キャッシュされた DNS 解決要求での rotating DNS の制限
ここでは、Sametime コミュニティーサービス・クラスターとの接続の負荷を均等に分散するための、rotating DNS system の設定に関する制限のいくつかについて説明します。
このタスクについて
ユーザーが rotating DNS system に接続し、クラスタ名の解決が連続して試みられると、接続がクラスタ内のサーバーに均等に分散されるのが理想です。しかし実際には、DNS キャッシュ・メカニズムが原因で、クラスター内の同じサーバーに対し Sametime クライアントが繰り返し接続を試みることがあります。DNS 解決要求がキャッシュされており、サーバーが故障すると、Sametime Connect は、他のサーバーにフェール・オーバーするのではなく、故障したサーバーへの再接続を試みます。
Sametime Connect Client のクライアントの [Sametime 接続設定] では、クライアントがプロキシー・サーバーを介して Sametime サーバーに接続するか、Sametime サーバーにダイレクト接するかを制御します。この設定が、DNS 解決要求がキャッシュされているときのフェールオーバー動作に影響します。
デスクトップ用 Sametime Connect Client
DNS 解決要求がキャッシュされていると、「デスクトップ用 Sametime Connect」はサーバーの故障時に、自動的にクラスタ内の他のサーバーへの接続を試みます。[Sametime 接続設定] タブで次のいずれかの設定を選択した場合は、クラスタへの接続が成功するかどうかがクライアントとその設定によって決まります。
- 標準の Sametime プロトコルを使用して直接接続する
- [ローカルでサーバー名を解決] をオンにして SOCKS4 プロキシーを使用
- [ローカルでサーバー名を解決] をオンにして SOCKS5 プロキシーを使用
- HTTP プロトコルを使用して直接接続する
これらの設定が選択されていても Sametime Connect Client が再接続できない場合は、次のいずれかのオプションを選択します。
- Microsoft™ Windows™ で、DNS 要求のキャッシュ時間を制御するレジストリー・キーを変更して、DNS 要求が 1 秒間だけキャッシュされるようにします。
- レジストリ・エディターを起動して開きます
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Dnscache\Parameters - レジストリー・キー
"MaxCacheEntryTtlLimit"の値を"1"に変更します。
- レジストリ・エディターを起動して開きます
- Sametime Connect Client クライアントの [Sametime 接続設定] で、[ホスト] 設定の名前を、クラスター名からクラスター内の具体的なサーバー名に変更します。
[Sametime 接続設定] タブで次のいずれかの設定を選択すると、プロキシサーバーはクラスタ名を解決します。クラスタ名が解決されるかどうかは、プロキシサーバーの設定によって決まります。プロキシサーバーはクラスタ内の有効なサーバー名を返すか、既に故障しているサーバーのアドレスを返します。
- HTTP プロキシーを使用する
- HTTPS プロキシーを使用する
- [ローカルでサーバー名を解決] をオフにして SOCKS4 プロキシーを使用する
- [ローカルでサーバー名を解決] をオフにして SOCKS5 プロキシーを使用する
これらの設定を選択したときに Sametime Connect Client がクラスターに再接続できない場合は、プロキシー・サーバーの設定を調べて、プロキシーがクラスター内のサーバーへの接続を順番に試みているかどうかを確認します。
[Sametime 接続設定] タブで [Internet Explorer HTTP 設定を使う] オプションを選択した場合のクライアントの動作は、Microsoft Internet Explorer Web ブラウザのプロキシ接続の設定に依存します。
- ブラウザの設定でプロキシサーバーが指定されていない場合、クライアントは [HTTP プロトコルによるダイレクト接続] を試みます。サーバーが故障した後にクライアントが再接続できない場合、ユーザーは、前述の [HTTP プロトコルによるダイレクト接続] のオプションを試みることができます。
- ブラウザの設定で HTTP プロキシサーバーが指定されていれば、HTTP プロキシサーバーはクラスタ名を解決します。クライアントが再接続できない場合、プロキシサーバーの設定を調べて、プロキシサーバーがクラスタ内のサーバーへの接続を試みているか確認します。