サーバーを撤去する
既存のサーバーを統合したり、サーバーを撤去したりするときは、撤去サーバー分析ツールを使用します。2 つのサーバーを 1 つに統合しても、サーバーの名前を変更しても、結果は同じで、以前のサーバー名が新しいサーバー名に置き換えられます。
始める前に
サーバーを撤去する前に、次のような種類の管理タスクを実行しなければならないことがあります。
- 特定のサーバー名参照を含む式の各データベースをチェックする。
- 接続文書やプログラム文書などの Domino® ディレクトリの文書を更新して、新しいサーバー名を取り入れる。
- 以前のサーバーに相互認証が存在する場合は、新しいサーバーにも同じ相互認証が存在することを確認する。
- そのサーバーにアクセスする他のドメインに変更に関して通知する。
- 必要に応じて、メールデータベースを含むデータベースの新しいロケーションについてユーザーに知らせる。
- 以前のサーバーと新しいサーバーのネットワークプロトコルが一致することを確認する。
- 以前のサーバーのデータベースをすべて新しいサーバーに複製する。
- メール配信テーブルを更新して、メールが正しく配信されるようにする。
このタスクについて
この分析ツールは、Domino サーバーに対するサービスの喪失を防いだり、撤去の「作業項目」チェックリストの基礎を作成したりするのに役立ちます。サーバー分析ツールの役割は、撤去サーバーと受け入れサーバーの責任を比較し、サービスが喪失する原因になりかねない差異に関して報告することです。
撤去サーバー分析ツールを実行すると、撤去サーバーと受け入れサーバーの詳細な比較情報が保存されたデータベースが作成されます。撤去サーバーは撤去されるサーバーで、受け入れサーバーは撤去サーバーに置き換わるサーバーです。撤去サーバーと受け入れサーバーは、階層名を持ち、同じドメイン内にある Domino サーバーでなければなりません。
撤去サーバーと受け入れサーバーの差異は結果データベースでマークされ、サーバーを撤去する前に実行しなければならない管理タスクについて注意を促します。撤去サーバー分析ツールが行う比較は、それぞれが多少とも独立しています。分析項目間の関係は、このツールによっては決定されません。そのため、各レポートを検証し、独自の比較を行ってから対処する必要があります。一度に実行できるのは、2 つのサーバー間の比較だけです。サーバーを撤去する前にすべての差異を解決しておく必要はありません。
分析レポートを実行するには
始める前に
手順
- Domino Administrator で、 タブをクリックします。
- ツールペインで、 を選択します。
-
以下のサーバーを選択します。
- [撤去するサーバー] - 撤去されるサーバーの名前
- [撤去サーバーを受け入れるサーバー] - 撤去されるサーバーに置き換わる (撤去されるサーバーから責任を引き継ぐ) サーバーの名前
- オプション:
結果データベースの場所を変更する場合、またはデフォルトのファイル名 DECOMSRV.NSF 以外の名前を使用する場合は、[結果データベース] をクリックして、以下のいずれかの操作を実行します。
- [OK] をクリックします。
タスクの結果
次のタスク
分析レポートは、同じデータベースにも、異なるデータベースにも複数作成できます。その後でそれらのレポートを使用して、2 つのサーバー間の差異が解消され、撤去サーバー分析ツールの実行時にシステムが検出できないことを確認します。レポートは、希望する回数だけ繰り返し実行できます。
結果データベースのレポートを表示するには
撤去サーバー分析ツールは、解析された項目の分類リストを生成します。カテゴリはそれぞれ、サーバーの設定についての注意を要するさまざまな側面を表わします。各カテゴリでは、項目がアルファベット順に表示されます。項目ごとに撤去サーバーと受け入れサーバーの設定や値の差異が表示されます。結果データベースで、解析された項目の分類リストを表示できます。
このタスクについて
各項目は文書によって表現されます。文書をクリックして開き、作成された実際のレポートを表示します。以下に示すレポートの比較を参照してください。
2 つのサーバー文書と設定文書の間で、次のような種類のフィールド比較が行われます。
フィールド比較 | 説明 |
---|---|
ブール値 | 比較される 2 つのフィールドの内容は完全に一致しなければなりません。撤去サーバーのフィールドが未設定の場合には、受け入れサーバーの値との比較は行われません。 |
数値 | 2 つのフィールドが比較され、差異が報告されます。 |
テキストのリスト | 2 つのテキストリストが比較され、ソースがターゲットの完全なサブセットでない場合には、レポートが作成されます。 |
名前のリスト | 両方のリストを単一エントリのレベルまで展開して比較し、重複を削除します。ソースがターゲットの完全なサブセットでない場合には、レポートを作成します。名前リストを展開するときには、単一のエントリだけが残るまで、すべてのグループが繰り返し展開されます。 |
特殊 | 場合によっては、空白のフィールドが特別な意味を持つことがあります。このような場合には、フィールドごとに空白が解釈され、比較の実行時に考慮に入れられます。 |
次の文書が比較されます。
文書の比較 | 説明 |
---|---|
接続文書 | 接続文書で、撤去されるサーバーを送信側サーバーとして指定しているすべての接続で比較が行われます。比較によって、これらの接続におけるすべての受信側サーバーが、ターゲットのサーバーの接続文書に含まれることが確認されます。タスクが違っていたり、対応する接続が存在しない場合には、レポートが作成されます。 撤去されるサーバーが受信側サーバーと指定されているすべての接続が報告されます。 |
プログラム文書 | プログラムの実行サーバーとして撤去サーバーをリストしているすべてのプログラム文書がレポートに含まれます。ソースとターゲットのプログラム文書間の比較は、ソースとターゲット間での実行ファイルの存在やその同一性を確保できないため、行われません。 |
ドメイン文書 | すべての外部ドメイン文書をチェックして、ゲートウェイサーバー名で撤去サーバーがリストされているかどうかを確認します。リストされている場合には、レポートが作成され、ソースをリストしている外部ドメイン文書を示します。 |
相互認証 | [認証発行者] フィールドで撤去サーバーをリストしているすべての相互認証が報告されます。 |
データベースでは、次の比較が行われます。
データベースの比較 | 説明 |
---|---|
メール受信データベース、会議室、リソース、認証者、ユーザー文書 | 撤去サーバーをメールサーバーとしてリストしている各文書が報告されます。 |
レプリカ | 対応するレプリカが受け入れサーバーに存在しない、撤去サーバーのあらゆるデータベースが報告されます。 ターゲット上にレプリカが存在しないすべてのデータベースでファイル名の比較が行われます。ターゲット上の別のデータベースと名前が競合しているデータベースがリストされます。 |
ネットワークでは、次の比較が行われます。
ネットワークの比較 | 説明 |
---|---|
有効なポート | ポート名とプロトコルの両方で比較が行われます。差異が存在する場合には、レポートが作成されます。 |
Notes® 名前付きネットワーク | 撤去サーバーと受け入れサーバーが、同じ Notes 名前付きネットワークを共有していない場合には、レポートが作成されます。 |