複数パッケージのベースラインのインストール
BigFix パッチには、ベースラインに含まれる複数パッケージの更新のインストールを、単一のタスクに結合するためのソリューションが用意されており、それによってベースラインの実行時間を短縮できます。
ベースラインを使用すると、複数の Fixlet をグループにまとめて、任意の組み合わせのターゲット・コンピューターにすぐに適用することが可能になります。これは、特定のアクション・グループをネットワーク全体に適用するための強力な方法です。ただし、ベースライン内の各 Fixlet は、ベースラインの実行時に、個別の YUM 更新トランザクションを作成します。単一のベースラインで膨大な数の YUM 呼び出しが行われる可能性があり、その場合はすべてのトランザクションが完了するまでに時間がかかるため、パフォーマンスに深刻な影響が及ぶことがあります。
「複数パッケージのベースラインのインストール (multiple-package baseline installation)」ソリューションを使用すると、依存関係の解決やパッケージのインストールが Fixlet ごとに個別に行われることに伴うパフォーマンスの低下に対処できます。このソリューションでは、ベースラインの先頭でこの機能を有効化して、関連パッケージを単一の YUM 呼び出しからインストールするためのインストール・タスクを付加する必要があります。
パッケージをインストールするのではなく、リストに追加するように Fixlet に指示するフラグを設定するには、「複数パッケージのベースラインのインストール機能を有効化 - CentOS 6」タスク、「複数パッケージのベースラインのインストール機能を有効化 - CentOS 7」タスク、または「複数パッケージのベースラインのインストール機能を有効化 - CentOS 8」タスクを使用します。このフラグは、ベースラインの完了後にクリアされます。複数のパッケージを単一のコマンドからインストールできるようにするには、該当するタスクをベースラインの先頭に追加する必要があります。
注:
- CentOS Vault に保管されているパッケージが含まれる Fixlet (Fixlet タイトルにラベル (
(vault x.y)) で示される) は、複数パッケージのベースラインのインストール機能を使用して適用することはできません。このような Fixlet は、個別に適用するか、または通常のベースラインで適用する必要があります。 - 複数パッケージのベースラインのインストール機能では、「アクションの実行」の事前キャッシュ・オプション「すべての制約を満たす前のダウンロードの開始 (Start download before all constraints are met)」はサポートされません。
複数パッケージのインストール・タスクは、それぞれの CentOS オペレーティング・システムのバージョンおよびアーキテクチャーに対して有効化されます。依存関係の解決を行い、パッケージをダウンロードして、それらをエンドポイントにインストールするには、該当するインストール・タスクをベースラインの最後に追加する必要があります。
重要: 「複数パッケージのベースラインのインストール機能を有効化」タスクおよび「複数パッケージのベースラインのインストール」タスクは、同じベースライン内に存在する必要があります。
- 「CentOS6 プラグイン R2 向けパッチ (Patches for CentOS6 Plugin R2)」サイトから使用可能:
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- 複数パッケージのベースラインのインストール - CentOS 6 - x86 (Multiple-Package Baseline Installation - CentOS 6 - x86)
- 複数パッケージのベースラインのインストール - CentOS 6 - x86_64 (Multiple-Package Baseline Installation - CentOS 6 - x86_64)
- 「CentOS7 プラグイン R2 向けパッチ (Patches for CentOS7 Plugin R2)」サイトから使用可能なタスク:
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- 複数パッケージのベースラインのインストール - CentOS 7 - x86_64 (Multiple-Package Baseline Installation - CentOS 7 - x86_64)
- CentOS8 サイトのパッチから使用可能:
- 複数パッケージのベースラインのインストール - CentOS 8 - x86_64 (Multiple-Package Baseline Installation - CentOS 8 - x86_64)
ベースライン全体の依存関係の解決とパッケージのインストールを単一のインスタンスで実行するには、これらのタスクがベースラインの最後に実行される必要があります。
インストールの予行演習を行うことで、パッケージに対する変更をプレビューして、意図しないパッケージの更新によって発生する可能性のある依存関係の破損を防ぐこともできます。テスト・アクションは、/var/opt/BESClient/EDRDeployData にある以下のファイルに結果を出力します。
PkgToInstallList.txtfile- このファイルには、依存関係チェック後にインストールされるパッケージが記載されます。
PkgToRemoveList.txtfile- このファイルには、ターゲット CentOS エンドポイントから削除されるパッケージが記載されます。
BigFix パッチには、インストールを促進するために、以下のコンテンツも用意されています。
- 複数パッケージのベースラインのインストール用 CentOS 6 パッケージ・リスト・ファイルを削除 (Delete CentOS 6 Package List File for Multiple-Package Baseline Installation)
- ターゲットの CentOS Linux 6 コンピューターからパッケージ・リスト・ファイルを削除します。
- 複数パッケージのベースラインのインストール用 CentOS 7 パッケージ・リスト・ファイルを削除 (Delete CentOS 7 Package List File for Multiple-Package Baseline Installation)
- ターゲットの CentOS Linux 7 コンピューターからパッケージ・リスト・ファイルを削除します。
- 複数パッケージのベースラインのインストール用 CentOS 8 パッケージ・リスト・ファイルを削除 (Delete CentOS 8 Package List File for Multiple-Package Baseline Installation)
- ターゲットの CentOS Linux 8 コンピューターからパッケージ・リスト・ファイルを削除します。
複数パッケージのインストール機能の使用について詳しくは、ベースラインでの複数パッケージのインストールを参照してください。