バックアップとリストアのトランザクション・ログ
Domino トランザクション・ログは、バックアップとリストアを実行する Domino サーバーに必須です。
トランザクション・ログには、以下のような利点があります。
- データベースの一貫性、パフォーマンスの向上、サーバー・クラッシュからの迅速な復旧 トランザクション・ログでは、データベースの変更が最初にトランザクション・ログに書き込まれ、次にトランザクション・ログ・プロセスがその変更を非同期的にデータベースに書き込みます。トランザクション・ログにより、データベースの一貫性とアクセス/ロック機能が向上します。さらに、サーバーがクラッシュした場合、トランザクション・ログの変更がデータベースに適用されるため、データベースの復旧が大幅に高速化されます。
- 増分バックアップとポイントインタイム・リカバリー トランザクション・ログ・ファイルをデータベースの完全バックアップと組み合わせて使用することで、データベースのポイントインタイムリストアを実現します。データベースをリストアする際、ユーザー・インターフェースがバックグラウンドでトランザクション・ログを利用して、最後にデータベースを完全バックアップした後の復旧時点を正確に選択できるようにします。トランザクション・ログは、循環、線形、アーカイブのすべての形式に対応しています。
循環または線形形式のログでは、トランザクション・ログ・ファイルは Domino サーバーに保存されます。この形式でログを保存する主な利点は、サーバーのクラッシュ復旧とサーバーのパフォーマンスです。ディスク・スペースがいっぱいになると、最も古いトランザクションから順に上書きされていきます。循環ログでは、トランザクション・ログに最大 4 GB を割り当てます。
アーカイブ形式のトランザクション・ログでは、トランザクション・ログ・ファイルは上書きされず、Domino Backup タスクまたはサードパーティー・ソリューションが、ポイントインタイム・リカバリーで確実にリストアできるようにバックアップを行います。この形式のトランザクション・ログは、設定と管理がより難しいため、循環または線形形式のログから始めて、必要な場合にのみアーカイブ形式のログに移行することをお勧めします。
注: トランザクション・ログは、各データベースを固有のデータベース・インスタンス ID (DBIID) で識別します。データベースの DBIID が変更された場合は、新たにデータベースの完全バックアップを作成することが重要です。次のアクションを行うと、データベース DBIID が変更され、データベースの完全バックアップが必要になります。
- サーバーのトランザクション・ログを無効にして再び有効にした場合。
- 特定のデータベースのトランザクション・ログを無効にして再び有効にした場合。
- -b 以外のオプションを使用してデータベースを圧縮した場合。
- データベースで Fixup を実行した場合。
- データベースをリストアした場合。データベースをリストアすると、リストアされたコピーの DBIID が変更されます。
- データベースを移動してから、元の場所に戻した場合。