Domino® SNMP Agent のトラブルシューティング

ここには、SNMP Agent のトラブルシューティングに関するヒントが記載されます。

サーバータスクのチェック

エージェント機能が動作しない場合は、まず、QuerySet Handler と Event Interceptor サーバーアドインタスクが実行されているかどうかを、Domino® のコンソールから Show Tasks コマンドを使用して確認します。権限があれば、この確認をリモートで行うことができます。どちらのタスクも実行されていない場合、SNMP Agent はサーバーが停止しているとレポートします。

SNMP 管理ステーションによる MIB 値のチェック

どのコンポーネントが起動および動作しているかを調べるために、MIB をリモートから照会します。MIB 変数の SNMP アーキテクチャには、次の 3 つのコンポーネントがあります。

  • プラットフォーム固有の Master SNMP Agent
  • Domino® SNMP Agent
  • QuerySet Handler

それぞれが MIB 要求に応答できます。どのコンポーネントが応答しているかを調べるには、それらを同時にテストすることも、順次テストすることも可能です。コミュニティ名は、使用する Master SNMP Agent に設定されているものを使用します。

テストは次のように行います。

  • 基本システム MIB 変数 (例えば、iso.org.dod.internet.mgmt.mib-2.system.sysDescr (.1.3.6.1.2.1.1.1.0)) をテストします。目的は、プラットフォームの SNMP Agent が動作しているかどうかを調べることと、実行中の、プラットフォーム固有の Master SNMP Agent のバージョンを調べることです。

    このテストが失敗する場合は、TCP/IP が応答しているかどうかを確認するためにサーバーを (ICMP) ping します。TCP/IP が動作している場合は、サーバーの Master SNMP Agent が使用しているコミュニティ名を確認します。コミュニティ名を検証できない場合は、「public」というコミュニティ名を試してください。

    具体的な手順の詳細については、使用する SNMP 管理ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

  • Domino® SNMP Agent が動作しているかどうかを調べるための MIB 変数 (例えば、iso.org.dod.internet.private.enterprises.lotus.notes.mpaInfo.lnMainProxyAgentVersion (.1.3.6.1.4.1.334.72.100.1.0)) を調べます。このテストでは、Domino® SNMP Agent のバージョンが示されます。

    QuerySet は、数秒間隔で Domino® SNMP Agent に「ハートビート」を送信します。Domino® SNMP Agent が実行されていない場合は、ハートビートが失敗するたびに、Domino® サーバーコンソールに次のメッセージが表示されます。

    Domino SNMP Agent is not available.

    このメッセージは、そのエージェントを起動するか、QuerySet Handler の実行を停止する指示を出すと停止します。

  • QuerySet Handler が動作しているかどうかを調べるための MIB 変数 (例えば、iso.org.dod.internet.private.enterprises.lotus.notes.lnInfo.lnQSBuildNumber (.1.3.6.1.4.1.334.72.1.5.0)) を調べます。このテストでは、QuerySet Handler のバージョンが示されます。

他の変数が正常で QuerySet Handler が応答していない場合は、Domino® コンソールから Show Tasks コマンドを使用して、タスクが実行されているかどうかを確認します。権限があれば、このテストをリモートから実行できます。または、Domino® ディレクトリなどのデータベースを開き、Notes® クライアントを使用して、サーバーが動作しているかどうかを確認できます。

注意: Domino® SNMP Agent は、30 秒間隔で、QuerySet Handler が応答しているかどうかをテストします。このテストが失敗した場合は、以下の警告トラップが生成されます:Domino Server pulse has failed. 通常、サーバーに対して負荷がかかり過ぎている場合にこの問題が発生します。ただし、この状況が 5 サイクル続くと、以下の重大トラップが生成されます:Domino Server is not responding. これが発生した場合は、サーバーがクラッシュまたはハングアップしている可能性があります。どちらの場合も、発生している間は、Domino® MIB を照会することができません。パルスが返ってくるようになると、サーバーパルスが回復したという、キャンセルトラップメッセージが表示されます。