iNotes® と Sametime® のセットアップ
HCL iNotes® にはインスタントメッセージ (IM) 機能が統合されているため、ユーザーは他のユーザーとオンラインでチャットできるほか、他のユーザーのオンラインステータスを示すインスタントメッセージリストを保持することができます。
このタスクについて
インスタントメッセージの在席状況機能により、メールメッセージ、ビュー、フォルダ内のユーザー名の横にオンラインステータスが表示されます。また、HCL Sametime® を組織で購入した場合は、Web 会議機能を利用できます。
現在の Web ページのプロトコルとは異なるプロトコルで Sametime® サーバーにアクセスするには、notes.ini ファイルの設定 iNotes_WA_SametimeProtocol
を使用します。
iNotes® 用に Sametime® をインストールしてセットアップするには、以下に示すインストール手順に従います。
Sametime® のインストールについては、Sametime® Administration 製品資料を参照してください。
Domino® サーバーでの iNotes® のセットアップ
手順
- サーバーのセットアップ時に適切な選択を行うことにより、サーバー上で iNotes® をセットアップします。
- ユーザーを最新バージョンのメール・テンプレートに登録します。
Sametime® サーバーのセットアップ
このタスクについて
Sametime® サーバーは、iNotes® サーバーと同じ Domino® ドメイン内に存在している必要があります。
手順
- インスタントメッセージを、iNotes® サーバーと同じ Domino® ドメイン内に存在する専用の Domino® サーバーにインストールして構成します。
- Sametime® サーバーが iNotes® サーバーとは異なるドメイン内に存在する場合は、「異なるドメイン内に存在する Sametime® と iNotes® のセットアップ」に記載されている手順に従ってください。
- 処理を進める前に、Sametime® サーバーが正しく機能していることを確認します。1 つのコミュニティに複数の Sametime® サーバーが存在する場合は、それらのサーバー間で IBM Domino® シングルサインオン (SSO) が正しく機能していることを確認してください。
接続文書の作成
このタスクについて
Sametime® サーバーが iNotes® サーバーと同じドメイン内に存在しない場合は、iNotes® サーバー用の接続文書と Sametime® サーバー用の接続文書を作成します。Sametime® サーバーが iNotes® サーバーと同じドメイン内に存在する場合でも、登録サーバーによってクラスタ化されていない場合は、Domino® ディレクトリーを複製するための接続文書を作成します。
接続文書を作成し、以下の情報を入力します。
手順
- iNotes® サーバーで、以下のステップを実行します。
- [受信側サーバー] フィールドに Sametime® サーバーの名前を入力します。例:Sametime/Renovation。
- [送信側ドメイン] フィールドに iNotes® サーバーの名前を入力します。
- [受信側ドメイン] フィールドに Sametime® サーバーの名前を入力します。
- Sametime® サーバーで、以下のステップを実行します。
- [受信側サーバー] フィールドに iNotes® サーバーの名前を入力します。
- [送信側ドメイン] フィールドに Sametime® サーバーの名前を入力します。
- [受信側ドメイン] フィールドに iNotes® サーバーの名前を入力します。
iNotes® ユーザーに対する Sametime® サーバーの指定
このタスクについて
- すべての iNotes® ユーザーに対して、一度にインスタントメッセージを有効にして Sametime® サーバーを設定するには、サーバー設定文書の [HCL iNotes] タブにあるインスタントメッセージの設定を使用します。これにより、ユーザーは、ユーザープリファレンスを設定してインスタントメッセージの有効と無効を切り替えることができます。
- 一部のユーザーに対してはインスタントメッセージを有効にしない場合は、以下の手順に従って、インスタントメッセージを使用するユーザーごとにユーザー文書を編集します。
手順
- Domino® Administrator から [ユーザーとグループ] タブをクリックします。
- [HCL iNotes Domino ディレクトリー] を選択し、[ユーザー] をクリックします。
- 名前をダブルクリックしてユーザーのユーザー文書を開きます。
- 「編集」をクリックします。
- [Sametime サーバー] フィールドに Sametime® サーバーの名前を入力します。
- [保存して閉じる] をクリックします。
- ユーザーごとにステップ 3 から 6 を繰り返します。
iNotes® の連絡先リストのセットアップ
このタスクについて
iNotes® では、ブラウザ用の Sametime® Connect に代わる独自の連絡先リストが使用されます。iNotes® の連絡先リストをセットアップするには、以下の手順を実行します。
手順
- 以下の手順を実行して、Java™ サーブレットのサポートを構成します。
- Domino® Administrator クライアントで、iNotes® サーバーのサーバー文書を編集モードで開きます。
- [インターネットプロトコル] - [Domino Web Engine] タブをクリックします。
- [Java サーブレット] セクションの [Java サーブレットサポート] フィールドで、リストから [Domino Servlet Manager] を選択します。
- 文書を保存して閉じ、サーバーを再起動します。
- 以下の手順を実行して、Sametime® の構成ファイルを編集します。
- Sametime® サーバーで、Sametime® 設定アプリケーション (stconfig.nsf) を開きます。
- [フォーム別] ビューで、コミュニティ接続文書を開きます。
- [コミュニティの信頼する IP] フィールドに、iNotes® サーバーの IP アドレスを追加します。
- 文書を保存して閉じ、Sametime® サーバーを再開します。
- 以下の手順を実行して、サーブレット構成ファイルを編集します。
- iNotes® サーバーのデータディレクトリーに、次の行を含むテキストファイルを servlets.properties という名前で作成します:
servlet.DWABuddyList.code=com.lotus.dwa.stbuddy.DWABuddyList
- 現在の環境でリバースプロキシサーバーを使用している場合は、Sametime® サーバーの完全修飾ドメイン名または IP アドレスを、次の行とともに servlet.properties ファイルに追加しなければならないことがあります:
servlet.DWABuddyList.initArgs=stserver=sametime.company.com
- iNotes® サーバーのデータディレクトリーに、次の行を含むテキストファイルを servlets.properties という名前で作成します:
iNotes® サーバーと IM サーバー間の Domino® Web SSO 認証のセットアップ
このタスクについて
Domino® シングルサインオン (SSO) 認証を使用すると、Web ユーザーは、Domino® WebSphere® アプリケーション・サーバー に一度ログインすれば、シングルサインオン (SSO) が有効になっている同じ DNS ドメイン内の他の Domino® や WebSphere® アプリケーション・サーバー に、再度ログインすることなくアクセスできるようになります。複数サーバー環境では、Domino® ドメイン内の 1 つ以上のサーバーが既に Domino® SSO 用に構成されている可能性があり、Domino® ディレクトリーに Domino® Web SSO 設定文書が既に存在している可能性があります。Sametime®をインストールすると、LtpaToken という Web SSO 設定文書が作成されます ( Domino®ディレクトリーに存在しない場合)。LtpaToken 設定文書が既に存在している場合、Sametime® はそれを変更しようとはしません。
iNotes® サーバーが Web SSO 用に構成されていない場合に、Sametime® で Web SSO を構成するために作成された Web SSO 文書を使用するには、このセクションの手順を実行します。
- Sametime® のインストール後に、Domino® ドメイン全体に Domino® ディレクトリーが複製されたことを確認します。
- Sametime® をインストールしたときに作成された Web SSO 設定文書 (LtpaToken) を更新します。
- Domino® ディレクトリーを開き、 ビューを選択します。
- このビューから、Web SSO 設定のリストを展開する。
- [Web SSO Configuration for LtpaToken] 文書を編集モードで開きます。注: この文書を編集できない場合は、文書内の設定を記録し、文書を削除して新しい文書を作成してください。
- これらのフィールドを必要に応じて更新します。
- Domino® [サーバー名] -- シングルサインオンに参加するすべての iNotes® サーバーと Sametime® サーバーの名前が、このフィールドに入力されていることを確認します。
- [DNS ドメイン] -- iNotes® サーバーと Sametime® サーバーの完全修飾ドメイン名が入力されていることを確認します。
- [保存して閉じる] をクリックします。
- iNotes® サーバーのサーバー文書で、シングルサインオンと基本認証を有効にします。[Web SSO 設定] フィールドを更新するときに、リストから [LtpaToken] を選択します。
- 更新内容がドメイン内のすべてのサーバーに複製されていることを確認します。
iNotes® サーバーが既に Domino® Web SSO 用に構成されている場合は、以下のステップを実行して iNotes® サーバーの Web SSO 設定を更新します。現在の設定に Sametime® サーバーを追加する必要があります。
- 既存の Domino® Web SSO 設定文書 (LtpaToken) を更新します。
- Sametime® サーバーのサーバー文書を更新する。
- 更新内容がドメイン内のすべてのサーバーに複製されていることを確認します。
Domino® SSO は推奨される認証方法ですが、認証シークレット/トークンデータベースを既に使用している場合は、引き続き使用することができます。例えば、複数サーバー SSO 以外の機能 (単一サーバー SSO など) 用に構成されているサーバーがドメイン内に存在する場合は、認証シークレット/トークンを使用する必要があります。
iNotes® でインスタントメッセージが機能するかどうかの検証
このタスクについて
iNotes® の「ようこそ」画面でusernameのテキストの横にインスタントメッセージのステータスが表示されない場合は、Domino® ディレクトリーでそのユーザーのユーザー文書を確認します。この文書にデータを入力して Sametime® サーバーを構成した場合は、[Sametime サーバー] フィールドが正しいかどうかを確認します。[基本] タブの [リアルタイムコラボレーション] セクションを確認してください。
手順
- 複製が完了していること、ユーザー文書が Sametime® サーバーに存在すること、更新した Web SSO 文書 (LtpaToken) がシングルサインオンに参加するすべてのサーバーに存在することを確認します。
- インスタントメッセージを iNotes® クライアントでテストする前に、インスタントメッセージが正しく機能するかどうかを検証します。
- iNotes® をブラウザー内で起動します。オンライン在席状況が表示されている任意のビューまたは文書で、チャット相手となるユーザーの [応答可ステータス] アイコンをクリックしてインスタントメッセージ接続をテストします。