Domino® ドメイン間で複数の同時転送スレッドを使用できるようにする

Domino® ネットワークでは、SMTP を使用したメッセージ転送は常にマルチスレッド化され、1 つの送信先に対して複数の転送スレッドが使用できます。ただし、デフォルトでは、Notes® 配信は、ローカル Notes® 名前付きネットワーク (NNN) 内でのみマルチスレッド化されます。Notes® 配信を使用して、NNN の外部にメールを転送する場合、Domino® では複数同時転送スレッドは使用できません。NOTES.INI ファイルに設定を追加すると、ドメイン間の Notes® 配信で複数同時転送スレッドを使用できるようになります。

このタスクについて

メッセージを転送するには、ルーターは、その転送キュー内のメッセージに 1 つの転送スレッドを割り当てます。Notes® 配信を使用すると、転送スレッドは、Notes® リモートプロシージャコールを使用してメッセージをキューからコピーし、送信先サーバーの MAIL.BOX データベースに書き込むことによって、ネットワーク上でメッセージを移動します。各転送スレッドは、1 つの送信先に対して 1 つのメッセージのみを処理します。メッセージがその送信先の複数の受信者宛ての場合、スレッドは、その受信者すべてに宛てた 1 つのメッセージを保管します。追加のメッセージを送信したり、同じメッセージを追加の宛先に送信するには、ルーターは追加の転送スレッドをアクティブにする必要があります。

特定の送信先への多数のメッセージが転送キューにある場合、サーバーがその送信先への複数の転送スレッドを作成できるとそれらのメッセージをより効率的に転送できます。ただし、複数の転送スレッドで効率を上げるには、サーバー間の接続に十分な帯域幅が必要です。

Notes® 配信の場合、接続文書を使用する接続は、リモートドメインサーバーへの接続も含めて、一般的にローカルドメイン接続よりも遅くなります。デフォルトでは、Domino® では接続文書を必要とする送信先に複数の同時転送スレッドを使用することはできません。メッセージ転送の効率を悪化させないように、変更するのは、他の Domino® ドメインに高帯域幅接続を使用するデフォルトサーバーの動作のみにしてください。

手順

  1. Domino® Administrator で、Domino® ディレクトリを開き、[設定] タブをクリックします。
  2. 既存のサーバー設定文書を編集するには、編集する文書をハイライト表示し、[サーバー設定の編集] をクリックします。新しいサーバー設定文書を作成するには、設定文書を適用するサーバーをハイライト表示し、[サーバー設定の追加] をクリックします。
  3. [NOTES.INI 設定] タブをクリックします。
  4. [パラメータの設定/編集] をクリックします。
  5. [項目]フィールドで、「RouterAllowConcurrentXFERToALL」と入力します。
  6. [値] フィールドに 1 を入力します。
  7. 「追加」をクリックして、「OK」をクリックします。
  8. [保存して閉じる] をクリックします。

タスクの結果

この変数を設定すると、サーバーは特定の送信先に対して接続速度または配信待ちメッセージの数を判別しようとしません。特定の接続速度で追加のスレッドが必要かどうかに関係なく、複数の同時転送スレッドを使用できます。送信先ごとの転送スレッド数は、[同時に転送できる最大転送スレッド数] に指定した値で制限されます。