ベースラインでの複数パッケージのインストール

複数パッケージのベースラインのインストール機能を使用すると、複数の固有パッケージを含む Fixlet を 1 つのベースラインから適用するときに、時間を短縮することができます。

始める前に

  • クライアント・ダウンロード事前キャッシュ・サイズを 2GB 以上に設定します。_BESClient_Download_PreCacheStageDiskLimitMB 設定を使用して、事前キャッシュの推奨サイズを設定してください。
  • クライアント・ダウンロード・キャッシュ・サイズを 2GB 以上に設定します。_BESClient_Download_DownloadsCacheLimitMB 設定を使用して、キャッシュの推奨サイズを設定してください。
  • 各エンドポイントの空きディスク・スペースが 4GB 以上あることを確認します。
  • エンドポイントに GPG キーをインストールし、有効化します。Fixlet サイトから入手可能な「RPM-GPG-KEY-centos-release のインポート (Import RPM-GPG-KEY-centos-release)」タスク (ID# 301) を使用すると、必要なキーをインポートできます。

このタスクについて

単一の YUM 呼び出しを実行することによってベースラインのすべての Fixlet のパッケージをインストールまたは更新するには、その機能を有効化するタスクと、適切な複数パッケージのベースラインのインストール・タスクを、ベースラインに追加する必要があります。使用可能なタスクのリストについては、複数パッケージのベースラインのインストールを参照してください。

注::
  • CentOS 8 の場合、ベースラインの Fixlet を置き換えるとエラーが発生してインストールが失敗するため、インストールを続行する前にすべてのベースラインを同期する必要があります。最新の使用可能なパッケージのみがベースラインとともにデプロイされます。
  • 依存関係が破損したパッケージは、可能な限りスキップされます。ただし、パッケージをスキップできず、インストールがキャンセルされる場合があります。既知のケースを以下にいくつか示します。
    • CentOS 製品の依存関係に関する問題が含まれるパッケージ。
    • 依存関係エラーのあるパッケージはインストール中に発生します。これは通常、以下のエラー・メッセージによって示されます。File conflicts happen when two packages attempt to install files with the same name but different contents
  • タイトルに (vault x.y) が含まれる Fixlet は、複数パッケージのインストールのベースライン内では動作しません。
  • 複数パッケージのベースラインのインストール機能では、「アクションの実行」の事前キャッシュ・オプション「すべての制約を満たす前のダウンロードの開始 (Start download before all constraints are met)」はサポートされません。
重要: この機能が動作するためには、「複数パッケージのベースラインのインストール機能を有効化 」タスクおよび「複数パッケージのベースラインのインストール」タスクを、同じベースライン内に追加する必要があります。さらに、タスクと Fixlet の順序がベースライン・インストールにとって重要であるため、手順を正しい順序で実行するように注意してください。

手順

  1. ベースラインを作成します。

    Fixlet サイトの Fixlet を強調表示して、コンテキスト・メニューから「新しいベースラインに追加」を選択します。「ツール」メニューから「ベースラインの新規作成」を選択することもできます。

  2. オプション: いずれかの Fixlet を追加する前に、「複数パッケージのベースラインのインストール用 CentOS 6 パッケージ・リスト・ファイルを削除」タスク、「複数パッケージのベースラインのインストール用 CentOS 7 パッケージ・リスト・ファイルを削除」タスク、または「複数パッケージのベースラインのインストール用 CentOS 8 パッケージ・リスト・ファイルを削除」タスクを追加します。
    「このコンポーネントが該当する場合はベースラインも適用可能なコンピューターに該当する (Baseline will be relevant on applicable computers where this component is relevant)」オプションが選択されていないことを確認します。
    1. ベースライン・コンポーネントのオプション

    ベースライン・コンポーネントのオプション
  3. 該当する「複数パッケージのベースラインのインストール機能を有効化 (Enable the Multiple-Package Baseline Installation feature)」タスクを追加します。
    「このコンポーネントが該当する場合はベースラインも適用可能なコンピューターに該当する (Baseline will be relevant on applicable computers where this component is relevant)」オプションが選択されていないことを確認します。
  4. 目的のパッチ Fixlet をベースラインに追加します。
    すべての Fixlet について、「このコンポーネントが関連する適用可能なコンピューター上では、ベースラインが関連します」オプションが選択されていることを確認します。
    注: 同一パッケージの異なるバージョンに影響する複数の Fixlet をベースラインに追加すると、インストール・タスクは古い方のバージョンのパッケージをスキップし、最新バージョンのみインストールします。
  5. 該当する「複数パッケージのベースラインのインストール (Multiple-Package Baseline Installation)」タスクを、ベースラインの最後に追加します。このタスクにより、以下のいずれかのアクションを適用できます。
    • 発生する可能性のある問題を確認するために、パッケージを実際にインストールすることなくインストールのプレビューを実行する。
    • すべての RPM を単一の YUM トランザクションでインストールする。
    「このコンポーネントが該当する場合はベースラインも適用可能なコンピューターに該当する (Baseline will be relevant on applicable computers where this component is relevant)」オプションが選択されていないことを確認します。

次のタスク

ベースラインを実行する前に、以下の要件を満たしておく必要があります。
  • エンドポイントで登録されているリポジトリーに、対象パッケージと必要なすべての依存パッケージが格納されている必要があります。
  • 同じ Fixlet を個別に適用する前に、複数パッケージのインストール方式を使用している Fixlet が、すべての YUM トランザクションを完了し、エンドポイントのステータスを更新するための十分な時間を空けてください。
  • 同一エンドポイントに対して、同一サイトから複数のベースラインを実行しないでください。
  • 技術情報に記載されたベースラインのベスト・プラクティスに従ってください。 https://hclpnpsupport.service-now.com/csm?id=kb_article&sys_id=d288c2021b098c9477761fc58d4bcbdf
注: ベースラインを適用すると、すべてのパッチ Fixlet の最初のサブアクション・ステータスに、Fixlet が失敗したことが示されます。これは予想された動作です。ベースラインでパッケージをダウンロードおよびインストールするプロセスは、Fixlet アクション・レベルで実行されるのではなく、「複数パッケージのベースラインのインストール (Multiple-Package Baseline Installation)」タスクで実行されます。ベースラインが完了すると、Fixlet のベースライン・サブアクション・ステータスに、各パッチ・インストールの最終状態が反映されます。