次で始まります。 https://updates.suse.com/SUSE/
    name の値はリポジトリー名 (アーキテクチャー情報を除く) に基づいて判別できます。distro_target の値は以下のフォーマットを使用して判別できます。
    sle-<os_version>-<architecture>
    例:
    5. 名前、OS バージョン、およびアーキテクチャーを示す SUSE 12 の例

    名前、OS バージョン、およびアーキテクチャーを示す SUSE 12 の例
    この情報を使用した場合のカスタム・リポジトリー・ファイルは以下のようになります。
    {
    "sles-12-x86_64-sp0":[
     {"name":"SLES12-Debuginfo-Updates", "distro_target":"sle-12-x86_64"}
    ]
    }

SCC ダウンロード・プラグイン構成ファイルの更新

拡張リポジトリー・リスト・ファイルを使用するように SCC ダウンロード・プラグインを構成します。「ダウンロード・プラグインの管理」ダッシュボードから SCC ダウンロード・プラグインの登録解除や構成を行うと、plugin.ini 構成ファイルが上書きされます。構成ファイルで行った変更はすべて失われるため、以前に行った変更を書き留めておいてください。
  1. テキスト・エディターを使用して、plugin.ini ファイルを以下の場所から開きます。
    Windows システムの場合
    %PROGRAM FILES%\BigFix Enterprise\BES Server\DownloadPlugins\SCCProtocol
    Linux システムの場合
    /var/opt/BESServer/DownloadPlugins/SCCProtocol
  2. extendedRepoListFile フィールドに、拡張リポジトリー・リスト・ファイルの絶対パスまたは相対パスを入力します。相対パスに設定する場合は、SCC ダウンロード・プラグインの実行可能プログラムの場所を基準としたパスを指定する必要があります。
    例:
    extendedRepoListFile  = C:\Program Files (x86)\BigFix Enterprise\
                  BES Server\DownloadPlugins\SCCProtocol\<extendedRepoList>.json
  3. 拡張リポジトリー・リストだけを使用するように SCC ダウンロード・プラグインを設定するには、onlyUseExtendedRepoListFile フィールドを yes に設定します。
    例:
    onlyUseExtendedRepoListFile= yes

    両方のリポジトリー・リスト・ファイルを使用するように SCC ダウンロード・プラグインを設定するには、この設定を no に構成します。両方のファイルで同じ OS キーが使用されている場合は、リポジトリーが結合されます。

  4. ファイルを保存します。