メールクライアント

クライアントは、さまざまな方法で HCLDomino® サーバー上のメールファイルと対話します。すべてのクライアントでメールの作成、送信、受信ができます。Web ブラウザなど一部のクライアントでは、サーバー上のメールと対話することだけが可能であり、メールをローカルに保存することはできません。POP3 クライアントなどのクライアントでは、サーバーからメールをダウンロードし、ローカルで処理することだけが可能です。HCLNotes®HCLiNotes®、IMAP などのクライアントでは、メールをダウンロードするかサーバー上で処理し、ローカルに保存できます。

Domino メールサーバーと使用できるクライアントの種類は次のとおりです。

  • Notes クライアント
  • Microsoft™ Outlook Express®などの IMAP クライアント
  • POP3 クライアント
  • Mozilla Browser や Microsoft Internet Explorer などの Web ブラウザ
  • HCLiNotes
  • HCL mail support for Microsoft Outlook クライアント

Notes クライアント

Notes クライアントは、Notes プロトコルか、IMAP、POP3、SMTP などのインターネットプロトコルを使用して Domino サーバーと対話することができます。所属する組織で Notes クライアントを使用している場合は、サーバーアクセスにこの中から任意のプロトコルを選択します。クライアントからアクセスする際に使用するサーバーで、選んだプロトコルを有効にします。

Notes クライアントは、Notes プロトコルか LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) を使用して Domino ディレクトリにアクセスします。ユーザーは、Domino サーバーで完全なメールファイルを保守管理する一方で、メールファイルのローカルレプリカを作成できます。ユーザーは、オフラインで作業してからサーバーに接続し、文書に対する変更を複製したりメールを送信したりできます。

IMAP クライアント

IMAP クライアントを使用するユーザーは、ローカルメールファイルにメールをダウンロードしたり、IMAP サービスを実行する Domino サーバーで直接メールを管理したりできます。メールの読み込みと管理には IMAP プロトコルを使用し、メールの送信には SMTP を使用します。また、Domino ディレクトリへのアクセスには LDAP を使用します。

IMAP サービスと SMTP リスナーを有効にして、IMAP クライアントがメールに Domino サーバーを使用できるようにします。

POP3 クライアント

POP3 クライアントを使用するユーザーは、ローカルメールファイルにメールをダウンロードして、ローカルメールファイルでそのメールを処理します。同時にメールのコピーを Domino サーバーのメールファイルに残しておきます。POP3 クライアントは、POP3 サービスを実行する Domino サーバーからメールを取得し、メールの送信には SMTP を使用します。また、Domino ディレクトリへのアクセスには LDAP を使用します。

POP3 サービスと SMTP リスナーを有効にして、POP3 クライアントがメールに Domino サーバーを使用できるようにします。

iNotes クライアントと Web メールクライアント

HTTP サービスを実行する iNotes サーバーにメールファイルを持つユーザーは、Web ブラウザからメールの取得、送信ができます。すべてのメール関連タスクとアクションは HTTP 経由でサーバーに送信され、サーバーによって実行されます。

Web ブラウザからは、ユーザーは標準メールテンプレートを使用してメールにアクセスします。メールファイルが標準メールテンプレートに基づいているユーザーは、サーバーのメールを処理できますが、ローカルにメールを保存できません。

メールファイルが Notes メールテンプレートに基づいているユーザーは、 iNotes メールクライアントを使用できます。メールファイルが標準メールテンプレートに基づいているユーザーは、ブラウザからローカルメールファイルのレプリカにアクセスできません。

HTTP サービスを有効にして、Web クライアントがメールに Domino サーバーを使用できるようにします。

Domino Access for Microsoft Outlook

メールファイルが Domino サーバー上のメールテンプレートに基づくユーザーは、IBM® Lotus® Domino Access for Microsoft Outlook (DAMO) を使用して Microsoft Outlook クライアントからメールにアクセスできます。

Domino Access for Microsoft Outlook は、Notes MAPI サービスプロバイダを使用するサーバーと通信します。クライアントに Domino Access for Outlook をインストールすると、ユーザーの Domino サーバーとメールファイルに関連付けられた MAPI プロファイルが自動的に作成および設定されます。クライアントとサーバー間で交換されるデータは、Notes 配信プロトコルを使用して配信されます。ユーザーは Outlook を使用してメールの送受信ができ、Outlook クライアントのカレンダーツールやスケジュールツールを使用してメールファイルの [カレンダー] ビューのエントリの作成と更新ができます。

Domino Access for Microsoft Outlook を使用して、ユーザーは自分の Domino データを Outlook のローカル .PST ファイルに保管します。これはサーバー上の Domino メールファイルと同期されます。Domino Access for Microsoft Outlook はオフラインでも使用できます。オフラインの .PST ファイルが変更されると、次にユーザーが接続するときにサーバーに複製され、同期されます。

Domino Access for Microsoft Outlook については、関連情報を参照してください。

ヒント: nupgrade.exe ツールを使用して、Microsoft Outlook のユーザーデータを Notes に移行することもできます。