Oracle Linux ダウンロード・プラグインの拡張

BigFix が正式にサポートしているリポジトリー以外のリポジトリーからパッケージをダウンロードしてキャッシュするように、OEL ダウンロード・プラグインを構成することができます。OEL プラグインでは、サポート対象外の OEL リポジトリーのパッケージ依存関係を解決できるため、サポート対象外の依存パッケージをインストールすることができます。この拡張ソリューションにより、BigFix を使用して、出荷時にサポートされていないリポジトリーからパッケージを適用できます。

操作を始める前に、以下の作業を完了しておく必要があります。
BigFix で正式にサポートされていないリポジトリを使用するようにプラグインを拡張するには、以下の手順に注意深く従う必要があります。
  1. 拡張リポジトリー・リスト・ファイルを作成する
  2. OEL ダウンロード・プラグイン R2 構成ファイルを更新する
  3. 拡張リポジトリーのセットアップを検証する

ステップ 1: 拡張リポジトリー・リスト・ファイルの作成

OEL プラグインでは、サブスクリプションに含まれる基本製品と拡張製品の両方に対応するリポジトリーを追加した、拡張リポジトリー・リスト・ファイルを使用できます。

拡張リポジトリー・リスト・ファイルは、以下の基準を満たしている必要があります。
  • これは有効な .json ファイルでなければなりません。
  • OEL プラグインにアクセス可能である必要があります。管理者または root ユーザーがファイルを読み取ることができることを確認してください。
  • 以下のフォーマットが含まれていること。
    {OEL Plug-in
       "<OS_key>":[     
         {"name": "<name>", "baseurl": "<base_url>"},
         {"name": "<name>", "baseurl": "<base_url>"}
       ], 
       "<OS_key_1>'': [
         {"name": "<name>", "baseurl": "<base_url>"}
       ]
    }
注: このファイルは、DLOELRepoList.json ファイルの repoListFile で設定される plugin.iniファイルと同じ形式を使用します。
不等号括弧 <> で囲まれたプレースホルダーは、実際値に置き換える必要があります。
OS_key
BigFix の OEL パッチ適用コンテンツでサポートされていないリポジトリーを使用するには、DLOELRepoList.json ファイルにリストされている以下の OS キーを使用します。
  • oel-9-x64
ダウンロード・プラグインの新バージョンがリリースされているため、これは完全なリストではない可能性があります。最新版の完全なリポジトリー・リストを入手するには、以下の操作を実行します。
  1. エンドポイントが最新のダウンロード・プラグインに登録されているかどうかを確認します。プラグインのダウンロード管理ダッシュボードに、プラグインが最新であるか、新しいバージョンが利用可能であるかが表示されます。
  2. 以下の場所から DLOELRepoList.json ファイルを表示します。
    Windows システムの場合
    %PROGRAM FILES%\BigFix Enterprise\BES Server\GatherDBData\gather\Patching Support\CurrentSiteData
    Linux システムの場合
    /var/opt/BESServer/gatherDBData/gather/Patching Support/CurrentSiteData
重要: ダウンロード時や依存関係の解決時に問題が起こらないようにするために、各リポジトリーに対応する正しい OS キーを使用してください。
base_url
基本 URL は、OEL リポジトリー・リストから形成されます。
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/<OracleOS_version>/<repo_name>/latest/<architecture>
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/<OracleOS_version>/<repo_name>/<architecture>
以下は、指定された形式の .json ファイルの例です。
{
	"oel-9-x64": [
		{"name": "EPEL 7", "baseurl": "https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/7/x86_64"}
	]
}

このファイルには「epel_repos.json」という名前を付け、このセクション全体の例で使用します。

ステップ 2: OEL ダウンロード・プラグイン構成ファイルの更新

拡張リポジトリー・リスト・ファイルを使用するように OEL プラグインを構成します。「ダウンロード・プラグインの管理」ダッシュボードから OEL プラグインの登録解除や構成を行うと、plugin.ini 構成ファイルが上書きされます。構成ファイルで行った変更はすべて失われるため、以前に行った変更を書き留めておいてください。
  1. テキスト・エディターを使用して、plugin.ini ファイルを以下の場所から開きます。
    Windows システムの場合
    %PROGRAM FILES%\BigFix Enterprise\BES Server\DownloadPlugins\OEL Protocol
    Linux システムの場合
    /var/opt/BESServer/DownloadPlugins/OEL Protocol
  2. extendedRepoListFile フィールドに、拡張リポジトリー・リスト・ファイルの絶対パスまたは相対パスを入力します。相対パスに設定する場合は、OEL プラグインの実行可能プログラムの場所を基準としたパスを指定する必要があります。
    例:
    extendedRepoListFile  = ./epel_repos.json

    この例は、epel_repos.json ファイルがダウンロード・プラグイン・バイナリーと同じディレクトリーにあることを示しています。

  3. 拡張リポジトリー・リストのみを使用するように OEL プラグインを設定する場合は、onlyUseExtendedRepoListFile フィールドを「はい」に設定します。
    例:
    onlyUseExtendedRepoListFile= yes

    両方のリポジトリー・リスト・ファイルを使用するように OEL プラグインを設定するには、この設定を no に構成します。両方のファイルで同じ OS キーが使用されている場合は、リポジトリーが結合されます。

  4. ファイルを保存します。

ステップ 3: 拡張リポジトリーのセットアップの検証

OEL ダウンロード・キャッシャーを使用して、拡張リポジトリーが正しくセットアップされているかどうか、およびそれが使用可能であることを検証します。キャッシャーの詳細については、Oracle Linux ダウンロード・キャッシャーの使用情報 を参照してください。

これを行うには、OELDownloadCacher.exe --check-allrepos コマンドを実行します。

セットアップに問題がない場合は、次のような出力になります。

3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  Testing access to: oel-6-x64
3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  EPEL_6
3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  Success!
3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  OEL_-_OS
3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  Success!

3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  Testing access to: oel-9-x64
3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  EPEL_7
3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  Success!
3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  OEL_-_OS
3488     : 2018-02-28 17:23:36 : INFO     :  Success!