パブリックキーの値の比較
認証中に交換されるユーザー証明書とサーバー証明書の署名は常にチェックされます。証明書で渡されるキーの値を HCLDomino® ディレクトリ内にリストされているキーの値と照合することによって、パブリックキーに対して追加的な照合を行うことができます。ユーザーがサーバーで認証されても、証明書の中のパブリックキーの値と Domino ディレクトリ内にリストされている値が一致しないことがあり得ます。
このタスクについて
追加的なキー照合によって、失われたり改ざんされた ID ファイルの不正使用を防止できます。通常、ID ファイルを失った場合、新規の ID ファイルとディレクトリエントリを作成するためにその所有者を登録する必要があり、また ID ファイルが改ざんされた場合は、所有者のパブリックキーとプライベートキーをロールオーバーし、その新規のキーセットを認証する必要があります (それによってディレクトリエントリが更新されます)。ディレクトリレベルのキーチェック機能を有効にすることによって、古い ID ファイルを所有している攻撃者は、その古い ID ファイルに有効な証明書が含まれている場合でも、そのファイルを使用してサーバーにアクセスできなくなります。
また、認証が成功しても不一致が検出された場合、ログメッセージを生成するかどうかコントロールすることを選択できます。これによって、管理者は、ID ファイルの内容がディレクトリエントリと一致しなくなった場合にそれを検出できます。その場合でも、パブリックキーの不一致が原因でこれらのユーザーが認証できなくなることはありません。