OpenSUSE ダウンロード・キャッシャーを使用すると、隔離された環境で OpenSUSE パッチをダウンロードし、キャッシュに入れることができます。このツールは Patches for OpenSUSE Leap 15 をサポートしています。
OpenSUSE ダウンロード・キャッシャーは、Windows システムまたは Linux システム上で実行できます。要件については、BigFix 11.0 - System Requirements を参照してください。
最新の OpenSUSE ダウンロード・キャッシャーは、以下の
BigFix サポート・サイトから入手できます。
説明のために、このセクションでは、Windows での OpenSUSE ダウンロード・キャッシャーの実行手順を示します。ただし、OpenSUSE ダウンロード・キャッシャーを実行するためのパラメーターとサブコマンドは、Windows システムでも Linux システムでも同じです。
ツール
OpenSUSEPlugin-1.0.0.0.exe により、追加の操作を実行することができます。このツールをコマンド・プロンプトから実行するには、以下のコマンドを使用します。
OpenSUSEPlugin-1.0.0.0.exe [-h] [parameters...] {subcommand} [subparameters...]
各コマンドの説明。
-h
-
コマンドを実行せずに、そのコマンドのヘルプ・メッセージを表示するよう指定します。
- parameters
- ダウンロード・キャッシャーを構成するために使用するオプションのパラメーターを指定します。
-
- --proxyServer
- 使用するプロキシー・サーバーの URL を指定します。これは、プロトコルとホスト名を含む整形式の URL でなければなりません。この URL は通常、プロキシー・サーバーの IP アドレスまたは DNS 名とそのポートを、コロンで区切ったものです。例: http://192.168.100.10:8080
- --proxyUser
- プロキシー・サーバーで認証が必要な場合は、プロキシー・ユーザー名を指定します。
- --proxyPass
- プロキシー・サーバーで認証が必要な場合は、プロキシーのパスワードを指定します。
- 基本認証のみがサポートされています。
- --download_dir
- リポジトリー・メタデータ・ファイルがキャッシュされるディレクトリーを指定します。
- このパラメーターが定義されていない場合は、ダウンロード・キャッシャーの実行可能ディレクトリーを基準とした相対ディレクトリーにファイルがダウンロードされます。
- キャッシュされたファイルを使用するように OpenSUSE ダウンロード・プラグインを構成できます。これは、
localCache ファイルに plugin.ini を設定することで行います。
- --sha1_download_dir
- パッケージを sha1 のファイル名で単一のフラット・ディレクトリーにキャッシュする場合のディレクトリーを指定します。キャッシャーは、すべてのリポジトリー (キー) からのすべてのパッケージを、指定されたディレクトリーにファイルとしてダウンロードします。
- パッケージのみが
sha1_download_dir に保管されます。各リポジトリー・メタデータは、download_dir に保管され、OpenSUSE リポジトリーのディレクトリー構造が維持されます。
-
注: このパラメーターを使用する場合は、BigFix の sha1 ファイル・フォルダーのキャッシュ制限を考慮してください。
- --redownload
- RPM ファイルを再ダウンロードして、ダウンロード・ディレクトリー内の既存の RPM ファイルを上書きすることを示すフラグを指定します。
- このパラメーターが定義されていない場合は、RPM ファイルが再ダウンロードされません。ただし、メタデータはデフォルトでダウンロードされ上書きされます。
- --verifyExistingPkgChecksum
- 「buildRepo」、「downloadPkg」、または「downloadbypatchid」の各サブコマンドを使用してパッケージのダウンロードを試みる際に、既存の RPM ファイルにチェックサム・チェックを強制するフラグを指定します。
注: チェックサムは、デフォルトで「オフ」に設定されています。
- --loglevel
- ログ・レベルを指定します。「DEBUG」、「INFO」、「WARNING」、または「ERROR」の中から選択できます。デフォルトでは、この値は「INFO」に設定されています。
- INFO
- ダウンロードの進行状況とダウンロードの成功に関する一般情報が、最小限のトレース情報とともに出力されます。
- WARNING
- ダウンロードの失敗と、失敗の理由に関する情報が出力されます。
- ERROR
- ダウンロード・プラグインの実行に関連するエラーが出力されます。このようなエラーは、致命的エラーが発生する直前であることを示している場合があります。
- DEBUG
- 問題のトラブルシューティングに使用される詳細情報が出力されます。これは、使用可能なレベルの中で最も詳細なレベルです。
- --help
-
コマンドを実行せずに、そのコマンドの完全な説明とヘルプを表示するよう指定します。
- subcommand subparameter
- ダウンロード・キャッシャーを実行するために使用するサブコマンドとサブパラメーターを指定します。
注: サブコマンドとサブパラメーターの名前では、大/小文字が区別されます。
- subparameter は以下のように subcommand によって異なります。
-
- check-baserepos
- BigFix でサポートされる OpenSUSE 基本リポジトリーにアクセスできるかどうかを検査します。結果はコマンド・プロンプトに表示され、<cacher directory>\logs\OpenSUSEDownloadCacher.log ファイルに格納されます。
- check-allrepos
- BigFix でサポートされる OpenSUSE 基本リポジトリーおよびサブリポジトリーにアクセスできるかどうかを検査します。結果はコマンド・プロンプトに表示され、<cacher directory>\logs\OpenSUSEDownloadCacher.log ファイルに格納されます。
- check-storagereq
builRepo コマンドで --sha1_download_dir オプションを指定する場合と指定しない場合のストレージ・スペース所要量を調べます。結果はコマンド・プロンプトに表示され、<cacher directory>\logs\OpenSUSEDownloadCacher.log ファイルに格納されます。
- showKeys
- サポートされるリポジトリーの OS キーのリストを <cacher directory>\logs\OpenSUSEDownloadCacher.log ファイルに出力します。OS キーは、単一 OpenSUSE Leap リポジトリーの OpenSUSE Leap 15 オペレーティング・システムのバージョンおよびアーキテクチャーを示します。
- このサブコマンドを実行するための構文は以下のとおりです。
OpenSUSEDownloadCacher.exe --download_dir <download_dir>
[parameters] showsKeys
例: OpenSUSEDownloadCacher.exe --download_dir C:\downloads showKeys
- buildRepo
- 指定された OS キーに基づいて、ローカルのミラー・リポジトリーを作成し、すべての関連ファイルをダウンロードします。
- このサブコマンドを実行するための構文は以下のとおりです。
OpenSUSEDownloadCacher.exe --download_dir <download_dir>
--sha1_download_dir <sha1_download_dir> [parameters]
buildRepo --key <OS_key1,OS_key2,…>
例: OpenSUSEDownloadCacher.exe --download_dir C:\downloads --sha1_download_dir C:\sha1_downloads buildRepo --key leap-15_4-x64
- 各コマンドの説明。
- --key OS_key1,OS_key2,…
- OpenSUSE Leap 15 オペレーティング・システムのバージョンおよびアーキテクチャーを指定します。項目はコンマで区切る必要があり、スペースを含めることはできません。以下のフォーマットを使用する必要があります。
<product>-<version_number>-<architecture>
例えば、--key leap-15_4-x64 です。
- downloadMetadataOnly
- 指定された OS キーのメタデータをダウンロードします。
- このサブコマンドを実行するための構文は以下のとおりです。
OpenSUSEDownloadCacher.exe --download_dir <download_dir>
[parameters] downloadMetadataOnly --key <OS_key1,OS_key2,…>
例:OpenSUSEDownloadCacher.exe --download_dir C:\downloads downloadMetadataOnly
--key leap-15_4-x64
- 各コマンドの説明。
- --key OS_key1,OS_key2,…
- Rocky Linux オペレーティング・システムのバージョンおよびアーキテクチャーを指定します。項目はコンマで区切る必要があり、スペースを含めることはできません。以下のフォーマットを使用する必要があります。
<product>-<version_number>-<architecture>
例えば、--key leap-15_4-x64 です。
- downloadPkg
- 指定された OS キーのリストされた RPM ファイルをダウンロードします。
注: ダウンロードするパッケージに依存関係がある場合は、代わりに buildrepo を使用して依存関係の問題を回避することをお勧めします。
- このサブコマンドを実行するための構文は以下のとおりです。
OpenSUSEDownloadCacher.exe --download_dir <download_dir>
[parameters] downloadPkg --key <OS_key1,OS_key2…>
--pkg <pkg1,pkg2,…>
例:OpenSUSEDownloadCacher.exe --download_dir C:\temp --redownload downloadPkg
--key leap-15_4-x64 --pkg opera-90.0.4480.84-lp155.3.3.1.x86_64.rpm
- 各コマンドの説明。
- --key OS_key1,OS_key2,…
- OpenSUSE Leap 15 オペレーティング・システムのバージョンおよびアーキテクチャーを指定します。項目はコンマで区切る必要があり、スペースを含めることはできません。以下のフォーマットを使用する必要があります。
<product>-<version_number>-<architecture>
例えば、--key leap-15_4-x64 です。
- --pkg pkg1,pkg2,…
- パッケージ名を示します。
- 各項目はコンマで区切る必要があり、スペースを含めることはできません。例えば、
--pkg opera-90.0.4480.84-lp155.3.3.1.x86_64.rpm, apptainer-1.1.2-lp154.2.1.x86_64.rpm です。