R6IMAP Workload
R6IMAP Workload は、IMAP メールで通信するサイト内のメールユーザー用のサーバーをシミュレーションする Domino® トランザクションを実行します。メールメッセージを受信することによって IMAP プロトコルを中心としたテストを行うだけでなく、SMTP メッセージを多くの受信者に送信してそれらの受信者の LDAP 検索を実行することにより、SMTP と LDAP のテストも行います。
このタスクについて
R6IMAP Workload は、メールを取得、送信するアクティブユーザーをシミュレートします。平均的なユーザーは 1 時間に最大で 4 回のスクリプトを実行できます。スクリプトを繰り返すたびに、IMAP メールメッセージの取得、1 つの SMTP メッセージの送信、「n」回の LDAP 検索要求が、NumMessageRecipients 変数の値に基づいて実行されます。メッセージを送信する場合、各ユーザーは、15 分ごとに 1 回だけメールメッセージを NumMessageRecipients に送信します。
各ドライバユーザーが送信した SMTP メッセージは、SUT 上のその他のドライバユーザーのメールデータベースに配信されます。
システム情報
このタスクについて
Notes® クライアントは、512 MB ドライバあたり 1500 のユーザースレッドを実行できます。メモリが少ない場合、スレッドの数は減らす必要があります。所定のスレッド数の場合特定のドライバについて、CPU とメモリの使用がどのようになっているか調べることができます。
サーバーがサポートできるユーザー数はメモリにより制限されます。UNIX™ では 4 GB です。
8way Intel Xeon™ を使用した Microsoft™ Windows™ サーバーでは、メモリがリソース制限となることがあります。サーバーが使用できる最大メモリ容量は約 2.3 GB です。
Domino® TLS (Server.Load R6IMAP Workload での)
このタスクについて
R6IMAP Workload では、SSL (Secure Sockets Layer) が有効です。SSL を有効にするには、クライアントドライバの NOTES.INI ファイルに NOTES.INI 設定の NB_SSL_OPTION=USE_SSL を追加します。例えば、以下のようにします。
NB_SSL_OPTION=USE_SSL
R6IMAP workload で SSL を無効にするには、NOTES.INI 設定を削除します。
このテストを実行するのには、安定した状態の確認後、最低 6 時間は必要です。
このテストでは次の計測を行います。
- 完了した IMAP、LDAP、SMTP 操作のスループット
- 最大キャパシティのときの平均応答時間
- サポートされる IMAP メールユーザーの最大数
1 台の SMTP/IMAP サーバーの容量測定基準は、サポートできたユーザーの最大数です。これは、平均ユーザー応答時間が低下して許容できなくなる直前の値です。
System Under Test (SUT) が必要です。
テストの初期化
手順
- このテストの構成に適用する、すべての必要な設定手順を実行します。手順には、NOTES.INI ファイルと受信側サーバーの設定も含んでいます。
- R6IMAP Initialization Workload を実行して初期化し、IMAP メールファイルに変換します。
次のタスク
R6IMAP Initialization Workload と IMAP サービスの設定については、関連トピックを参照してください。
メールデータベースを作成する
このタスクについて
R6IMAP Initialization Workload を使用して Domino® 6 の最初のデータベースを初期化するか、Domino® R5 の IMAPINIT Workload を使用します。最新のメールテンプレートが、最初のデータベースを作成する前に、テストドライバにコピーされていることと、メールテンプレートの NOTES.INI の設定が子に設定されていることを確認します。テンプレート名は MAILn.NTF
です。ここで、n は現在のリリース番号です。
最初のメールデータベースの作成後、Microsoft™ Outlook を使用するか、Notes® クライアントから [ファイル] - [アプリケーション] - [開く] を実行してデータベースを開きます。データベースを開くとデータベースのいくつかのフィールドが初期化され、テストの間、1 ユーザー当りのメモリの使用をより少なくします。
R6IMAP Workload のテストドライバ用 NOTES.INI の設定
このタスクについて
テストドライバ用 NOTES.INI の設定の例を以下に示します。
NormalMessageSize=10000
MailRecipientPercentUser=50
MailRecipientPercentVolume=50
MailRecipientBeginNumber=1
MailRecipientEndNumber=2000
; EndNumber を Domino® ディレクトリの最大エントリ数にセットする必要があります。
R5IMAP_loop_N=1000 (56 に設定することにより 8 時間後にループを終了します)
NthIteration=6
ClientHost=hostname_of_the_client
SMTPHost=hostname_of_your_SMTP_server_under_test
LDAPHost=hostname_of_your_LDAP_server_under_test
IMAPHost=hostname_of_your_IMAP_server_under_test
RecipientDomain=name_of_your_domain
MessageLineSize=100
NumMailNotesPerUser=100
NumMessageRecipients=3
R6IMAP SUT に関する NOTES.INI の設定
このタスクについて
次の例は、サーバーの NOTES.INI ファイルに追加できる設定です。
view_rebuild_dir=l:temp
Debug_Outfile=g:server_debugserver_grigsby2k.txt
Server_Show_Performance=1
Mail_Number_of_mailboxes=2 (サーバー文書の中に設定できる)
ServerTasks=Router,IMAP,LDAP
IMAP_Session_Timeout=60
Log_mailrouting=20。ログを最小にするには 20 を、ログを取らない場合は 10 を設定します (テスト中はログの量を最小化します)。40 に設定して、追加の配信情報をコンソール上に表示します。たとえば、メッセージが、ルーターと MTA のタスクにより配信されたことを確認するのに使用します。
R6IMAP Workload に関する特別な指示
このタスクについて
フィールド |
設定 |
---|---|
配信タスク |
[メール配信] を選択します。 |
SMTP listener タスク |
この設定を有効にします。 |
完全なインターネットホスト名 |
例: servername.iris.com |
手順
- サーバー設定文書を開き、[文書の編集] をクリックします。
- [基本] タブをクリックし、[この文書の MIME 言語設定] フィールドで [有効] を選択します。
表 2. その他のフィールド フィールド
設定
ローカルインターネットドメイン外にメールを送信するとき、SMTP を使用
この設定を有効にします。
ローカルインターネットドメイン内で SMTP を許可
[すべてのメッセージ] を選択します。
TCP/IP 上の SMTP 経由で接続可能な、ローカル Notes® ドメイン内のサーバー
[常時] を選択します。
R6IMAP Workload を実行する
このタスクについて
次の手順を完了し、R6IMAP テストを実行してください。
手順
- まだメールデータベースを作成していない場合、この時点で R6IMAP Initialization Workload を使用して作成してください。
- SUT 上で Domino® サーバーを開始します。ルーター、IMAP、LDAP、SMTP のサーバープロセスを開始する必要があります。ユーザーの判断で、追加のサーバープログラムを実行できます。
- テストの最後で、Domino® サーバーを終了する前に、SUT コンソールで SH STAT コマンドを発行します。
クライアントの設定
このタスクについて
最新の Notes® クライアントを使用すると、最善の結果が得られます。
ロケーション文書を開き、次のフィールドを変更します。
- [サーバー] タブで、[ホーム/メールサーバー] フィールドに、ドメイン名が後に続くサーバー名を入力します。例えば、
Servername/IrisTS
。 - [基本] タブで、インターネットのメールアドレスを [インターネットメールアドレス] フィールドに入力します。例:
testnsf@servername.iris.com