Windows® 2008 リリース 2 以降のオペレーティング・システムのクラスターのパッチ適用の自動化

Windows® 2008 リリース 2 以降のオペレーティング・システムでクラスターにパッチを適用するには、2 つの拡張パッチ適用タスクを使用できます。自動化プランでこれらのタスクを使用してワークフローを自動化することにより、パッチ適用サイクル全体でグループの移動回数を削減しつつ、クラスター化されたアプリケーションのパッチ適用時の最大可能時間の可用性を維持できます。クラスター・グループは、最大可能時間パッチ適用前のノードに残ります。各ノードが元の状態に戻されるのはパッチ適用後であり、クラスター全体のパッチ適用プロセスの終了時でありません。

始める前に

  • パッチ適用ステップを実行する前に、制御スクリプトをインストールする必要があります。Task 110-Install Windows Cluster Control Application を使用して、各エンドポイントに制御スクリプトをインストールします。
  • Powershell がノードにインストールされている必要があります。Powershell はデフォルトで Microsoft Server の 2008 リリース 2 以降のすべてのインスタンスにインストールされています。ただし、コア・インストールは例外です。コア・インストールの場合は、以下のリンクを使用して Powershell をインストールします。

このタスクについて

自動化プランを使用して自動化フローを処理し、クラスターのノードにパッチを適用します。パッチ適用は 2 つのフェーズで完了します。最初のフェーズでは、最初のノードまたはノードのグループにパッチを適用します。その後、2 番目のノードまたはノードのグループに対してプロセスを繰り返します。クラスターはパッチ適用プロセス全体を通じて常に作動状態を保ちます。

パッチ適用プロセスを自動化するには、以下のような手順を実行します。

手順

  1. 新しい自動化プランを作成するか、適切なサンプル自動化プランをコピーします。
  2. プランの最初のステップとして Task 138 Pre Patching Task For Non Hyper-V Clustered Microsoft Servers (Version 2008 R2 onwards) を追加します。プランを実行する際に、最初のノードまたはノードのグループを対象とします。
    この Task は以下の機能を実行します。
    1. クラスター内のすべてのグループと仮想マシン (どのノード上にあるか、クラスター内の各リソースの状態を含む) をリスト化したファイルを作成します。クラスターに空のグループ (リソースのないグループ) がある場合は、これらのグループの詳細を示す 2 つ目のファイルを作成します。
    2. ノードを一時停止します。
    3. 他の所有者がいるノード上のグループを移動します。グループを引き受けられる可能性のある他の所有者がいない場合、タスクは失敗します。グループが現在のノードでのみオンラインになるように設定されている場合、タスクはこのグループをオフラインにします (グループの可能性のある所有者としてのターゲット・ノードのみのグループ、またはグループ内の 1 つ以上のリソース) 。
    4. 他の使用可能な所有者がいるグループを移動します。グループを引き受けられる他の所有者がいない場合、Task は失敗します。現在のノードでのみオンラインになるように設定されたグループ (グループの潜在的な所有者として設定されたターゲット、またはグループ内の 1 つ以上のリソース) はオフラインになります。
    5. 空のグループをオフラインにします。
    6. ノードが一時停止していること、アクティブなグループが残っていないこと、サーバー・オペレーティング・システムのパッチ適用に適した状態であることを確認します。
    注: この Task では Task が実行される前にオフラインだったグループは移動されません。
  3. 2 番目のステップをプランに追加し、Fixlet、タスク、ベースラインを選択して、基盤となるオペレーティング・システムにパッチを適用します。プランを実行する際に、最初のノードまたはノードのグループを対象とします。
  4. 3 番目のステップをプランに追加し、 Server Automation タスク ID 126 Restart Endpoint and Wait for Endpoint to Restart を選択します。プランを実行する際に、最初のノードまたはノードのグループを対象とします。
  5. 4 番目のステップをプランに追加し、 Server Automation タスク ID 129 Post Patching task for Microsoft Server Clusters (Server 2008 R2 onwards including Hyper-V Clusters) を選択します。プランを実行する際に、最初のノードまたはノードのグループを対象とします。
    この Task は以下の機能を実行します。
    1. ノードを再開します。
    2. クラスター詳細ファイルがターゲット・エンドポイントで検出された場合、Task はこのファイルを確認し、仮想マシンおよびグループがパッチ適用中にノードから移動されていた場合は、それらをノードに戻します。その後、Task はパッチ適用前にグループの唯一の所有者としてターゲット・ノードを持っていた空のグループをオンラインに戻します。
  6. プランにさらに 4 つのステップを追加して、クラスター内の残りのノードについて、ステップ 2 から 5 で行った自動化フローを繰り返します。これらの各ステップにおいて、クラスター内の 2 つ目のノードまたはノードのグループを対象とする必要があります。