ウィジェットカタログオプションおよびアクセス

ウィジェットカタログは、一元管理されたウィジェットとそのベースとなる XML 拡張機能定義 (コンテンツタイプと認識機能を含む) がすべて設定されたサーバーベースのアプリケーションです。カタログは、HCLDomino® サーバーで提供される XPages ウィジェットカタログテンプレート (toolbox.ntf) に基づいています。カタログのアクセス権は、ウィジェットカテゴリに加え、アプリケーション ACL と Domino® ポリシー (または plugin_customization.ini プリファレンス) の組み合わせで制御されます。

パワーユーザーは、新規のウィジェットを設定し、ユーザーがアクセスできるようにカタログに公開できます。ユーザーは、最新のウィジェットをスケジュールどおりにカタログから取得します。各ユーザーの設定内容に応じて新規ウィジェット用のカタログを参照し、必要な場合にはローカルカタログレプリカ内のウィジェットを更新することができます。

カタログ文書

各ウィジェットは、以下の要素が設定された Notes® 文書としてカタログに表示されます。

  • カタログ文書に表示するウィジェット画像

    注: カタログ文書に表示する際は、デフォルトの画像を使用するか、別の画像を指定します。ただし、カタログ文書に対して指定する画像は、[マイウィジェット] サイドバーパネルで使用するウィジェットのサムネールには影響しません。ウィジェットサムネールは、imageUrl 変数を使用して .XML ファイルの添付ファイル内で指定されます。
  • 名前、説明、詳細

    デフォルトのウィジェット名を使用するか、別のカタログ文書タイトルを指定します。ウィジェットの説明を入力するには、[説明] フィールドと [詳細] フィールドを使用します。
  • カテゴリー

    チーム名やジョブなどのウィジェットカテゴリグループに基づいて、ウィジェットに対するユーザーアクセスを制御します。どのユーザーがどのウィジェットにアクセスするかの設定方法を制御します。[カテゴリ] ポリシーまたはプリファレンスによって特定のカテゴリ名のウィジェットへのアクセスを許可されたユーザーの場合、こうしたウィジェットが自動的にプロビジョニングされます。
  • プラットフォーム

    オプションで、Sametime®_versionNotes®_version などのプラットフォームの種類を指定します。
  • タイプ

    オプションで、ウィジェットタイプを指定します。例えば、コンテンツタイプのみ、認識機能のみ、コンポーネント、機能またはプラグイン、任意の組み合わせなどです。カタログビューでウィジェット表示をソートする手段として [タイプ] を使用できます。
  • XML 拡張機能の添付ファイル

    このファイルには、ウィジェット XML 自体が含まれています。この XML により、ウィジェットがプロビジョニングされた場合のユーザーの処理 (指定された更新サイトからプラグインをデプロイする、ガジェットをインストールするなど) がクライアントに通知されます。

カタログを XPages アプリケーションとして使用している場合、該当する動作が構成されているユーザーは、ウィジェット文書に対して評価したり、タグを付けたり、コメントしたりできます。

カタログビュー

カタログは以下のビューによって提供されます。

  • [すべてのウィジェット] ビュー
  • [作成者別] ビュー
  • [カテゴリ別] ビュー
  • [タイプ別]

他にも、使用可能な管理カタログビューオプションがいくつかあります。

カタログを XPages アプリケーションとして使用している場合、カタログでは拡張されたビュー機能と検索機能が提供されます。ウィジェットカタログでは、作成者別、カテゴリ別、タイプ別にエントリを表示するか、単にすべてのウィジェットを表示することができます。HCL Notes®、HCL Sametime® など、特定の製品に関するウィジェットを表示できます。ウィジェットカタログの参照時には、コメント、タグ、評価をウィジェットに追加できます。

カタログアクセス権

管理者は、Notes® アプリケーションのアクセス制御リストとポリシーまたはプリファレンス設定の組み合わせを使用して、ユーザータイプに基づいてカタログアクセス権を割り当てることができます。

  • カタログアプリケーションのアクセス制御リストを使用する

    カタログの読み取りと書き込みのアクセス権を持ち、[WidgetAuthor] ロールが割り当てられているユーザーは、カタログ内のウィジェットの作成、編集を行うことができます。こうしたユーザーは、ウィジェットカテゴリを変更したり、カタログ文書に追加することができます。カタログ文書をポリシーやプリファレンスと共に使用することにより、特定のユーザーやグループへのデプロイメントを実行することができます。また、ウィジェットの作成、編集、削除や、新規のウィジェットを [マイウィジェット] サイドバーパネルからカタログに公開することもできます。

    注: カタログに対して編集者以上のアクセスレベルを持ち、[Admins] ロールと [WidgetAuthor] ロールが割り当てられているユーザーは、カタログ内のウィジェットの作成、編集、削除を行うことができます。
    注: カタログのアクセス制御リストで [Admins] ロールを割り当てられているが、ローカルレプリカでは管理者機能が設定されていない場合、ローカルレプリカのアクセス制御リストで [このデータベースのレプリカはすべて共通のアクセス制御リストを用いる] を有効にする必要がある場合があります。
  • リシーまたは plugin_customization.ini ファイルのプリファレンスを使用する

    管理者は、ポリシーを使用してさまざまなウィジェットとライブテキストとカタログアクセスの設定を制御することができます。ウィジェットと Live Text をサーバー管理環境の外部で使用している場合は、対応する設定が plugin_customization.ini ファイルに記述されています。例えば、管理者はカテゴリに基づいてウィジェットのデプロイメントを制御することができます。カテゴリはカタログ内に作成されますが、ユーザーポリシーやプリファレンス設定を使用して管理されます。指定されたウィジェットが存在するカテゴリと、指定されたユーザーが割り当てられたカテゴリに基づいて、特定のユーザーに特定のウィジェットをデプロイすることができます。

カタログアクションボタン

カタログのクラシックビューには、以下のアクションボタンがあります。

  • インポート
    このアクションにより、管理者はウィジェット xml ファイルからウィジェット文書を容易に作成できるようになります。ウィジェットが OpenSocial ウィジェットタイプの場合、インポートアクションではウィジェットのプロキシデータと OAuth データをインポートできます。ウィジェット定義、プロキシルール、OAuth 情報の保存には、以下のように別々のファイルが使用されます。
    • ウィジェット xml は、widget_name.extension.xml という名前のファイルに格納されます。
    • プロキシルールは、widget_name.proxy.xml という名前のファイルに格納されます。
    • OAuth 情報は、widget_name.oauth.xml という名前のファイルに格納されます。

    インポートアクションを選択する場合、管理者はインポート対象のウィジェット xml ファイルを参照する必要があります。インポートアクションでは、プロキシファイルと OAuth ファイルは自動的に同じディレクトリ内で検索されます。

    プロキシ定義ファイルのサンプルを以下に示します。ガジェットプロキシルールやコンテンツプロキシルールを指定できます。gadget 要素の ContentProxy 属性は、それがガジェットプロキシルールであるかコンテンツプロキシルールであるかを示すために使用されます。
    <proxyrules>
    <gadget url="http://server.com/directory/GadgetFile.xml">
    <allow ip="9.6.1.0/255.255.255.0,9.6.1.1/255.255.255.0" /><!-- Multiple values are separated by comma -->
    <deny ip="9.6.0.0/255.255.0.0,9.6.1.4" /><!-- Multiple values are separated by comma -->
    <ProxyRule url="*" actions="GET,POST,PUT,HEAD,DELETE" headers="*" mime_types="" cookies=""></ProxyRule><!-- can be multiple-->
    </gadget>
    <gadget ContentProxy="true" url="http://server.com/directory/GadgetFile.xml">
    <allow ip="9.6.1.0/255.255.255.0,9.6.1.1/255.255.255.0" /><!-- Multiple values are separated by comma -->
    <deny ip="9.6.0.0/255.255.0.0,9.6.1.4" /><!-- Multiple values are separated by comma -->
    <ProxyRule url="*" actions="GET,POST,PUT,HEAD,DELETE" headers="*" mime_types="" cookies=""></ProxyRule><!-- can be multiple-->
    </gadget>
    </proxyrules>
    OAuth 定義ファイルのサンプルを以下に示します。すべての OAuth2 情報は、OAuth2 要素の下で定義されます。すべての OAuth1.0a 情報は、OAuth1a 要素の下で定義されます。複数の OAuth サービスを同じ OAuth 定義ファイルで定義することができます。
    <App ID="http://server.com/directory/GadgetFile.xml">
    <OAuth2 ServiceName="OAuth2ServiceName"
    AllowModuleOverides="false"
    OAuth_Authorization_URI="http://server.com/oauth2/endpoint/provider/authorize"
    OAuth_Access_Token_URI="http://server.com/oauth2/endpoint/provider/token"
    Consumer_Key="key"
    Consumer_Secret="secret"
    Client_Type="CONFIDENTIAL"
    Grant_Type="AUTHORIZATION_CODE"
    Client_Auth_Type="STANDARD"
    Use_Authorization_Header="false"
    Use_Url_Parameter="true"
    Shared="true"
    />
    <OAuth1a ServiceName="OAuthServiceName"
    OAuth_Request_Token_URI="request token"
    OAuth_Authorization_URI="http://server.com/oauth/endpoint/authorize"
    OAuth_Access_Token_URI="http://server.com/oauth/endpoint/token"
    Consumer_Key="key"
    Signature_Method="RSA-SHA1"
    Consumer_Secret="secret"
    Include_Body_Hash="true"
    />
    </App>
  • 開く

    選択されたカタログ文書を開いて表示し、オプションで [マイウィジェット] サイドバーパネルに追加することができます。その文書に対する編集権限がある場合、編集用に開くこともできます。

  • ウィジェットをカタログに追加

    この操作を使用して、ウィジェット、コンテンツタイプ、認識機能をカタログに追加します。この操作により、ダイアログが表示されます。このダイアログで XML ファイルを添付し、名前、カテゴリ名 (オプション)、タイプの指定、簡単な説明、詳細な説明を入力することができます。

    注: Notes® クライアントでは、ポリシーまたはプリファレンスに問題がなければ、[マイウィジェット] サイドバーパネルの特定のウィジェットに対して、カタログ内に新規文書を自動的に作成するには、[マイウィジェット] サイドバーパネルでウィジェットを右クリックし、[カタログに公開] を選択します。

    カタログを XPages アプリケーションとして実行している場合は、ビューに [ウィジェットの追加] アクションボタンが表示されます。この操作を使用して、ウィジェット、コンテンツタイプ、認識機能をカタログに追加します。