IMAP にクラスタフェイルオーバーを設定する
ユーザーの 1 次メールサーバーが使用不可の場合に、NOTES.INI 設定を使用して、ある Domino® サーバーから別のサーバーへのクライアントのフェイルオーバーを IMAP サーバーがサポートすることを許可します。
このタスクについて
この NOTES.INI 設定は、フォルダの UIDVALIDITY
値を制御して、それらが各レプリカで異なる値になるようにします。異なるサーバー上のレプリカで UIDVALIDITY
値が異なるようにすることで、IMAP 準拠クライアントはこれらのフォルダ内のメッセージについてキャッシュされたデータを破棄して取得し直すようになり、さらに、IMAP クライアントはフェイルオーバー後にアクセスされるレプリカと必ず同期するようになります。
この設定を使用しないと、あるレプリカのメッセージに関する情報を IMAP クライアントがキャッシュした場合、そのレプリカは別のレプリカの内容と一致しない可能性があるため、複数のレプリカにアクセスしたときに、予測できない結果となることがあります。特定のフォルダについて UIDVALIDITY
値は一致するが、そのフォルダの内容が何らかの点で異なっている場合に、このような状態になる可能性があります。
注: この設定を有効にした後、さらに、IMAP を使用するすべてのデータベースについて IMAP を無効にし、その後、有効にする必要があります。
手順
- IMAP プロトコルを実行するクラスタ内の任意のクラスタ Domino® サーバーで、NOTES.INI ファイルを編集します。
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以下のパラメータには、n を 10 進数の 0 - 255 の値に設定します。
IMAP_UIDVALIDITY_ROOT=n
- クラスタ内の各 IMAP サーバーごとに、n を異なる 10 進数の数値に設定しながらこれを繰り返します。たとえば、5 サーバーのクラスタ内では、1 番目のサーバーでは値は 1、二番目のサーバーでは 2、3 番目のサーバーでは 3、のようになります。
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変換タスクを使用して、それが使用するサーバー上のすべてのデータベースの IMAP サポートを無効にして再度有効にします。例えば、サーバーコンソールから以下のコマンドを mymailfile.nsf と呼ばれるデータベースに対して発行します。
load convert -e- mail\mymailfile.nsf
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すべてのデータベースに対する IMAP サポートを無効にした後、変換タスクを使用して各データベースの IMAP サポートを有効にします。例えば、サーバーコンソールから以下のコマンドを mymailfile.nsf と呼ばれるデータベースに対して発行します。
load convert -e mail\mymailfile.nsf
タスクの結果
各フォルダで使用される UIDVALIDITY
値は、NOTES.INI 設定を介して「root」値を含むようになると、それらの値は固有になります。
IMAP がいったん有効になると、クラスタ内の IMAP アクセスでデータベースは即座に使用可能になります。NOTES.INI パラメータの設定後に再度有効化されたレプリカへのアクセスを許可する前に、これらの手順を各メールのレプリカ上で完了する必要はありません。