メールトラッキングコレクタを制御する

サーバーでメッセージトラッキングを有効にすると、Mail Tracking Collector (MT Collector または MTC タスク) によって、Domino® データディレクトリの MTDATA サブディレクトリに Domino® MailTracker Store データベース (MTSTORE.NSF) が自動的に作成されます。

MTC タスクは、ルーターが作成した特殊なメールトラッキングログファイル (MTC ファイル) に集積されている生データからメッセージング情報を定期的に収集します。MTC タスクは、メッセージのサマリー情報、つまりサーバーで処理されるメッセージの発信元、受信者、受信時刻、送信ステータスに関する情報を収集して、Domino® MailTracker Store データベースに追加します。メールユーザーとシステム管理者は、Domino® MailTracker Store データベースに保存されている情報を使用して、メールトラッキング要求を実行したり、メール使用状況レポートを作成したりします。

注意: Domino MailTracker Store データベースを直接編集しないでください。

メッセージデータの収集に加えて、MTC タスクは Domino® MailTracker Store データベースでさまざまな保守管理の操作を実行します。サーバーコンソールでコマンドを入力して、MTC タスクがこれらの操作を実行するよう指示できます。さまざまな MTC 操作を実行するためのコマンドを、次の表に示します。

1. Mail Tracking Collector コマンド

MTC 操作

説明とコマンド

メールトラッキングの開始

サーバー設定文書でメールトラッキングが有効になっている場合、ルーターの起動時にトラッキングが自動的に開始します。MTC タスクを停止した場合、サーバーコンソールで次のコマンドを入力すると MTC タスクを再起動できます。

load mtc

メールトラッキングの停止

デフォルトでは、MTC タスクはルーターの停止時に自動的に停止します。ルーターを停止せずに MTC タスクを停止するには、サーバーコンソールで次のコマンドを入力します。

tell mtc quit

メールトラッキングログからの新規データの収集

サーバー設定文書の [ルーター/SMTP] - [トラッキング] タブでメールトラッキングが有効になっている場合、MTC タスクはメールトラッキングログファイルから [メッセージトラッキング収集間隔] フィールドに指定されている間隔でデータを収集します。報告する新規データがある場合、MTC タスクは Domino MailTracker Store データベースにエントリを作成します。MTC タスクに直ちにデータを収集するよう指示するには、サーバーコンソールで次のコマンドを入力します。

tell mtc process

手動の収集を実行すると、自動収集間隔が完全な指定値にリセットされます。例えば、自動収集間隔が 15 分 (900 秒) に設定されていて、手動で収集を実行すると、次の自動収集はその 15 分後に実行されます。

現在有効な収集間隔や次の収集までの残り時間を確認するには、コンソールで Show Tasks コマンドを入力します。

別の収集間隔の確立

サーバー設定文書の [ルーター/SMTP] - [トラッキング] タブでメールトラッキングが有効になっている場合、MTC タスクはメールトラッキングログファイルから [メッセージトラッキング収集間隔] フィールドに指定されている間隔でデータを収集します。報告する新規データがある場合、MTC タスクは Domino MailTracker Store データベースにエントリを作成します。別の収集間隔を指定するには、サーバーコンソールで次のコマンドを入力します。

tell mtc interval value

value には必要な収集間隔を秒単位で指定します。

指定した値は、次にルーターを再起動するまで有効です。ルーターを再起動すると、サーバー設定文書に指定されている値が再び有効になります。

現在有効な収集間隔や次の収集までの残り時間を確認するには、コンソールで Show Tasks コマンドを入力します。

Domino MailTracker Store データベースの圧縮

デフォルトでは、MTC タスクは毎晩午前 2 時に Domino® MailTracker Store データベースを圧縮します。データベースを直ちに圧縮するには、サーバーコンソールで次のコマンドを入力します。

tell mtc compact

サーバーの NOTES.INI ファイルに変数 MTCDailyTasksHour を設定すると、データベースを圧縮する時刻のデフォルト値を変更できます。

Domino MailTracker Store データベースの索引の作成し直し

Domino MailTracker Store は MTC タスクでのみ全文索引を作成する必要があります。

MTC によりデータベースの索引を一度に作成し直すには、サーバーコンソールで、次のコマンドを入力します。

tell mtc reindex

全文索引のパフォーマンスを向上させるには、索引を定期的に再構築する必要があります。管理者が、日次の索引再作成を必要とする場合、次の INI を設定できます。

MTCCompactReIndex=1

別のスケジュールで行うことが必要な場合、管理者は次に示すように、Tell コマンドを実行して、定期的にプログラム文書の索引を作成し直すことができます。

-c tell mtc reindex

Domino MailTracker Store データベースからの古いエントリの削除

文書は、[指定日数間に変更がない文書を削除する。指定日数:] に基づき、MailTracker Store データベースから削除されます。データベースから文書を一度に削除するには、サーバーコンソールで、次のコマンドを入力します。

tell mtc purge value

value には、MailTracker Store データベースに文書を保持する最大日数を指定します。MTC タスクは、value に指定された日数より古い文書をすべてデータベースから削除します。

複製の設定については、関連トピックを参照してください。