管理対象コミュニティーの設定
managed-community-configs.xml ファイルに管理対象コミュニティーの設定を定義します。
このタスクについて
managed-community-configs.xml file ファイルは、以下の要素タイプを使用します。
- Action 要素は、実行するアクションを指定します。アクションは、追加、削除、またはリセットです。これらは、managed-community-action 要素として設定されます。
- コミュニティー要素は、アクションが適用されるコミュニティー属性を指定します。これらは、managed-community 要素として設定されます。
必須の属性のみを定義します。例えば、ユーザーによる設定の変更を防止する場合以外は、「loginAtStartup」属性を含めないでください。ユーザーの設定が、定義済みの属性と異なる場合、ユーザーの設定は更新されます。ユーザーインターフェースをロックすることはできませんが、ユーザーがセッション中に変更した設定は、次のログイン時に元に戻ります。
各要素の属性の説明を以下の表に示します。必須の属性は、このファイルに含める必要があります。
| 属性 | 必須 ? | 説明 |
|---|---|---|
| deleteOverlappingCommunities | いいえ | オーバーラップする重複コミュニティーを削除するかどうか。デフォルトは「false」です。オーバーラップするコミュニティーは、同じコミュニティーホストとユーザー ID を持つコミュニティーです。オーバーラップする重複コミュニティーは、managed-community-configs.xml ファイルを使用して複数のホストを 1 つのコミュニティーに統合した場合に作成されます。Sametime® クライアントは各ホストにコミュニティーを持ちます。各コミュニティーを同じ新規ホスト名で更新すると、結果として重複したオーバーラップコミュニティーが作成されます。重複したオーバーラップコミュニティーを 1 つに統合するには、この属性を "true" にします。 |
| id | はい | 管理対象コミュニティーの固有 ID。この設定は、「host」属性と同じ値である必要があります。 |
| host | はい | 管理対象のホスト。クライアントは、ホストが管理コミュニティーのホストと一致するコミュニティーのみを更新します。 |
| newHost | いいえ | 「host」属性と一致するコミュニティーのホストを更新するために使用される属性。これは、接続する新規ホストです。この属性は、「update」タイプの管理対象コミュニティーアクションにのみ適用されます。ユーザーの連絡先リストは、新規コミュニティーに対して有効であるとみなされます。連絡先リストが有効でない場合、代わりに「reset」管理対象コミュニティーアクションが使用されます。 |
| name | いいえ | コミュニティーの名前。推奨されません。コミュニティー ID を設定するには、サーバーの sametime.ini にある ST_COMMUNITY_ID を使用して、すべてのクライアントのコミュニティー名を設定します。 |
| savePassword | いいえ | パスワードを保存するかどうか。パスワードを保存するには、この値を「true」に設定します。 |
| loginAtStartup | いいえ | 自動的にログインするかどうか。自動的にログインするには、この値を「true」に設定します。 |
| useGlobalConnContext | いいえ | グローバル接続コンテキストを使用するかどうか。connectionType を「direct」以外の値に更新する場合、この値を「true」に設定する必要があります。 |
| connectionType | いいえ | 接続タイプは、[接続設定] ページのオプションに対応します。有効な値は、useBrowserSettings、direct、tls-direct、http-direct、socks4-proxy、socks5-proxy、http-proxy、reverse-proxy です。 |
| authServerUrl | いいえ | SSO 認証用のサーバー URL。 |
| authType | いいえ | SSO の認証タイプ。値は [TAM-SPNEGO]、[ST-DOMINO-SSO] のいずれかです。 |
| port | いいえ | デフォルトの 1533 でない場合に使用するポート。 |
| proxyHost | いいえ | プロキシのホスト名。 |
| proxyPort | いいえ | プロキシのポート。 |
| loginByToken | いいえ | トークンによってログインするかどうか。トークンによってログインする場合、この値を「true」に設定します。トークンによるログインが失敗したが、パスワードが使用可能な場合は、パスワードベースの認証が続行することに注意してください。 |
| sendKeepAlive | いいえ | キープアライブ信号を送信するかどうか。キープアライブ信号を送信するには、この値を「true」に設定します。 |
| keepAliveInterval | いいえ | キープアライブ信号を送信する間隔。 |
| 属性 | 必須 ? | 説明 |
|---|---|---|
| managed-community-id | はい | 管理対象コミュニティーの固有 ID。管理対象コミュニティーの「host」属性と同じ値を使用します。 |
| type | はい | アクションのタイプ。値は、「update」、「add」、「delete」、「reset」のいずれかです。
|
| 再開 | いいえ | デフォルトでは、ホスト名が変更された場合、update アクションでは、再起動が発生するのみです。その他の update イベント後にクライアントを再起動するには、このオプションの属性を追加し、値を「true」に設定します。ホスト名の変更後のデフォルトの再起動を行わないようにするには、この属性を追加し、値を「false」に設定します。 |
| applyDefaultCommunityUsername | いいえ | 「add」タイプの管理対象コミュニティーアクションで使用できる属性。新規コミュニティーの追加時にそのコミュニティーにデフォルトのコミュニティーユーザー名を適用するかどうかを示します。デフォルトのコミュニティーユーザー名を適用するには、この値を「true」に設定します。 |
| createNewConfig | いいえ | reset アクションタイプで使用するオプション属性。この値を「true」に設定すると、前のデフォルトのコミュニティーは新規コミュニティーに完全に置き換わります。ユーザー名とパスワードが空であるため、ユーザーは値を再度入力する必要があります。この属性がない場合、または属性が false に設定されている場合、reset アクションで使用可能になった新規のデフォルトコミュニティーの設定で、前のデフォルトコミュニティーのユーザー名、パスワード、接続オプションが維持されます。 |
サンプル managed-community-configs ファイル
以下のサンプルファイルでは、1 つの新規コミュニティーを追加し、2 つの別コミュニティーを更新します。接続タイプは、reverse-proxy です。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <managed-communities> <managed-community id="sales.usma.example.com" host="sales.usma.example.com" loginByToken="true" authServerUrl="http://sales.usma.example.com" authType="SAMPLE" useGlobalConnSettings="false"> <connection connectionType="reverse-proxy" proxyHost="http://usma.example.com:81/sales"/> </managed-community> <managed-community id="sametime.example.com" host="sametime.example.com" newHost="sametimenew.example.com"/> <managed-community id="sametimenew.example.com" host="sametimenew.example.com"/> <managed-community-action type="update" managed-community-id="sales.usma.example.com"/> <managed-community-action type="update" managed-community-id="sametime.example.com"/> <managed-community-action type="add" managed-community-id="sametimenew.example.com"/> </managed-communities>
アクションの例
新規コミュニティーの追加
以下の例では、グローバル接続のデフォルトを使用して、新規の 2 次コミュニティーを追加します。管理者が定義した 2 次コミュニティーは、[ユーザーにマルチサーバーコミュニティーの追加を許可する] ポリシーによる影響を受けません。ポリシーが [選択されていません] に設定されていても、クライアントは、コミュニティーが管理者によって定義されていることを認識し、それらのコミュニティーにユーザーがログインできるようにします。管理者が定義したコミュニティーは削除できません。
<managed-communities> <managed-community id="acct.sales.usma.example.com" host="acct.sales.usma.example.com"/> <managed-community-action type="add" managed-community-id="acct.sales.usma.example.com"/> </managed-communities>
デフォルトのコミュニティーホストの更新
この例では、デフォルトのコミュニティーホストを「sales.usma.example.com」から「sales2.usma.example.com」に更新します。
<managed-communities> <managed-community id="sales.usma.example.com" host="sales.usma.example.com" newHost="sales2.usma.example.com"/> <managed-community-action type="update" managed-community-id="sales.usma.example.com"/> </managed-communities>
デフォルトのコミュニティーホストの再更新
この例では、デフォルトのコミュニティーホストを「sales.usma.example.com」または「sales2.usma.example.com」から「sales3.usma.example.com」に更新します。
<managed-communities> <managed-community id="sales.usma.example.com" host="sales.usma.example.com" newHost="sales3.usma.example.com"/> <managed-community id="sales2.usma.example.com" host="sales2.usma.example.com" newHost="sales3.usma.example.com"/> <!-- 最初の「sales2」更新に失敗したか、手動で元に戻された既存の sales コミュニティーホストが sales3 に更新されるようにします --> <managed-community-action type="update" managed-community-id="sales.usma.example.com"/> <!-- 既存の sales2 コミュニティーホストが sales3 に更新されるようにします --> <managed-community-action type="update" managed-community-id="sales.usma.example.com"/> </managed-communities>
2 次コミュニティーホストの更新
この例では、「acct」を「acct2」に更新し、2 次コミュニティーとして acct2 がすべての新規ユーザーに対して追加されるようにします。
<managed-communities> <managed-community id="acct2.sales.usma.example.com" host="acct2.sales.usma.example.com" /> <managed-community id="acct.sales.usma.example.com" host="acct.sales.usma.example.com" newHost="acct2.sales.usma.example.com" /> <!-- まだ acct2.sales.usma.example.com コミュニティーを保有していないすべてのユーザーに対してこのコミュニティーが作成されるようにします --> <managed-community-action type="add" managed-community-id="acct2.sales.usma.example.com"/> <!-- 既存の acct.sales.usma.example.com コミュニティー・ホストが acct2.sales.usma.example.com に更新されるようにします --> <managed-community-action type="update" managed-community-id="acct.sales.usma.example.com"/> </managed-communities>
2 次コミュニティーホストの再更新
この例では、「acct2」を「acct3」に更新し、2 次コミュニティーとして acct3 がすべての新規ユーザーに対して追加されるようにします。
<managed-communities> <managed-community id="acct3.sales.usma.example.com" host="acct3.sales.usma.example.com"/> <managed-community id="acct2.sales.usma.example.com" host="acct2.sales.usma.example.com" newHost="acct3.sales.usma.example.com" /> <managed-community id="acct.sales.usma.example.com" host="acct.sales.usma.example.com" newHost="acct3.sales.usma.example.com" /> <!-- すべての新規ユーザーに対して acct3.swg.usma.hcl.com コミュニティーが作成されるようにします --> <managed-community-action type="add" managed-community-id="acct3.sales.usma.example.com"/> <!-- 既存の acct2.sales.usma.hcl.comコミュニティーホストが acct3.sales.usma.example.com に更新されるようにします --> <managed-community-action type="update" managed-community-id="acct2.sales.usma.example.com"/> <!-- 最初の「acct2」更新に失敗したか、手動で元に戻された既存の acct2.sales.usma.example.com コミュニティーホストが acct3.sales.usma.example.com に更新されるようにします --> <managed-community-action type="update" managed-community-id="acct.sales.usma.example.com"/> </managed-communities>
異なるユーザーディレクトリを持つ新規のデフォルトコミュニティーへのユーザーの切り替え
新規のコミュニティーが、異なるユーザーバックエンドを持つ異なるコミュニティーの場合、管理対象コミュニティーアクションタイプ reset を使用して、ユーザーを新規コミュニティーにリセットできます。ユーザーの資格情報が新規コミュニティー内で有効であると仮定して、再起動後に、ユーザーは新規コミュニティーにログインします。追加の 2 次コミュニティーをこの新規設定の一部に含めるには、目的の 2 次コミュニティーに対して add アクションを使用して、新規サーバーの managed-community-configs.xml ファイルに追加コミュニティーを定義します。reset アクションが検出されると、現在のデフォルトのコミュニティーが管理者によって定義されたコミュニティーと一致しない場合、または createNewConfig が true に設定されている場合、クライアントは新規設定をローカルに保存します。次回クライアントが再起動されると、前に定義されていたデフォルトのコミュニティーが管理者によって定義されたデフォルトのコミュニティーに置き換わります。
<managed-communities> <managed-community id="acct.sales.usma.example.com" host="acct.sales.usma.example.com"/> <managed-community-action type="reset" managed-community-id="acct.sales.usma.example.com"/> </managed-communities>
複数のコミュニティーを 1 つのコミュニティーに統合します。
この例では、さまざまなホストを持つ複数のコミュニティーを、1 つのホストを持つ 1 つのコミュニティーに統合します。
<managed-communities deleteOverlappingCommunities="true"> <managed-community id="sales1.usma.example.com" host="sales1.usma.example.com" newHost="sales.usma.example.com"/> <managed-community id="sales2.usma.example.com" host="sales2.usma.example.com" newHost="sales.usma.example.com"/> <managed-community id="sales3.usma.example.com" host="sales3.usma.example.com" newHost="sales.usma.example.com"/> <managed-community-action type="update" managed-community-id="sales1.usma.example.com"/> <managed-community-action type="update" managed-community-id="sales2.usma.example.com"/> <managed-community-action type="update" managed-community-id="sales3.usma.example.com"/> </managed-communities>