隣接ドメイン文書を作成する
隣接ドメイン文書は、隣接するあるドメインから別のドメインへのメール転送を制限する必要がある場合に作成します。
このタスクについて
たとえば、ドメイン B で、隣接するドメイン A からのメールがドメイン B を通って別の隣接ドメイン C に転送されないようにするには、C を隣接ドメインとして指定し、A からのメールを拒否する隣接ドメイン文書を作成します。
隣接ドメイン文書で定義した制限は、直前の中継点のドメインだけに適用されます。つまり、上記の例で作成した隣接ドメイン文書では、拒否リストに A を追加することによって、A から送信されたメールが C に配信されないようになります。これにはドメイン A がたとえばドメイン Z から受信して最終的には C に転送されるメールも含まれます。
ただし、たとえば、A からのメールを許可し、A と B を C までの中間ドメインとして使用するドメイン Z からのメールは拒否する場合、ドメイン B のシステム管理者がドメイン C の隣接ドメイン文書の拒否リストからドメイン A を削除して、ドメイン Z を追加すると、ドメイン Z は C にメールを配信できるようになります。これは、ドメイン B がいったんメッセージを受信すると、送信元ドメインが Z ではなく A と見なされるようになるからです。A から C へのメール転送が制限されていない場合には、HCLDomino® はメッセージを配信できます。
隣接ドメイン文書を使用して、ドメインの空き時間検索を許可することもできます。
隣接ドメイン文書は、隣接ドメインへの接続を提供するものではなく、隣接ドメイン間の接続を有効にするために必要なものでもありません。隣接ドメイン間の配信を定義するには、接続文書を作成します。
デフォルトでは、特定のドメインにメールを配信できるドメインは、特定のドメインを経由して別の隣接ドメインにメールを配信することもできます。あるドメインから別のドメインに特定のドメインを経由してメールが配信される場合、そのメールは特定のドメインのリソースを排他的に使用します。自分のサーバーが他のドメイン間のメール転送に使用されるのを防ぐために、メールが隣接ドメイン文書で指定されたドメインに、自分のドメインを経由して配信されるのを許可したり拒否したりできます。
隣接ドメイン文書の [制限] タブの [許可] フィールドと [拒否] フィールドを使用すると、他のドメインから隣接ドメインへのメッセージのフローを制御できます。これらのフィールドのエントリは、隣接ドメインの名前でなければなりません。ルーターは、直前の中継点より前の非隣接ドメインのエントリは無視します。特定のドメインから自分のドメインを経由してメールが送信されないように指定すると、ルーターは、特定のドメインから受信するメールをすべて拒否するようになります。特定のドメインが別の非隣接ドメインからのメッセージを回してきた場合も拒否します。HCLNotes® ドメインへの配信の制限を特定のユーザーだけに適用することはできません。制限は、指定したドメインのすべてのユーザーに適用されます。
[許可] フィールドと [拒否] フィールドの設定は、サーバー設定文書の タブの [許可] フィールドと [拒否] フィールドと連動します。これらの設定間で矛盾が生じた場合、Domino は最も制限の厳しいエントリを適用します。
配信パス上のドメイン間に設定されている隣接ドメイン文書、非隣接ドメイン文書、サーバー設定文書によって、メッセージがさらに制限される場合があります。