クラスタ作成プロセス
サーバーをクラスタに追加する場合、ただちに追加するか、システム管理プロセス (AdminP) を使用して追加するかを選択できます。ただちに追加した方が作業時間は短くて済みますが、それが原因で複製の競合が発生する可能性もあります。
管理プロセスを使用してクラスタにサーバーを追加すると、Domino® から [システム管理要求] データベースに対して各クラスタサーバーのサーバー文書にクラスタ名を追加する要求が送信されます。システム管理サーバーを使用してクラスタを構築する場合は、システム管理プロセスがただちに実行されてクラスタ名がサーバー文書に追加されます。システム管理サーバーを使用しない場合は、システム管理プロセスがクラスタ名をサーバー文書に追加する前に、使用しているサーバーの [システム管理要求] データベースをシステム管理サーバーに複製する必要があります。
システム管理プロセスがシステム管理サーバーの Domino® ディレクトリにあるサーバー文書を変更した後、Domino® でクラスタにある他のサーバーに対して変更内容が複製されます。これによって、すべてのクラスタサーバーは、クラスタにあるサーバーの更新済みリストを持てるようになります。
ただちにクラスタにサーバーを追加すると、Domino® ではクラスタの作成に使用したサーバーの Domino® ディレクトリにあるサーバー文書がただちに変更されます。そのサーバーがクラスタのメンバーであれば、サーバーはクラスタ作成プロセスをただちに開始します。このとき、クラスタにある他のサーバーとの間で Domino® ディレクトリを複製して、それらのサーバーがクラスタのメンバーであることを通知します。クラスタの作成にクラスタのメンバーを使用しなかった場合は、使用したサーバーの Domino® ディレクトリとクラスタに含まれるサーバーの Domino® ディレクトリとの間で複製が実行されたときに次に挙げるプロセスが開始されます。
クラスタ作成プロセスでは、次のような処理が実行されます。
- クラスタ管理プロセスとクラスタマネージャが起動します。
- システム管理プロセスがまだ実行されていない場合は、クラスタ管理プロセスによって開始されます。
- クラスタ管理プロセスがクラスタデータベースディレクトリマネージャを起動します。
- クラスタ管理プロセスがクラスタレプリケータを起動します。
- クラスタデータベースディレクトリマネージャがクラスタデータベースディレクトリ (CLDBDIR.NSF) を作成します。
- クラスタデータベースディレクトリマネージャがクラスタデータベースディレクトリを更新して、サーバーの各データベースの文書をクラスタデータベースディレクトリに追加します。
- クラスタ管理プロセスが、クラスタにある他のサーバーにクラスタデータベースディレクトリと Domino® ディレクトリを複製し、すべてのクラスタサーバーを同期します。
- スケジュールマネージャが [空き時間情報] データベース (CLUBUSY.NSF) を作成します。
- [空き時間情報] データベースが他のクラスタサーバーに複製され、すべてのクラスタサーバーが同期されます。
Domino® ディレクトリが更新されて新たなクラスタが追加されると、各クラスタサーバーはクラスタにある他のサーバーに対して調査と呼ばれるメッセージの送信を開始します。これらの調査によって、クラスタにある他のサーバーの状態に関する情報が収集されます。