- Domino のセキュリティーの概要
組織のセキュリティーを設定することは、非常に重要なタスクです。組織の IT リソースと資産を保護するためには、セキュリティーのインフラストラクチャが重要な役割を果たします。システム管理者は、サーバーまたはユーザーの設定を実行する前に、組織のセキュリティ要件を慎重に考慮する必要があります。最新の情報を把握してプランニングを行うと、セキュリティ侵害のリスクを最小限に抑えることができます。
- Notes ユーザー、インターネットユーザー、Domino サーバーのサーバーへのアクセス
Domino® では、ユーザーやサーバーから他のサーバーへのアクセスは、検証と認証のルールに加え、サーバー文書の [セキュリティ] タブで設定した内容に従って制御されます。Notes® ユーザー、インターネットユーザー、サーバーは、サーバーに検証および認証され、サーバー文書の設定内容でアクセスが許可されていれば、そのサーバーにアクセスできます。
- データベースのアクセス制御リスト
各データベースにはアクセス制御リスト (ACL) が 1 つずつあります。ACL は、ユーザーとサーバーがそのデータベースに実行できるアクセスのレベルを指定します。割り当てるアクセスレベルの名前は、サーバーの場合もユーザーの場合も同じです。ただし、ユーザーに割り当てたアクセスレベルからはユーザーがデータベース内で実行できるタスクが決まり、サーバーに割り当てたアクセスレベルからはサーバーがデータベースのどの情報を複製できるかが決まります。ACL の作成や更新を行うには、[管理者] 以上のアクセス権が必要です。
- Domino サーバー ID と Notes ユーザー ID
Domino® は、ID ファイルを使用して、ユーザーを識別し、サーバーへのアクセスを制御します。すべての Domino® サーバー、Notes® 認証者、Notes® ユーザーは、ID を持つ必要があります。
- 実行制御リスト
操作制御リスト (ECL) を使用して、クライアントデータのセキュリティを設定します。ECL を使用すると、送信元が不明であったり疑わしい送信元から送られたアクティブコンテンツからクライアントを保護することができます。
- Domino サーバーベース認証機関
認証要求の管理と処理を行うには、CA プロセスサーバータスクを使用するように Domino® 認証機関を設定します。CA プロセスは、証明書の発行に使用される Domino® サーバー上でプロセスとして実行されます。Notes® 認証者またはインターネット認証者を設定する際、サーバー上の CA プロセスにリンクするように設定すると、CA プロセスの機能を利用できます。1 台のサーバー上で実行できる CA プロセスのインスタンスは、1 つだけです。ただし、CA プロセスは、複数の認証者にリンクできます。
- TLS セキュリティー
TLS (Transport Layer Security) は、TCP/IP プロトコル経由で実行する Domino® サーバー・タスクの通信上の機密性を保護し、認証を行うためのセキュリティー・プロトコルです。
- クライアントの TLS と S/MIME
クライアントでは、Domino® 認証機関 (CA) アプリケーションかサードパーティ CA を使用して、TLS と S/MIME の接続を保護するための証明書を取得できます。
- 暗号化
暗号化を使用すると、不正なアクセスからデータを保護できます。
- インターネット/イントラネットクライアントの名前とパスワードによる認証
基本的なパスワード認証として知られる名前とパスワードによる認証です。ユーザーに名前とパスワードを要求し、Domino® ディレクトリ内のユーザー文書に 保存されているパスワードの保護ハッシュと比較してパスワードが正確であるかを検証する、基本的な質問/応答のプロトコルが使用されます。
- 時間ベースのワンタイム・パスワード (TOTP) 認証
ユーザーが Domino Web サーバーにログオンする場合、ユーザー名とパスワードに加えて、ユーザーが時間ベースのワンタイム・パスワードを提供するように要求できます。
- 複数サーバーのセッションベースの認証 (シングルサインオン)
シングルサインオン (SSO) とも呼ばれる複数サーバーのセッションベース認証を使用することにより、Web ユーザーは、Domino® サーバーまたは WebSphere® サーバーに一度ログインすると、同一の DNS ドメイン内にあってシングルサインオン (SSO) が有効になっている他の任意の Domino® サーバーや WebSphere® サーバーに、再度ログインすることなくアクセス可能になります。
- Security Assertion Markup Language (SAML) を使用して統合 ID 認証を設定する
統合 ID は、シングルサインオンを実現して、ユーザーの利便性を高め、管理コストの削減を図る手段です。Domino® と Notes® では、ユーザー認証用の統合 ID に、OASIS の Security Assertion Markup Language (SAML) 標準が使用されます。
- OpenID Connect (OIDC) を使用して統合 ID 認証を構成する
統合 ID は、シングルサインオンを実現して、ユーザーの利便性を高め、管理コストの削減を図る手段です。OpenID Connect (OIDC) プロバイダーの利用は、クライアントアプリケーションがユーザーを認証する方法の 1 つです。
- 資格情報ストアを使用して資格情報を保存する
Domino® サーバーは、資格情報ストア・アプリケーションをセキュリティーで保護された成果物リポジトリーとして使用できます。セキュリティーで保護された成果物リポジトリーの例としては、認証資格情報とセキュリティー・キーなどがあります。
- Notes と Domino でサポートされる鍵サイズの歴史
Notes® と Domino® でサポートされる RSA 鍵サイズと、過去のリリースから現在のリリースまでの RSA 鍵サイズについて説明します。