プロキシ接続を介したクライアントの接続

「プロキシを使用」を指定して Sametime® Connect Client を始動すると、クライアントは、SOCKS、HTTP、または HTTPS プロキシサーバーを介して HCL® Sametime® コミュニティー・サーバーに接続します。

始める前に

この接続を正常に行うには、Sametime® Connect Client の「Sametime 接続設定」にある「コミュニティー・ポート」設定として指定されたポートが Sametime® 構成データベースの以下のいずれかで指定されたポート番号と一致する必要があります。
  • 「クライアント接続」セクションで、コミュニティー・サービスがコミュニティー・サービス・クライアントからのダイレクト TCP/IP 接続および HTTP トンネリング接続を listen するために使用する完全修飾「ホスト名」「ポート」を入力します。ダイレクト TCP/IP 接続は、Sametime® クライアントが TCP/IP 上の固有の Sametime® プロトコルを使用してコミュニティーサービスとの接続を確立するときに発生します。
  • 「HTTP トンネリングクライアント接続」セクションで、コミュニティー・サービス・クライアントがコミュニティー・サービス・マルチプレクサに HTTP トンネリングで接続するために使用する完全修飾「ホスト名」および「ポート」を入力します。コミュニティーサービスクライアントは、デフォルトでは、ポート 80 とポート 8082 の両方で HTTP トンネリング接続を実行できます。ポート 8082 によって、旧リリースの Sametime® との互換性も確保されます。旧リリースでは、Sametime® のクライアントがコミュニティーサービスに対する HTTP トンネリング接続を確立できるのはポート 8082 のみでした。旧リリースの Sametime® を使用する Sametime® Connect Client が、Sametime® サーバーへの HTTP トンネリング接続を試行した場合、クライアントではこの接続をポート 8082 を介して試行する場合があります。
    注: 管理者がポート 80 での HTTP トンネリングを手動で構成した場合、「コミュニティー・サービス」 > 「クライアント接続」 > 「ポート番号」設定はデフォルトでポート 1533 となり、「コミュニティー・サービス」 > 「HTTP トンネリング・クライアント接続」 > 「ポート番号」設定はポート 80 とポート 8082 になります。この設定では、Sametime® Connect Client は 1533、80、8082 のいずれかのポートを使用した、コミュニティー・サービス・マルチプレクサとの HTTP トンネリング接続を確立することができます。
  • 「HTTPS トンネリング・クライアント接続」セクションで、HTTPS プロキシ・サーバーを経由して Sametime® コミュニティー・サーバーにアクセスする場合にコミュニティー・サービス・クライアントが HTTPS 接続を試行するために使用する完全修飾ホスト名およびポートを入力します。コミュニティー・サービス・クライアントが HTTPS を使用して Sametime® コミュニティー・サーバー に接続する場合、HTTPS 接続方式が使用されますが、この接続を介して送られるデータは暗号化されません。

このタスクについて

「プロキシを使用」オプションの接続方式は、接続に使用するプロキシ・サーバーのタイプごとに異なります。

  • SOCKS4 または SOCKS5 プロキシ

    クライアントはこの接続に TCP/IP を介した「標準 Sametime プロトコル」を使用します。SOCKS プロキシからコミュニティー・サービスへの接続は、Sametime® Connect ClientSametime® の「接続設定」で、「コミュニティー・ポート」として指定されたポート (デフォルトは 1533) で行われます。この接続は、Internet Explorer で SOCK プロキシ・サーバーを選択したユーザーが「Internet Explorer の HTTP 設定を使用」設定を行って接続した場合と同じです。

  • リバースプロキシ

    このオプションを選択すると、Sametime® Connect Client は、インターネットでリバース・プロキシ・サーバーを介して Sametime® サーバーに接続できるようになります。リバースプロキシサーバーは、内部ネットワークへの単一のアクセスポイントとなることで内部 HTTP サーバーを保護します。

  • HTTP プロキシー

    クライアントは、標準 Sametime® プロトコル接続情報を HTTP 要求に組み込みます。Sametime® Connect Client は HTTP プロキシに接続し、Sametime® Connect Client に代わって HTTP プロキシ・サーバーが Sametime® サーバー上のコミュニティー・サービス・マルチプレクサに接続します。コミュニティー・サービス・マルチプレクサに対する HTTP 接続は、Sametime® Connect ClientSametime® の「接続設定」で「コミュニティー・ポート」として指定されたポート (デフォルトは 1533) で行われます。

    Sametime® サーバー上のコミュニティー・サービス・マルチプレクサは、Sametime® 構成データベースの「コミュニティー・サービス」設定内の「クライアント接続」セクションにある「ポート番号」フィールドに指定したすべてのポートでの HTTP 接続を listen します。

    コミュニティー・サービス・ポートの構成の詳細については、トピック「Sametime コミュニティー・サーバー の接続を構成する 」を参照してください。

クライアントに対して「プロキシを使用」方式を選択するには、以下の手順を実行します。

手順

  1. Sametime® Connect Client で、「ファイル」 > 「設定」をクリックします。
  2. 以下のいずれかを実行します。
    • すべてのサーバー・コミュニティーについてこの接続方式を選択するには、[サーバー・コミュニティー] をクリックします。「グローバル接続設定」セクションで、「プロキシを使用」をクリックします。
    • この接続方式を 1 つのサーバー・コミュニティーのみのために選択する場合は、[サーバー・コミュニティー] をクリックし、サーバー・コミュニティー名を選択して、[接続] タブを開きます。「グローバル接続設定を使用する」をクリアしてから、「プロキシを使用」をクリックします。
  3. 該当する「プロキシ・タイプ」を選択します。
    • SOCKS4 プロキシ
    • SOCKS5 プロキシ
    • リバースプロキシを使う
    • HTTP プロキシ
  4. 選択したプロキシタイプに対して追加の値を指定します。
    • SOCKS4 プロキシ

      SOCKS プロキシ・サーバーの [ホスト名] (DNS 名または IP アドレス) と、SOCKS プロキシ・サーバーへの接続に必要なポートを指定します。

    • SOCKS5 プロキシ
      1. SOCKS プロキシ・サーバーの [ホスト名] (DNS 名または IP アドレス) と、SOCKS プロキシ・サーバーへの接続に必要なポートを指定します。
      2. SOCKS5 認証に必要なユーザー名とパスワードを指定します。
      3. 「ローカルでサーバー名を解決」オプションを選択すると、クライアントはローカル DNS サーバーを呼び出して IP アドレスを SOCKS プロキシ・サーバーに渡すことにより、Sametime® コミュニティー・サーバー名を解決します。組織のセキュリティ上の理由から、内部 DNS サーバーによって外部サーバー名を解決できない場合は、「ローカルでサーバー名を解決」オプションを選択しないでください。この場合、SOCKS プロキシは別の DNS サーバー (内部ネットワークで使用可能でない DNS サーバー) を呼び出して、外部サーバー名を解決します。
    • リバースプロキシを使う
      1. リバース・プロキシ・サーバーの URL を指定します。クライアントは、この URL を使用して、リバースプロキシサーバーにアクセスします。リバースプロキシサーバーでは、クライアントからの要求が処理され、その要求は Sametime サーバーにリダイレクトされます。
      2. リバース・プロキシ・サーバーに対する認証用の「ユーザー名」「パスワード」を指定します。
    • HTTP プロキシ
      1. HTTP プロキシ・サーバーの「ホスト名」(DNS 名または IP アドレス) と、HTTP プロキシ・サーバーに接続するために必要なポートを指定します。
      2. 必要な場合は、HTTP プロキシサーバーに対する認証で必要なユーザー名とパスワードを指定します。
  5. 「OK」をクリックして、「設定」ウィンドウを閉じます。