検索処理をカスタマイズして LDAP サービスのパフォーマンスを改善する

LDAP サービスのパフォーマンスを改善するには、サービスの検索処理をカスタマイズするオプションを選択します。以下の設定は、ドメインで LDAP サービスを実行しているすべてのサーバーに適用されます。

[タイムアウト] フィールドと [検索結果の最大数] フィールド

デフォルトの LDAP サービスでは、検索が完了するまで処理を続行し、検索条件と一致したすべてのエントリを返します。LDAP サービスのパフォーマンスが低い場合は、ドメイン設定文書の [LDAP] タブの [タイムアウト] フィールドと [検索結果の最大数] フィールドを使用して、検索の長さと検索結果数を制限することを検討します。要求を送信する LDAP クライアントにもタイムアウト値が指定されている場合は、小さい方の値が優先されます。

ワイルドカード検索の最小文字数

ワイルドカードとサブ文字列を組み合わせる場合は、検索フィルタの最初のワイルドカードの前に入力する文字の最小数を指定します。デフォルトは 1 文字です。この値を増やすと、より具体的なサブ文字列の検索フィルタを入力する必要がありますが、LDAP サービスが検索するエントリの数は減り、検索の処理時間は短くなります。LDAP サービスのパフォーマンスが低い場合は、ワイルドカード検索に必要な最小文字数を 2 に増やします。

フィルタがワイルドカードで始まりその後にサブ文字列が続く場合は、LDAP サービスは、先頭のワイルドカードを取り除き ([ワイルドカード検索の最小文字数] が 0 に設定されている場合を除く)、残りを検索フィルタとして使用します。たとえば、このオプションが 2 に設定されていて、ユーザーが sn=*br* というフィルタを指定すると、LDAP サービスは br* というフィルタを使用して検索を処理します。ただし、ユーザーが *b* というフィルタを指定した場合、LDAP サービスは、検索要求を拒否します。これは、最初のワイルドカード文字を取り除くと検索フィルタが b* になり、最初のワイルドカードの前の文字数が 1 になるためです。

注: [ワイルドカード検索の最小文字列] オプションは、ワイルドカードのみを値として使用する検索フィルタには適用されません。たとえば、検索フィルタ sn=* は常に使用可能です。この種のフィルタは、属性の有無のみを検索し、属性値を検索しないので、サブ文字列の検索にワイルドカードを使用しても検索のパフォーマンスには影響がありません。属性の有無を検索するフィルタの結果として返されるエントリの数を制御するには、[最大検索結果数] オプションを使用して、LDAP サービスが返すエントリの最大数を設定します。

LDAP サービスの検索のパフォーマンスを改善する設定を指定する

  1. Domino® Administrator で、LDAP サービスを実行しているサーバー、または LDAP サービスを実行しているサーバーと同じドメインに属しているサーバーを開きます。
  2. [設定] タブをクリックします。
  3. ナビゲーションペインで [ディレクトリ][LDAP] の順に展開し、[設定] を選択します。
  4. 以下のいずれかを実行します。

    このドメインのサーバー設定文書が見つかりません。すぐに作成しますか?」というメッセージが表示されたら [はい] をクリックした後、文書の [LDAP] タブをクリックします。

    このプロンプトが表示されない場合は、[LDAP 設定の編集] をクリックします。

  5. 以下のフィールドの設定を、必要に応じて変更します。
    1. LDAP 設定

    フィールド

    Enter

    タイムアウト

    LDAP クライアントが検索に使用できる最大時間 (秒)。デフォルトは 0 です。必要に応じて、60 秒などに設定します。

    検索結果の最大数

    LDAP サービスが検索結果として LDAP クライアントに返すディレクトリエントリの最大数。デフォルトは、無制限を意味する 0 です。必要に応じて、100 などに設定します。

    ワイルドカード検索の最小文字数

    ワイルドカードがサブ文字列と組み合わされるとき、検索要求で最初のワイルドカードの前に入力しなければならない最小文字数。デフォルトは 1 です。

  6. [保存して閉じる] をクリックします。