Domino® ディレクトリーを使用して LDAP 補助オブジェクトクラスを作成する

複数の構造化オブジェクトクラスに一連の属性を追加するには、補助オブジェクトクラスを使用します。Domino® ディレクトリーを使用して LDAP 補助オブジェクトクラスを作成するには、補助オブジェクトクラスを定義するサブフォームを作成します。次に、補助オブジェクトクラスを追加する各構造化オブジェクトクラスの [$xxxExtensibleSchema] サブフォームに、このサブフォームを挿入します。補助オブジェクトクラスの上位のオブジェクトクラスは Top です。

このタスクについて

LDAP スキーマの拡張方法としては Domino® LDAP スキーマデータベースの使用をお勧めします。Domino® ディレクトリーを使用してスキーマを拡張する必要があるのは、Notes® または Web ユーザーがディレクトリー内の文書から新しいスキーマ要素にアクセスする必要がある場合のみです。

サブフォームを作成して補助オブジェクトクラスを定義する

手順

  1. 作業しているのが Domino® ディレクトリテンプレートのコピー (ACMENAMES.NTF) であることを確認します。また、ACL で自分に [設計者] か [管理者] のアクセス権が設定されていることも確認します。
  2. Domino® Designer で、ACMENAMES.NTF を開きます。
  3. 最初のペインで、[共有要素] を選択してから、[サブフォーム] を選択します。
  4. [新規サブフォーム] を右クリックします。サブフォーム名として補助オブジェクトクラスの名前を入力します (building など)。「OK」をクリックします。
  5. 次の手順を実行し、新しいサブフォームのプロパティを指定します。
    1. [オプション] プロパティの [サブフォームの選択時にダイアログに表示] は選択したままにしてください。
    2. [オプション] プロパティの [Notes パススルー HTML を解釈する] チェックボックスをオフにします。
    3. 他のプロパティは変更せずにサブフォームのプロパティインフォボックスを閉じます。
    4. 新しいサブフォームを保存して閉じます。
  6. 次の手順を実行し、補助オブジェクトクラスを定義するフィールドを追加します。
    1. 作成したばかりのサブフォームを開きます。
    2. [作成] > [フィールド] を選択します。
    3. [フィールド] ダイアログボックスの [基本] タブにある [名前] の横に、任意の名前を指定します。このとき、フィールドが操作フィールドであることを示すために、名前の先頭にドル記号 ($) を付けます (例えば、$building)。
    4. [フィールド] ダイアログボックスの [基本] タブにある [テキスト] の横で、[作成時の計算結果] を選択します。
    5. フィールドの式を以下のように指定します。サブフォーム名は引用符 ("") で囲みます。
      FIELD $objectclass := $objectclass : "subform";1

      ここで、subform は、前に指定したサブフォームの名前です。例えば次のようになります。

      FIELD $objectclass := $objectclass : "building";1
  7. 関連情報のDomino® ディレクトリーを使用して新しいオブジェクトクラスに LDAP 属性を定義する」の手順を実行し、新しい補助オブジェクトクラスに属性を追加します。
  8. 新しいサブフォームを保存します。
  9. 以下のようにしてください。
    1. 最初のペインで、[共有要素] を選択してから、[サブフォーム] を選択します。
    2. 新規サブフォームを選択し、[プロパティ] > [設計] をクリックして、[更新時に再設計/設計の置換を禁止する]を選択します。

新しい補助オブジェクトクラスを構造化オブジェクトクラスに追加する

このタスクについて

サブフォームを作成して新しい補助オブジェクトクラスを定義したら、次の手順を実行し、補助オブジェクトクラスを構造化オブジェクトクラスに追加します。補助オブジェクトクラスは、作成した新しい構造化オブジェクトクラス、またはデフォルトの構造化オブジェクトクラスに追加できます。

手順

  1. ACMENAMES.NTF などの補助オブジェクトクラスを定義するために作成したサブフォームから、次の表に従って [$xxxExtensibleSchema] サブフォームまたはフォームを開きます。
    1. 補助オブジェクトクラスを構造化オブジェクトクラスに追加する

    補助オブジェクトクラスの追加先

    開くサブフォームまたはフォーム

    dominoPerson

    $PersonExtensibleSchema

    dominoGroup

    $GroupExtensibleSchema

    dominoOrganization、dominoOrganizationalUnit、dominoInternetCertifier

    $CertifierExtensibleSchema

    dominoServerResource

    $ResourceExtensibleSchema

    locality

    $LocalityExtensibleSchema

    組織

    $organizationExtensibleSchema

    organizationalUnit

    $organizationUnitExtensibleSchema

    デフォルトのスキーマに定義されている、対応する $xxxExtensibleSchema サブフォームのない構造化オブジェクトクラス

    オブジェクトのクラスの定義に使用されているフォーム

    Domino® ディレクトリーで定義した構造化オブジェクトクラス

    $xxxExtensibleSchema

    xxx は新しい構造化オブジェクトクラスの名前

  2. [作成] > [リソース] > [サブフォームの挿入]を選択します。
  3. 補助オブジェクトクラス用に作成したサブフォーム (building など) を選択します。
  4. 「OK」をクリックします。
  5. 手順 1 で開いたサブフォームまたはフォームを保存して閉じます。

次のタスク

Domino® ディレクトリー・データベースにテンプレートのカスタマイズ内容を適用する」の手順を実行します。