ディレクトリカタログ

ディレクトリカタログは、普通は複数の Domino® ディレクトリから集約された情報を格納する、オプションのディレクトリデータベースです。クライアントやサーバーはディレクトリカタログを使用して、メールアドレスや、ユーザー、グループ、メール受信データベース、組織全体のリソースに関する情報を、組織内の Domino® ドメインや Domino® ディレクトリの数にかかわらず参照できます。

ディレクトリカタログには、ディレクトリサービスにとって重要な情報が含まれています。それ以外の、Domino® ディレクトリに含まれる情報 (たとえば、接続文書内の情報のような、Domino® 設定情報) は除外されます。

ディレクトリカタログは、1 次 Domino® ディレクトリや連絡先の代わりになるものではなく、それらと組み合わせて使用するものです。ディレクトリカタログを検索する前に、サーバーは 1 次 Domino® ディレクトリを検索し、Notes® クライアントは連絡先を検索します。

ディレクトリカタログには、要約ディレクトリカタログと拡張ディレクトリカタログの 2 種類があります。要約ディレクトリカタログは、DIRCAT5.NTF テンプレートに基づく独特の設計により、非常にコンパクトになっています。要約ディレクトリカタログは、Notes® クライアントでの使用を意図して設計されています。Notes® クライアント上の要約ディレクトリカタログは、モバイルディレクトリカタログとも呼ばれます。

拡張ディレクトリカタログは、PUBNAMES.NTF に基づいた、Domino® ディレクトリと同じ設計を使用します。要約ディレクトリカタログより大きくなりますが、より迅速で柔軟なディレクトリ検索が可能であるため、サーバーで使用されます。

注: このリリースの Domino® では、サーバーでの要約ディレクトリカタログの使用はサポートされていません。要約ディレクトリカタログを作成して古いリリースを実行しているサーバーで使用している場合、それらは引き続き機能しますが、それらの使用は推奨されていません。

サーバーではディレクトリカタログを使用することによって、メールのアドレス指定、LDAP サービスの処理、クライアント認証資格情報の参照、ユーザーによるデータベースアクセスの際にデータベース ACL にあるグループのメンバー参照などが可能になります。