セキュア・コミュニケーション構成

trc.properties の以下のプロパティーを使用すると、セキュア通信の適用方法を制御できます。
secure.url= 
変更可能フィールド secure.url
フィールドの説明 セキュア通信を行う必要がある場合に、要求のリダイレクトに使用するベース URL を指定します。
有効な値 ユーザー定義 - 例: HTTPS://X.X.X.X/trc (X.X.X.XRemote Control サーバーの IP アドレス)。
注: 各 URL でポートが異なる可能性があり、その場合はベース URL の HTTP を HTTPS に置き換えるだけでは対応できないため、この個別の URL プロパティーが必要になります。
値の定義 ユーザー定義。セキュア接続の使用時における、アプリケーションの URL およびコンテキスト・ルート。
enforce.secure.web.access= 
変更可能フィールド enforce.secure.web.access
フィールドの説明 コール・ホーム要求、アップロード要求、検証要求のいずれでもない HTTP 要求は、セキュア URL にリダイレクトされます。secure.url プロパティーに設定された値がベースとして使用されます。
有効な値 True または False
値の定義
True
HTTP 要求がセキュア URL にリダイレクトされます。この値はデフォルト値です。
False
HTTP 要求はセキュア URL にはリダイレクトされません。
注: このプロパティーの値を変更した場合は、新しい値を有効にするために Remote Control サーバー・サービスを再始動する必要があります。
enforce.secure.endpoint.callhome= 
変更可能フィールド enforce.secure.endpoint.callhome
フィールドの説明 Remote Control サーバーへのアクセスでターゲットが使用する URL を指定します。
有効な値 True または False
値の定義
True
HTTP を使用してコール・ホームを受信した場合、その要求がセキュア URL にリダイレクトされます。セキュア URL は、サーバーからの応答でも返されます。ターゲットがハートビートを Remote Control サーバーに送信する際に、セキュア URL が強制的に使用されます。この値はデフォルト値です。
False
ターゲットがハートビートを Remote Control サーバーに送信する際に、セキュア URL が強制的に使用されることはありません。
注: Remote Control V9.1.3 以降では、インストール時に Force targets to use https を選択した場合、trc.properties ファイルの url プロパティーを HTTPS に設定することにより、HTTPS のセキュア通信が強制されます。ターゲットで HTTP 通信を行うには、trc.properties ファイルの url プロパティーを HTTP の URL に設定する必要があります。url プロパティーを HTTPS に設定すると、ターゲットは 2 回目のサーバー接続から HTTPS を使用するようになります。
注: このプロパティーの値を変更した場合は、新しい値を有効にするために Remote Control サーバー・サービスを再始動する必要があります。
enforce.secure.endpoint.upload= 
変更可能フィールド enforce.secure.endpoint.upload
フィールドの説明 コントローラーまたはターゲットが記録と監査情報をサーバーにアップロードする際にセキュア URL を使用するかどうかを指定します。
有効な値 True または False
値の定義
True
HTTP 経由でアップロード要求または検証要求を受信すると、サーバーがその要求を該当する URL にリダイレクトします。この URL は、secure.url でベース URL として定義されている値を使用して作成されます。また、セッション開始時にコントローラーおよびターゲットにアップロードおよび検証の URL を提供するために、secure.url の値をベースとして使用します。この値はデフォルト値です。
False
HTTP 経由でアップロード要求または検証要求を受信した場合、サーバーはその要求をセキュア URL にリダイレクトしません。
注: Remote Control V9.1.3 以降では、インストール時に Force targets to use https を選択した場合、trc.properties ファイルの url プロパティーを HTTPS に設定することにより、HTTPS のセキュア通信が強制されます。ターゲットで HTTP 通信を行うには、trc.properties ファイルの url プロパティーを HTTP の URL に設定する必要があります。url プロパティーを HTTPS に設定すると、ターゲットは 2 回目のサーバー接続から HTTPS を使用するようになります。
注: このプロパティーの値を変更した場合は、新しい値を有効にするために Remote Control サーバー・サービスを再始動する必要があります。
以下の例では、Remote Control サーバーとの通信に関して取り得る、それぞれ異なるセキュリティー要件を反映したシナリオについて考えます。
  • 例 1: エンドポイントによる通信およびユーザーによるサーバーとの通信をすべて SSL で暗号化する必要がある。
    構成
    • trc.properties ファイルの secure.url が HTTPS URL を含むように設定します。
    • trc.properties ファイルを編集し、3 つの enforce.secure プロパティーをすべて true に設定します。
    • ターゲットと CLI は、HTTPS の URL を使用するように明示的に構成する必要はありませんが、明示的に構成すると、最初のリダイレクトを回避することができます。

  • 例 2: ユーザーによるサーバーとの通信をすべて SSL で暗号化する必要がある。callhomes ではないエンドポイント通信は、暗号化する必要がある。例えば、監査と記録のアップロードや、セッション要求の検証が、その対象となる。
    構成
    • trc.properties ファイルの url プロパティーで、コール・ホームで使用される HTTP URL を構成します。
    • secure.url プロパティーで、ユーザー、エンドポイントでのアップロード、および API によって使用される HTTPS URL を構成します。
    • enforce.secure.web.access = true
    • enforce.secure.endpoint.callhome = false
    • enforce.secure.endpoint.upload = true
    • ターゲットと CLI ツールは、HTTP の URL を使用して構成されます。

  • 例 3: ユーザーによるサーバーとの通信をすべて SSL で暗号化する必要がある。エンドポイントによる通信は、暗号化する必要はない。
    構成
    • trc.properties ファイルの URL プロパティーで、エンドポイントのコール・ホームとアップロードで使用される HTTP の URL を構成します。
    • secure.url プロパティーで、ユーザーと API によって使用される HTTPS URL を構成します。
    • enforce.secure.web.access = true
    • enforce.secure.endpoint.callhome = false
    • enforce.secure.endpoint.upload = false
    • ターゲットと CLI ツールは、HTTP の URL を使用して構成されます。
  • 例 4: 通常の構成オプション (url プロパティーと ServerURL) による制約以外の制約を適用する必要はない。

    構成

    • url = http://localhost/trc
    • secure.url = https://localhost/trc
    • enforce.secure.web.access = false
    • enforce.secure.endpoint.callhome = false
    • enforce.secure.endpoint.upload = false