モジュラー型 Fixlet を使用したパッチ

このトピックでは、RHEL8 でモジュラー Fixlet を適用する方法について説明します。

  1. モジュラー Fixlet を適用する前に、クライアントでモジュラー・ストリームを有効にする必要があります。
  2. モジュラー・ストリームは、Fixlet「dnf module commands execution on endpoint - RHEL 8 - x86_64」を使用するか、エンドポイントで dnf モジュール・コマンドを手動で実行 (リセット、有効化) して、エンドポイントで有効にできます (このコマンドは、クライアントがサブスクリプション・マネージャーに登録されている場合にのみ正常に実行されます)。
  3. 新しい前提条件 Fixlet「List enabled modules to file on client - RHEL 8 - x86_64 (Prerequisite)」が追加されます。クライアントには、最初にこの Fixlet をクライアントに適用してから、モジュラー Fixlet を適用する必要があります。モジュラー Fixlet を適用する前に、この Fixlet を適用することが推奨されます。
  4. 上記の前提条件 Fixlet が適用されると、同じ Fixlet が 1 日に 1 回自動的に再適用され、モジュラー・ストリームに関する情報が読み取られます。
  5. モジュラー Fixlet が適用可能である場合、エンドポイントにモジュラー Fixlet を適用できます。適用できない場合、エンドポイントでモジュラー・ストリーム・バージョンを有効にして、前提条件 Fixlet を再実行する必要があります。
  6. モジュラー Fixlet「RHSA-2021:2584 - Ruby:2.7 Security, Bug Fix, and Enhancement Update - Red Hat Enterprise Linux 8 (x86_64)」を適用するには、次のステップを実行します。

    1. 次の図に示すように、Ruby バージョン 2.7 がエンドポイントで有効になっていないため、Fixlet「RHSA-2021:2584 - Ruby:2.7 Security, Bug Fix, and Enhancement Update - Red Hat Enterprise Linux 8 (x86_64)」は適用できません。
      Figure 1. Fixlet は非関連


      Figure 2. Ruby 2.7 (無効)


    2. Ruby モジュラー・ストリーム・バージョン 2.7 を有効にするためには、次の図に示すように、Fixlet「dnf module commands execution on endpoint - RHEL 8 - x86_64」を適用する必要があります。
      Figure 3. Ruby モジュールのリセット・コマンド


      Figure 4. ストリーム 2.7 で Ruby モジュールを有効化


    3. モジュラー Fixlet を適用する前に、Fixlet「List enabled modules to file on client - RHEL 8 - x86_64 (Prerequisite)」を適用する必要があります。適用されると、次の図に示すように、Ruby 2.7 が有効になっているクライアントでモジュラー Fixlet が関連状態になります。
      Figure 5. 関連する Fixlet


    4. これで、モジュラー Fixlet「RHSA-2021:2584 - Ruby:2.7 Security, Bug Fix, and Enhancement Update - Red Hat Enterprise Linux 8 (x86_64)」が適用可能になり、クライアントに適用できるようになりました。
      Note: 特定のモジュール・ストリームのエラッタは、特定のストリームのみにパッチを適用するために使用されます。他のモジュール・ストリームの更新としては使用されません。すべてのモジュラー・ストリームにおいて、この一般的なプラクティスに沿って操作してください。例えば、エンドポイントは通常、1 つのモジュール・ストリーム (nodejs:10 など) に対して構成され、同じストリームのパッケージを更新として適用する必要があります。ただし、何らかの理由で、エンドポイントにインストールされているモジュール・ストリームを nodejs:10 から nodejs:12 に切り替える場合は、すべての nodejs:10 パッケージまたは依存関係を手動で削除し、nodejs:12 パッケージでエンドポイントを更新する必要があります。これは RED HAT の制限なので、このシナリオは BigFix では対応できません。
      Note: モジュラー Fixlet は、RHEL8 および RHEL9 で使用できます。