Notes 配信を設定する
デフォルトでは、Domino® は Notes® 配信を使用してサーバー間でメッセージを転送します。Notes 配信は、Domino ディレクトリの情報を使用して、指定されたユーザーに宛てられたメールの送信先を決めます。2 台のサーバーが同じ Notes 名前付きネットワークに存在する場合、Notes 配信はそれらのサーバー間で自動的にメールを転送します。Notes 名前付きネットワークは、共通プロトコルを共有し、LAN やモデムで接続される、指定された Domino ドメイン内のサーバーのグループです。
このタスクについて
同じ Notes 名前付きネットワークに属さないサーバー間の配信を設定するには、Domino ディレクトリに文書を作成し、Notes メールシステム内のメール配信方法を指定します。
作成した文書の 1 つが接続文書です。接続文書では、2 台のサーバーがメールを交換し、複製によって共通データベースを更新する方法と時期を指定します。接続文書を作成するとデフォルトで Notes 配信が有効になります。異なる Notes 名前付きネットワークに属するサーバー間でメールを配信するには、一方のサーバーから他方のサーバーへの配信とその逆の配信を定義する 2 つの接続文書が必要になります。
Notes 配信の接続方法は次の条件によって異なります。
- 2 つのサーバーの場所: 同じ Notes 名前付きネットワーク、同じ Domino ドメイン、隣接 Domino ドメイン、非隣接 Domino ドメイン
- 2 つのサーバー間のネットワーク接続のタイプ: LAN、ネットワークダイヤルアップ、パススルー
また、作成する必要のある接続文書の数は、メールの配信方法、つまりサーバーと相互にメールを配信するか、サーバーに配信するだけか、サーバーから配信するだけかによります。ほとんどの場合、メールは双方向に配信するため、通常は接続ごとに 2 つの接続文書を作成する必要があります。
小規模な Domino ネットワークでは、メール配信と複製スケジュール設定に同一の接続文書を使用することによって、接続文書の数を最小限に抑えることができます。または、タスクごとに個別の接続文書を作成できます。
必要な接続の種類 |
接続に必要な文書 |
---|---|
同じ Notes 名前付きネットワーク内のサーバーへの接続 |
接続文書は必要ありません。各サーバーのサーバー文書の タブに共通のエントリがあります。 |
ローカル Domino ドメイン内の別の Notes 名前付きネットワーク内のサーバー |
2 つの接続文書。サーバーごとに 1 つずつ作成して、メールを双方向に配信します。 |
隣接 Domino ドメインへの接続 |
2 つの接続文書。Domino ドメインごとに 1 つずつ作成して、メールを双方向に配信します。 制限が必要な場合は、隣接ドメイン文書を 1 つ作成します。 |
非隣接 Domino ドメインへの接続 |
2 つの接続文書。隣接 Domino ドメインに接続する Domino ドメインごとに 1 つずつ作成します。 2 つの非隣接ドメイン文書。非隣接 Domino ドメインごとに 1 つずつ作成され、制限を加えることによって第 1 ドメインと第 3 ドメインとの間の中間ドメイン上のアドレス設定を単純化します。 |
異種ドメインのゲートウェイへの接続 |
1 つの異種ドメイン文書。FAX やポケベルのシステムなどメール以外のメッセージングシステムを表す異種ドメインを定義します。 |
SMTP 対応サーバーへの接続 (たとえば、インターネットにメールを送信できるサーバー) |
1 つの異種 SMTP ドメイン文書。インターネットに送信されるメッセージの宛先を定義します。 1 つの SMTP 接続文書。SMTP 対応サーバーを指定します。 |
手順
- 接続文書を作成して、異なる Notes 名前付きネットワークに属するサーバー間でメッセージを転送できるようにします。
-
メッセージングシステムトポロジーに合わせて、必要に応じて次の文書を作成します。
- 非隣接ドメイン文書
- 隣接ドメイン文書
- 異種ドメイン文書
- 異種 SMTP ドメイン文書
- SMTP 接続文書