クラスタ内のすべてのサーバーに対して複製を実行する
クラスタを作成すると複製トポロジーが簡素化され、複製の信頼性とパフォーマンスが向上するという利点があります。これは、クラスタ外のサーバーからクラスタ内のすべてのサーバーに対して複製を実行するよう設定できるためです。この場合、クラスタ外のサーバーを複製元、クラスタ名を複製先に指定した単一の接続文書を作成します。これによって、クラスタ内にレプリカを持つ複製元サーバーのすべてのデータベースが複製を実行します。クラスタがデータベースのレプリカを複数持っている場合、複製元サーバーはそれらのレプリカの 1 つのみに複製を実行します。クラスタにある他のレプリカにはクラスタ複製によって変更内容が配布されます。
始める前に
このタスクについて
Domino® では、クラスタに対する複製で、処理中のデータベースのレプリカをクラスタに持つすべてのサーバーに対して複製が実行されるため、個々のサーバーで複製する場合よりも信頼性が高くなります。したがって、クラスタにあるサーバーが使用できなくても、クラスタに他のレプリカがあれば複製を続行できます。クラスタに対する複製では、複製先のサーバーが選択される際に Domino® でワークロードの均衡が実行されるためパフォーマンスも向上します。
クラスタ名を指定して Replicate コマンドを発行する
手順
- サーバーコンソールを使用します。
- 次の Replicate コマンドを送信して、ローカルサーバーにあるデータベースから、クラスタにある指定したデータベースに複製を実行します。
表 1. Replicate コマンド 目的
コマンド
特定のクラスタにあるサーバーとローカルサーバーが共通で持っているすべてのデータベースを複製する。
replicate cluster_name
注: cluster_name にはクラスタ名を指定します。特定のデータベースのみを複製する。
replicate cluster_name filename
注: filename にはデータベースのファイル名を指定します。特定のディレクトリにあるすべてのデータベースに対して複製を実行する。
replicate cluster_name local_directory
注: local_directory にはデータベースがあるディレクトリ名を指定します。
接続文書でクラスタを指定する
手順
- クラスタでの複製用に接続文書を作成します。
- [基本] タブの次のフィールドに必要な情報を設定します。
表 2. [基本] タブ フィールド
説明
送信側サーバー
サーバー名を入力します。このサーバーはクラスタのメンバーにはなれません。
受信側サーバー
クラスタ名を入力します。
- [複製/配信] タブの次のフィールドに必要な情報を設定します。
表 3. [複製/配信]タブ フィールド
説明
複製タスク
[有効] を選択します。
複製の種類
[Pull Push]、[Pull Only]、[Push Only] を選択します。[Pull Pull] はクラスタ名に対しては機能しません。
複製するファイル/ディレクトリパス
すべてのデータベースを選択するときはブランクのままにします。データベースを指定するときはファイル名かディレクトリ名を入力します。
Notes クライアントからクラスタに対して複製を実行する
始める前に
クラスタにあるデータベースの場所が分からないときは、クラスタ名を使用して複製を実行します。
手順
- 以下のいずれかを実行します。
- 該当データベースを開き、 を選択します。
- 該当データベースへのブックマークを右クリックし、 を選択します。
- [バックグラウンドレプリケータで複製する] か [オプションの複製] を選択するダイアログボックスが表示されるため、[オプションの複製] を選択し、[OK] をクリックします。
- [複製相手] フィールドに、クラスタ名を入力します。
- 必要な変更を加え、[OK] をクリックします。