アウトバウンド MIME の詳細オプションを設定する
アウトバウンド MIME 設定は、SMTP で別のホストに送信されるメッセージに適用されます。それらは、サーバーのローカルメールファイルに配信されるメッセージや、Notes® 配信を介して転送されるメッセージには適用されません。
このタスクについて
アウトバウンド MIME の詳細オプションを使用して、次のメッセージ項目の判別方法を指定します。
- Macintosh クライアントから送信された添付ファイルのエンコード
- 送信者の返信アドレスに送信者のユーザー名を指定するフレーズの使用
- 標準の MIME に同等の機能がない Notes メール項目の送信
- メッセージヘッダーからの Notes フィールドの削除
- 多言語メッセージの変換に使用するキャラクタセット
- 送信メッセージで誤ってラベルが付けられることが多いキャラクタセットの代わりに使用するキャラクタセット別名
手順
- Domino® Administrator で、[設定] タブをクリックし、[メッセージング] セクションを展開します。
- [設定] をクリックします。
- 管理するメールサーバーのサーバー設定文書を選択し、[サーバー設定の編集] をクリックします。
- [MIME] > [詳細] > [アウトバウンドメール詳細オプション] タブをクリックします。
-
以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
表 1. アウトバウンドメール詳細オプション フィールド Enter Macintosh 添付ファイルの変換
Macintosh 添付ファイル用の形式。新しく作成したグループのオプションとして、
- [AppleDouble (base64 のみ)] - (デフォルト) 新しい Macintosh と PC メールプログラムを使用する受信者に Macintosh ファイルを送信するための標準 MIME エンコードを提供します。AppleDouble は、ファイルのデータフォークとリソースフォークを分割し、Base 64 で結果のデータを転送用にエンコードします。添付ファイルを受信した PC クライアントは、リソースフォークを破棄し、データフォークのみを使用します。
AppleDouble ヘッダーは、実際はリソースフォークであり、ファイルの元の Mac ファイル名が含まれています。AppleDouble データパートが認識可能な MIME タイプである場合、Domino はそれを使用して変換されたメッセージの MIME パートにラベルを付けます。たとえば Microsoft™ Word の添付ファイルのデータ部分は application/msword と記述されます。MIME タイプを判別できない場合、Domino はその MIME パートに application/octet-stream とラベルを付けます。
- [BinHex4.0] - Macintosh 添付ファイルの MIME タイプに application/mac-binhex40 とラベルを付けて送信します。この方法は、MIME 対応メールプログラムを使用していない Macintosh ユーザーに Macintosh ファイルを送信するために使用します。BinHex をデコードできる Microsoft Windows™ メールプログラムはほとんどないため、この方法は、Windows を使用する受信者にファイルを送信する場合は使用しないでください。
RFC822 フレーズパートの扱い
サーバーがアドレスヘッダーのフレーズを処理する方法を指定します。新しく作成したグループのオプションとして、
- [フレーズパートなし] - (デフォルト) アウトバウンドメールが送信側ユーザーの RFC 821 アドレスを表示します。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズを許可します。
- [識別名をフレーズパートとして使用] (フレーズにドメイン名を使用) - ルーターは、ユーザーの階層識別名から得られるフレーズパートを使用して RFC 822 スタイルのアドレスを作成します。たとえば、"John Jones/Sales/RENOVATIONS" <JJones@renovations.com> です。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズを許可します。
- [使用できる場合は別名を使用し、使用できない場合は識別名を使用] (別名またはドメイン名を使用) - ユーザーのユーザー文書で別名が指定されている場合、それをフレーズパートとして使用して RFC 822 スタイルのアドレスを作成します。それ以外の場合は、階層識別名を使用します。たとえば、"John Jones/Sales/RENOVATIONS" <JJones@renovations.com> です。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズを許可します。
- [フレーズパートを削除] - RFC 821 スタイルのアドレスのみを許可します。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズをストリップします。
- [識別名をフレーズパートとして使用] - ユーザーの共通名から得られるフレーズパートを使用して RFC 822 スタイルのアドレスを作成します。たとえば、"John Jones"<JJones@renovations.com> です。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズを許可します。
インターネットメールサーバーのメール内の Notes 独自アイテムを常に送信
Notes 独自アイテムは、RFC 2822 で定義された SMTP メッセージの標準ヘッダーフィールドのいずれにもマッピングされない、Notes リッチテキストメッセージのヘッダー項目です。独自アイテムを SMTP メッセージのヘッダーに追加するとき、Domino は接頭辞「x-Notes-item」をフィールド名に追加し、それが標準以外のフィールドであることを示します。
新しく作成したグループのオプションとして、
- [有効] - SMTP 転送や POP3 または IMAP クライアントによるダウンロードのために Notes リッチテキストメッセージを変換する場合、Domino は、メッセージ内のすべての Notes 独自アイテムをカスタム「x-Notes-item」ヘッダーに変換します。結果の「x-Notes-item」は元の Notes アイテムの属性 (データタイプ、値、サマリーフラグ、項目名など) を反映したパラメータを持つ構造化されたヘッダーです。一般的に Notes 独自アイテムはインターネットメールで使用されないため、独自アイテムを送信する特別な理由がない限り、このオプションを選択しないでください。
注: [ヘッダーから削除された Notes アイテム] フィールドで指定された項目は変換されたメッセージのヘッダーから除外されます。- [無効] - (デフォルト) SMTP 転送用に Notes リッチテキストメッセージを変換するときに、Domino では標準以外の Notes ヘッダー項目は削除されます。
ヘッダーの次の Notes アイテムを常に送信
アウトバウンド SMTP メッセージに RFC 2822 ヘッダーとして常に組み込まれる Notes ヘッダー項目をリストします。指定された各 Notes アイテムは有効な標準以外の RFC 2822 ヘッダー項目にマッピングされます。たとえば、Notes アイテム header-1 は RFC 2822 ヘッダー x-header-1 にマッピングされます。ヘッダー本文はその項目値の最初の 255 バイトで、必要に応じてテキストに変換されます。
このフィールドで指定された項目は、Notes 独自アイテムの送信が無効になっている場合でも Domino により送信されます。このフィールドは、指定されていない Notes 独自アイテムすべてのエクスポートを禁止し、特定の項目だけを送信する場合に使用します。
注: このフィールドにリストされた項目が [ヘッダーから削除された Notes アイテム] フィールドにもリストされている場合、その項目は組み込まれません。Notes ヘッダーから削除された Notes アイテム
アウトバウンド SMTP メッセージの x-header から除外される Notes ヘッダー項目をリストします。
多言語メールの MIME への変換時
Domino で、1 つのキャラクタセットグループで表せないテキストの内容を持つ Notes リッチテキストメッセージ (たとえば、フランス語 (西ヨーロッパ言語グループ) の部分とアラビア語の部分があるメッセージ) を変換するときに使用するキャラクタセットを指定します。新しく作成したグループのオプションとして、
- [Unicode (UTF8) で送信] - (デフォルト) Domino はすべてのテキストを Unicode 文字セットの 8 ビットエンコードに変換します。結果のメッセージを読むには、受信者のメールプログラムが Unicode をサポートしている必要があります。
- [良く表現できるキャラクタセットで送信] - Domino はメッセージ内の最も多くの文字に一致するキャラクタセットを選択します。メッセージがプレーンテキストで送信された場合、選択したキャラクタセットで表示できない文字は、代替文字 (通常は疑問符) に置換されます。メッセージが HTML として送信された場合、Unicode に対応したメールプログラムでは、メッセージをデコードする必要があります。これは、このようなメールプログラムでは、表示できない文字を Unicode 数値に置換するためです。
文字セット名の別名
アウトバウンド SMTP 転送のために Notes リッチテキストメッセージを変換するときに使用される標準以外の文字セット別名を指定します。たとえば、メッセージに「My-Character-Set」タグを付けて ISO-8859-1 で送信することができます。同様に設定されたメールクライアントしかアウトバウンドメッセージを認識しなくなるため、ここで別名を指定することは推奨しません。
注: これらの設定は、SMTP でアウトバウンドに別のホストへ送信されるか、IMAP または POP3 サービスへエクスポートされるメッセージに適用されます。ローカルに配信されるメッセージや、Notes 配信を介して転送されるメッセージには適用されません。 - 変更内容が有効になるのは、次にルーターの設定を更新した後です。新しい設定を直ちに有効にするには、配信設定を再ロードします。