プリチェック Fixlets を使用して、Oracle DB のパッチが準備されているかサーバーを確認

Oracle DB パッチ Fixlet ごとに、対応するプリチェック Fixlet が提供されています。プリチェック Fixlet は、Oracle DB サーバーが指定された Oracle パッチ・レベルを受け入れ可能な状態になっていることを確認します。

各プリチェック Fixlet では次のアクティビティーが実行されます。

  1. PSU と OJVM の組み合わせパッチ・ファイルと現在の OPatch ファイルを BigFix サーバーからダウンロードします。
  2. 依存関係 (Perl がインストールされている、Oracle ホーム権限でパッチ適用が許可されている、など) を確認します。
  3. 少なくとも 1 つのリスナーが実行中であることを確認します。
  4. /etc/oratab (or /var/opt/oracle/oratab on Solaris) フォルダーに定義されているすべてのデータベースが実行されていることを確認します。
  5. グリッド/ASM/RAC にパッチを適用する場合、すべてのデータベースがオンラインであることを確認します。
  6. 各 Oracle ホームにパッチのインストールに十分なスペースがあることを確認します。
  7. 無効な dba_objects 行または dba_registry 行がないことを確認します。(ORACLE_ALLOW_INVALIDS クライアント設定では、この確認が無効になります)。
  8. PSU バイナリー・パッチまたは OJVM バイナリー・パッチ、あるいは両方のパッチが必要かどうかを示します。
  9. PSU データベース・パッチまたは OJVM データベース・パッチ、あるいは両方のパッチが必要かどうか示します。
  10. インストールされているバージョンがパッチに必要な最小要件を満たしていない場合、現在の OPatch をインストールします。
  11. インストールされている暫定パッチが PSU または OJVM パッチのインストールと競合しないことを確認します。ORACLE_ALLOW_CONFLICTS クライアント設定では、この確認が無効になります。
  12. アクティブでないパッチを削除して、実際のパッチ適用に要する時間を最小限に抑えます。非アクティブなパッチとは、システムにインストールされている別のパッチですでに置き換えられているパッチで、Oracle OPatch ツールで識別されます。

プリチェック・アクションが成功すると、Completed ステータスが報告されます。上記のアクティビティーのいずれかが失敗した場合、プリチェック・アクションによって Failed ステータスが報告されます。Oracle パッチ結果解析が有効になっている場合、Oracle Prechecks Failed プロパティーが失敗したチェックの概要を報告します。

/var/opt/BESClient/ORACLE フォルダーに、最新のプリチェック・アクションの詳細ログ、PRECHECK-<OracleVersion>.log (e.g. PRECHECK-19.0.0.0.log) など、失敗したプリチェックのトラブルシューティングに役立つファイルが含まれています。

パッチ・ファイルは ORACLE HOME/PATCHING フォルダーにダウンロードされます。この場所は、ORACLE_PATCH_FOLDER クライアント設定でダウンロード用に別のフォルダーを指定することによって上書きできます。

重要: パッチのダウンロードは、プリチェック・アクション終了時に削除されず、ダウンロードされたファイルがその後のプリチェックおよびパッチ・アクションで再利用されます。ダウンロードは、パッチ操作が成功すると削除されます。

プリチェック Fixlet は必要な回数だけ実行して、パッチ操作の実行に備えることができます。