隔離された BES サーバーとインターネット対応の BES サーバーでの –sha1_download_dir の使用
以前は、RHSMDownloadCacher で「buildRepo –key server-7-x86_64」を使用すると、Red Hat リポジトリーの「server-7-x86_64」構造がオフラインでミラーリングされました。この方法だと、パッケージが複数のリポジトリーにある場合、パッケージが重複してしまう可能性があります。–sha1_download_dir を使用することにより、すべてのパッケージが sha1 のファイル名を持つファイルとして、すべてのリポジトリー (キー) から単一のフラット・ディレクトリーにダウンロードされます。–sha1_download_dir の使用方法は、BES サーバーが隔離されているかインターネット対応かによって異なります。
このセクションで説明するユース・ケースでは、バージョン 1.0.1.0 以降が必要になります。
ストレージのスペース節約ベンチマーク
スペース節約ベンチマークは --sha1_download_dir を使用して設定されます。--sha1_download_dir を使用することにより、同じ RHEL バージョンの複数のリポジトリーをキャッシュするときのストレージ・サイズ、ダウンロード・サイズ、および時間が大幅に削減されます。これは、同じ RHEL バージョンを持つリポジトリー (server-6-x86_64、workstation-6-x86_64、client-6-x86_64 など) 間で多くのパッケージが重複されるためです。RHEL バージョンごとに 1 つのリポジトリーのみキャッシュする場合 (たとえば、server-6-x86_64、server-7-x86_64 などのキャッシュ)、スペースは節約されません。
- server-6-x86_64 と workstation-6-x86_64 のキャッシュ (--sha1_download_dir を使用):
- リポジトリー・メタデータとパッケージの合計によって使用されるスペースは、158.3 GB ではなく 84.2 GB です (45% のスペースが節約されます)。
- server-6-x86_64、workstation-6-x86_64、および client-6-x86_64 のキャッシュ (--sha1_download_dir を使用):
- リポジトリー・メタデータとパッケージの合計によって使用されるスペースは、235 GB ではなく 85 GB です (63% のスペースが節約されます)。
隔離された BES サーバー
- BES サーバーの sha1 フォルダーのサイズ制限を増やします。
BES コンソールからコンピューターを右クリックし、「コンピューター設定の編集」を選択します。_BESGather_Download_CacheLimitMB のサイズを増やします。推奨されるサイズは、現行の BES サーバーの sha1 フォルダーのサイズに sha1_download_dir のサイズを加えたものです。
sha1_download_dir のサイズを事前に決定できない場合、推奨される sha1_download_dir のサイズはリポジトリーごとに最小で 60GB です。最小サイズの 60GB は、時間の経過とともに増加される可能性があることに注意してください。
- RHSM ダウンロード・キャッシャーを使用して、パッケージを「sha1_download_dir」に、リポジトリー・メタデータを「download_dir」をキャッシュします。
RHSMDownloadCacher --rootCertDir "certs" --download_dir "download_dir" --sha1_download_dir " sha1_download_dir" buildRepo --key server-7-x86_64 - 「download_dir」を隔離された BES サーバーに転送し、「sha_download_dir」の sha1 ファイルを BES サーバーの sha1 フォルダーに転送します。
- plugin.ini ファイルで値を構成します。
plugin.ini ファイルは、C:Program Files (x86)BigFix EnterpriseBES ServerDownloadPluginsRHSMProtocolplugin.ini にあります。
値を次の設定に構成します。
localCache = "location of the transferred download_dir"localCacheOnly = yeslocalCacheOnly が「yes」に設定されているため、隔離された BES サーバーはリポジトリー・メタデータをオンラインで取得せず、localCache からのみ取得します。
リポジトリー・メタデータ:
BES サーバーは、リポジトリー・メタデータを localCache からのみ取得します。
パッケージ:
BES サーバーは、パッケージを localCache からのみ取得します。
インターネット対応の BES サーバー
- BES サーバーの sha1 フォルダーのサイズ制限を増やします。
BES コンソールからコンピューターを右クリックし、「コンピューター設定の編集」を選択します。_BESGather_Download_CacheLimitMB のサイズを増やします。推奨されるサイズは、現行の BES サーバーの sha1 フォルダーのサイズに sha1_download_dir のサイズを加えたものです。sha1_download_dir のサイズを事前に決定できない場合、推奨される sha1_download_dir のサイズはリポジトリーごとに最小で 60GB です。最小サイズの 60GB は、時間の経過とともに増加される可能性があることに注意してください。
- RHSM ダウンロード・キャッシャーを使用して、パッケージを BES サーバーの sha1 フォルダーにキャッシュします。
RHSMDownloadCacher --rootCertDir "C:\Program Files (x86)\BigFix Enterprise\BES Server\DownloadPlugins\RHSMProtocol\certs" --download_dir "C:\Program Files (x86)\BigFix Enterprise\BES Server\DownloadPlugins\RHSMProtocol\download_dir" --sha1_download_dir "C:\Program Files (x86)\BigFix Enterprise\BES Server\wwwrootbes\bfmirror\downloads\sha1" buildRepo --key server-7-x86_64 - plugin.ini ファイルで値を構成します。
plugin.ini ファイルは、C:Program Files (x86)BigFix EnterpriseBES ServerDownloadPluginsRHSMProtocolplugin.ini にあります。値を次の設定に構成します。
localCache = local
CacheOnly = nolocal
パッケージは BES サーバーの sha1 に直接保存されるため、キャッシュは指定されません。localCacheOnly は「no」に設定されます。これは、BES サーバーがインターネット対応であり、リポジトリー・メタデータとパッケージをインターネットから取得できるためです。
リポジトリー・メタデータ: BES サーバーは、まず RHSMPlugin のキャッシュ・フォルダーからリポジトリー・メタデータを取得し、それが期限切れの場合は、インターネットから取得します。
パッケージ: BES サーバーは、まず sha1 フォルダーでパッケージの有無を確認し、パッケージが見つからない場合は、インターネットから取得します。
インターネット対応の BES サーバー (sha1_download_dir を使用しない)
v1.0.1.0 以降、--sha1_download_dir を使用してパッケージをキャッシュすることが最も推奨される方法と考えられています。インターネット対応環境で BES サーバーを使用しているユーザーが、BES サーバーの sha1 フォルダーではなく別のフォルダーにパッケージを保管したい場合があります。これは、BES サーバーの sha1 フォルダー・サイズが大きくなった場合に有用です。BES サーバーは最新のダウンロードのみ保管するため、BES サーバーの sha1 フォルダー・サイズの制限が非常に小さい値に設定されている場合、サーバーに保管されているパッケージが新しいファイルに置き換えられることがあります。
localCache にパッケージを保管することにより、RHSMPlugin はパッケージをインターネットから取得することなく使用できます。
sha1_download_dir ではなく localCache を使用したパッケージのキャッシュでは、追加のスペースが必要になることがあります。これは、BES サーバーが localCache からパッケージを要求すると、BES サーバーの sha1 フォルダーにもパッケージがキャッシュされるためです。
- RHSM ダウンロード・キャッシャーを使用して、パッケージを「download_dir」にキャッシュします。
RHSMDownloadCacher --rootCertDir "certs" --download_dir "download_dir" buildRepo --key server-7-x86_64 - plugin.ini ファイルで値を構成します。
plugin.ini ファイルは次の場所にあります。 C:\Program Files (x86)\BigFix Enterprise\BES Server\DownloadPlugins\RHSMProtocol\plugin.ini.
値を次の設定に構成します。
localCache = "location of the transferred download_dir"localCacheOnly = no localCacheOnly は「no」に設定されます。これは、BES サーバーがインターネット対応であり、リポジトリー・メタデータとパッケージをインターネットから取得できるためです。
リポジトリー・メタデータ: BES サーバーは、まず RHSMPlugin のキャッシュ・フォルダーからリポジトリー・メタデータを取得し、そのリポジトリー・メタデータが期限切れの場合は、インターネットから取得します。
パッケージ: BES サーバーは、次の順序でパッケージをチェックします。最初にパッケージの sha1 フォルダー、localCache、次にインターネットから取得します。