例: 検索で返された名前の形式を設定する Java クラスを作成する

LDAP ディレクトリーエントリ属性で使用できない形式のユーザー名を返すために、LDAP ディレクトリー内の既存の情報を操作し、希望の形式でユーザー名を生成するような Java クラスを作成できます。

このタスクについて

通常の環境では、「ユーザー名を定義するユーザーエントリの属性」設定の値によって、cn (共通名) や mail (メールアドレス) などの一般的な LDAP ディレクトリー属性を指定できます。このように検索を構成して実行すると、ユーザーの cn または mail ディレクトリー属性に割り当てられた値が返され、HCL®Sametime® クライアントのユーザーインターフェースにこの値が表示されます。

LDAP ディレクトリー属性とは異なる形式の名前を返すには、カスタム Java クラスを作成します。例えば、以下を実行する Java クラスを作成できます。
  • 2 つの LDAP ディレクトリー属性の値を結合し、希望の形式でユーザー名を生成する。
  • 単一の LDAP ディレクトリー属性の情報を編集し、この属性で指定された値とは異なる形式でユーザー名を生成する。

以下のサンプルコードは、sn 属性と givenName 属性の値を結合し、姓が最初に表示されるようにしてユーザー名を返す方法を示します。ここで想定される要件は次のとおりです。

  • LDAP 検索を実行した際、姓、名の形式 (例: Smith, John) でユーザー名を返す必要がある。
  • 姓、名の形式でユーザー名を指定している LDAP ディレクトリー属性がない。
  • 各ユーザーの姓が LDAP ディレクトリー属性 sn で指定されている。
  • 各ユーザーの名が LDAP ディレクトリー属性 givenName で指定されている。

サンプル・コード

この例では、ディレクトリー属性 sn および givenName から値を取得し、これらの値を結合して姓、名の形式で単一の表示名を生成します。

public class StLdapCustomizedAttributes

{

public static String displayName (String givenName, String sn) 

{

String result = sn + ", " + givenName;

return result;

}

}

次のタスク

Java クラスを作成したら、このセクションのタスクを実行して、HCL®Sametime® コミュニティー・サーバーに組み込みます。