メールファイルが制限値を超えたときに検出する
制限値の適用を有効にすると、ルーターはメールを配信するたびに、送信先メールファイルの現在のサイズと設定されたデータベースの制限値としきい値とを比較します。サイズがこれらの値のいずれかを超えると、ルーターによって適切なアクションが実行されます。
このタスクについて
ここではメールファイルへの新しいメッセージの配信中に行われるルーターの動作を説明していますが、[追加するときにファイルのスペースをチェックする] の設定はサーバー全体の設定であり、制限値が有効になっているサーバーのデータベースのすべての更新に適用されます。たとえば、配信するメールメッセージが送信され、メッセージが送信フォルダに保存されると、HCLNotes® クライアントはサーバーベースのメールファイルへの送信済みメールメッセージの保存を開始し、その後サーバーによって更新が処理されます。
メールファイルサイズの計算には、HCLDomino® ファイルの全文索引によって消費される容量は含まれません。メールファイル制限値を設定する際は、制限値とファイルの全文索引の両方によって消費される追加の容量を考慮してください。通常のメールデータベースの全文索引は、時間が経過するとデータベースサイズの 5 から 15%に達することがあります。
メールファイル制限値のインジケータ設定は、デスクトップポリシー設定文書に指定できます。メールファイル制限値のインジケータは、メール制限値のインジケータが Notes クライアントで表示されるかどうかを指定します。表示される場合は、メール制限値の分単位による自動更新間隔とメール制限値のインジケータ上にカーソルを移動したときにメール制限値を更新するかどうかを指定します。
メールファイルのサイズの計算方法を指定するには
手順
制限値適用に対する設定したサイズ計算方法の影響
このタスクについて
メールファイルが制限値または警告しきい値を超えた場合に、そのユーザーのメールの配信を抑制したりそのユーザーに警告を送信するようにルーターを設定しない限り、ファイルサイズのさまざまな計算方法の違いは分かりません。ただし、サーバーで制限値の適用または警告通知を有効にした場合、ファイルサイズの計算方法が重要になります。
ユーザーが制限値を超えているかどうかの判別にファイルサイズを使用するように設定すると、制限値を超えたユーザーが、メッセージを削除した直後にメールを受信できないことがあります。これは、未使用領域が Compact タスクで解放されるまでメールファイルに残っているためです。その結果、通常、制限値エラーのためにメールの配信が抑制された場合、ユーザーがメッセージを削除してから、メールファイルのサイズが縮小されてメール配信が元のように実行されるまでにいくらかの時間がかかります。
制限値の適用が [メールを保持し再試行] に設定されているサーバーでは、制限値を超えたメールファイルへの配信をルーターが試行するかどうかを選択します。
サイズの計算方法としてデータベースの使用状況が有効になっている場合、メッセージの配信は、メールファイルが制限値を超えると常に失敗します。メールファイルが制限値に近づいていても、まだその値を超えていない場合は、小さいメッセージはルーターによって正常に配信されます。ただし、ファイルが制限値を超えると、その後の配信は失敗します。
削除復旧機能を有効にしたメールファイルのディスク領域を解放する
このタスクについて
メールファイルに対して削除復旧機能を有効にした場合、メールファイルからメッセージを削除してもそのサイズは直ちに小さくなりません。代わりに、「削除された」メッセージが有効期限 (デフォルトでは 48 時間) が切れるまで [ごみ箱] ビューに移動します。その後、メッセージはデータベースから永続的に削除されます。
直ちにディスク領域を解放するには、ユーザーは、メールファイルの [ごみ箱] ビューを開き、[ごみ箱を空にする] をクリックするか、ビューでメッセージを選択し、[選択した文書を削除] をクリックします。