RFC 822 フレーズパートアドレス形式を使用するようにアウトバウンドインターネットメールを設定する

RFC 821 は、メールボックスアドレスを "user@domain" またはより広範囲に "Localpart@Domainpart" として指定する標準規則を定義しています。この形式は RFC 821 スタイルのアドレス指定と呼ばれるようになりました。その後、RFC 822 によって人間がより認識しやすいインターネットアドレス形式が指定されました。これは実際のアドレスの前にフレンドリー名または表示名と呼ばれるフレーズパートが追加されています。フレーズスタイルのアドレスは、"Phrase" <localpart@domainpart> という形式を使用します。オプションの表示名はメールアプリケーションのユーザーに表示するための受信者名を示します。例えば、"John Jones" <JJones@renovations.com> です。

アウトバウンド SMTP メールの送信者のアドレスにフレーズを追加するように HCL Domino® を設定し、アドレスフレーズとして使用する名前コンポーネントを指定できます。デフォルトでは、アドレスにフレーズは含まれません。フレーズスタイルのアドレスをサポートしないことを選択する場合、アウトバウンドメッセージの受信者フィールドにユーザーが追加したフレーズを Domino® が削除するように指定できます。

このアドレス形式は、サーバー設定文書の [MIME] > [詳細] > [アウトバウンドメール詳細オプション] タブの[RFC822 フレーズパートの扱い] フィールドで設定します。

ルーターは、Domino® ディレクトリのユーザー文書からアドレスを取得するときと、グローバルドメイン文書のルールからアドレスを作成するときに、インターネットアドレスにフレーズを追加します。

この設定は、SMTP で別のホストへ送信されるか、IMAP または POP3 サービスへエクスポートされるメッセージに適用されます。これは、サーバーのメールファイルに配信されるメッセージや、HCL Notes® 配信を介して転送されるメッセージには適用されません。

このフィールドのオプションは次のとおりです。

  • [フレーズパートなし] - (デフォルト) アウトバウンドメールが送信側ユーザーの RFC 821 アドレスを表示します。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズを許可します。
  • [識別名をフレーズパートとして使用] - ユーザーの階層識別名から得られるフレーズパートを使用して RFC 822 スタイルのアドレスを作成します。例えば、John Jones/Sales/RENOVATIONS <JJones@renovations.com> です。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズを許可します。
  • [利用できる場合は、ユーザー名の別名を使用します。それ以外の場合は、識別名を使用します。] - ユーザー名の別名がそのユーザーのユーザー文書で指定されている場合、それをフレーズパートとして使用して RFC 822 スタイルのアドレスを作成します。それ以外の場合は、階層識別名を使用します。例えば、"John Jones/Sales/RENOVATIONS" <JJones@renovations.com> です。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズを許可します。
  • [フレーズパートを削除] - ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズをストリップします。RFC 821 スタイルのアドレスのみを許可します。
  • [識別名をフレーズパートとして使用] - ユーザーの共通名から得られるフレーズパートを使用して RFC 822 スタイルのアドレスを作成します。例えば、"John Jones"<JJones@renovations.com> です。ルーターは、受信者アドレスのユーザー定義フレーズを許可します。